ランニングシューズを見直そう
こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。
半袖で過ごせるほど暑い日がある一方で、ダウンジャケットが必要なほど寒い日もあり、かなり寒暖の差が激しい時期となっています。これからは空気が乾燥し、風邪やインフルエンザなどの感染症などにも注意が必要となってきます。「自分の身体は自分で守る!」というセルフコンディショニングの意識を高めて、毎日元気に過ごしましょう。さて今回は練習時などにも使うことの多いランニングシューズについてお話をしたいと思います。
ランニングシューズは消耗品
ランニングシューズは消耗品。摩耗や破損が激しくなってきたら新しいものを準備しよう
まず自分の足元を見直して、側面や前方部分などに破れたり、穴があいていないかといったことを確認してみてください。まれに穴があいた状態のまま履いている選手を見かけますが、練習やトレーニングなどで使用するランニングシューズは消耗品であるという意識を持ちましょう。
側面や前方部分に破損が見られるものを履いていたり、裏面のソールがすり切れた状態のものを使っていると、シューズ本来の機能が低下し、自分の足や膝、腰などに影響が及ぶことが考えられます。
物を大切にすることは素晴らしいことですが、機能の低下したものを使い続けることは身体に負担をかけてしまうということを覚えておきましょう。
自分にあったシューズを選ぶ
ウォームアップやクールダウンなどにランニングシューズを使用する選手は多いと思います。デザインやカラーなど好みもあると思いますが、ランニングシューズを購入する際は、より自分にあったシューズを選ぶようにしましょう。
一日のうちでも朝と夕方とでは、足のむくみや荷重による足裏のアーチの拡がりなどで足の大きさが0.5~1.0センチほど変化するといわれています。実際に購入するときはなるべく午後の時間帯を選び、店舗に足を運んで試し履きを行い、自分の足にフィットしているかどうかを確認しましょう。
試し履きをする際には、「靴ひもを下の部分までしっかりゆるめる」「かかとを合わせるようにして靴を履く」「つま先に余裕がある」ものを選ぶようにします。靴ひもである程度調節は可能ですが、あまりにも大きすぎるものは足が靴の中でズレてしまったり、滑ってしまったりして、パフォーマンスに影響を及ぼすだけではなく、足のトラブルを引き起こすこともありますので注意しましょう。
足のサイズにも左右差がある
足元が安定するとパフォーマンスも向上する
売られている靴のほとんどが左右同じサイズのセットになっていますが、厳密にいうと足の長さには左右差があります。もし可能であればランニングシューズを扱う専門店などで足の長さを測定してもらうといいでしょう。
ランニングシューズを選ぶ際は大きい方の足に合わせ、足長が短い方は靴ひもやインソールなどを使って調整する必要があります。また片足立ちをすると両足で立ったときよりも片足の底面への接地面積は大きくなります。片足立ちで全体重を支えたときに足長に余裕がないと、走ったりジャンプしたりしたときに支えている足に大きな負担がかかることになりますので、試し履きしたときは、片足立ちの状態で足に違和感がないかといったこともチェックするようにしましょう。
ランニングシューズの正しい履き方
ランニングシューズは靴ひもをゆるめ、まずかかとを合わせるようにして足を入れるようにしましょう。足を入れたら、かかとで軽くトントンと押しつけてかかとの位置を固定します。次に靴ひもを結ぶときですが、ひもを上に引っ張り上げるのではなく、内側にねじるように締めましょう。
ついつい靴ひもを上にぎゅっと引っ張ってしまいたくなりますが、このような靴紐の結び方は足の甲に負担がかかり、ランニング中に足の痛みを誘発することにもつながります。両手を使って力加減をなるべく均等にしながら「ねじるように結ぶ」ということをぜひ実践してみてください。
ランニングシューズは自分の足を守るために必要不可欠な用具の一つです。不用意なケガを予防するためにもぜひ自分の足サイズにあったものを選んで正しく履くことを心がけてみてくださいね。
(文=西村 典子)
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