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第179回 肩を強くするためのトレーニング2017年10月15日

 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

 すっかり秋らしくなったこの時期ですが、寒暖の差が大きくなり体調管理がむずかしい時期でもあります。体調を崩してしまうとパフォーマンスに影響を及ぼすばかりではなく、体力面でもかなりダウンしてしまうので、日頃から汗をかいたら身体が冷えないように着替えたり、調子がよくないと感じたら十分な休養をとるなどの対策をとっていくようにしましょう。さて今回はトレーニング期によくある質問の一つ「肩を強くしたい」ということについて考えていきたいと思います。

【目次】
[1]肩のトレーニングだけでは強肩にならない? / 大きな力を発揮するためには下半身・背中のトレーニングを
[2]体幹トレーニングはブレない軸をつくる / 肩のトレーニングをするとしたら?

肩のトレーニングだけでは強肩にならない?

肩を強くするためには肩のトレーニング以外のことも行う必要がある

「肩を強くしたい」と聞くとどうしても肩周りを強くするためのトレーニングを行ってしまいがちですが、実は肩を強くするためには肩のトレーニングだけでは不十分です。投球動作を考えてみると力の伝わり方は地面から下半身、体幹をとおって上半身へと伝わっていき、最終的には指先からボールを力強く押し出すことでボールに力が伝わります。

 この一連の動作を理解していると、肩のトレーニングだけでは肩が強くなるということは考えにくく、この力の連動性にロスが少ないこと、下から上に伝わる力そのものが大きいことが「強肩」につながると言えるでしょう。また力のロスを最小限にし、身体全体のしなりを使って投げるという点では、股関節や肩関節などの関節可動域(関節の動く範囲)が大きく、筋肉の柔軟性も高い方がより強いボールが投げられることになります。

大きな力を発揮するためには下半身・背中のトレーニングを

 個人によって筋力レベルは違うので一概には言えませんが、大きな力を発揮したい場合はまず下半身を中心とした筋力アップを行う必要があります。スクワットやランジ動作は足を地面につけて行うトレーニングであり、投球動作は必ず足を地面について行うため、ここで大きな力を発揮できるように鍛えていくようにしましょう。

 ダンベルやバーベルなどのフリーウエイトを使った下半身のトレーニングは、下肢筋力を鍛えるだけではなく、負荷をもって移動する時の体重移動やバランス能力の向上にもつながります。ただ単に重いものを挙げるというだけではなく、重いものを持った状態で身体がブレないように移動できるようにすることが、投球動作における力のロスを少なくすることにもつながります。下半身の筋肉は非常に大きな力を発揮するため、優先すべきものはまず下半身のトレーニングであると言えます。

【次のページ】 体幹トレーニングはブレない軸をつくる

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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