第193回 関節のゆるみとケガのリスク2018年05月15日

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【目次】
[1]関節弛緩性テストで関節のゆるみをチェック
[2]関節のゆるみとケガのリスク

 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

 野球に限らずスポーツ全般において、身体の柔軟性はパフォーマンスアップに欠かせないものと言われています。またケガを未然に防ぐためにもストレッチは毎日の習慣にしたいところです。一方で関節がグラグラする場合は身体が柔らかいということではなく、関節の安定性に問題があることを示すものです。今回は関節のゆるみがアスリートに及ぼす影響についてお話をしたいと思います。

関節弛緩性テストで関節のゆるみをチェック


関節弛緩性テストの7項目をチェックしてみよう

【関節のゆるみをセルフチェック】

 関節のゆるみには、何かきっかけがあったわけではなく、もともと関節の動きが大きいものと、ケガなどをきっかけにして関節がゆるくなってしまうものとに分けられます。個人の持っている関節の柔らかさが、通常では起こらないほどの関節可動域(関節の動く範囲)をもつ場合、関節がゆるいという評価を受けることがあります。自分の身体はもともと関節にゆるみがあるかどうかを確認するセルフチェック(関節弛緩性テスト)を行ってみましょう。鏡などを使うと自宅で一人でも簡単にできます。

《関節弛緩性テスト》

1)母指が前腕につく
2)肘が15°以上過伸展する(肘が反り返る)
3)背中の後ろで指が組める(挙げた方の腕を測定側とする)
4)膝が10°以上過伸展する(膝が反り返る)
5)膝を曲げて足首が45°以上背屈する
6)前屈で手のひらが床につく
7)踵と膝をつけて足のつま先が180°以上開く

できるものには1点、片側のみができるものは0.5点(1〜5)とし、合計点数を出します。満点は7点です。

 この中で3点以上ある場合は、関節弛緩性があると判定しますが、女子アスリートや特に柔軟性が求められる競技(たとえば体操、バレエなど)によってはやや高くなる傾向にあります。6点以上の場合はもともと持っている関節弛緩性が高く、特に関節のゆるみからくるケガを予防するためにトレーニングを行ったり、必要に応じて装具などを準備する必要があると考えられます。逆に0点、1点といったように点数が低い場合は関節のゆるみよりも、関節周辺部にある筋肉などの柔軟性が低下していることが考えられるため、入念にストレッチを行うことがケガ予防につながります。

【次のページ】 関節のゆるみとケガのリスク

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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