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第178回 テニスボールを使った疲労回復法2017年09月30日

 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

 秋の公式戦が終わってこれからボールが使えなくなるオフシーズンまで実践練習を積み重ねたり、強化練習などで体力レベル・技術レベルの向上に力を入れるチームも多くなってくることと思います。練習量が増えるに従って、体力的な疲労も積み重なってくるので、練習や試合後のセルフコンディショニングはより入念に行うようにしたいものです。今回は腰痛改善や疲労回復のためのセルフコンディショニングとして、テニスボールを使ったエクササイズをご紹介したいと思います。筋疲労からくるケガの予防にもなりますので、ぜひ参考にしてみてください。

【目次】
[1]筋疲労からくる腰痛を軽減させる
[2]足底のアーチを改善させる

筋疲労からくる腰痛を軽減させる

 野球選手の多くが悩まされる腰痛はさまざまな原因が考えられます。腰椎分離症や腰椎椎間板ヘルニアなど、骨や軟部組織、神経などに原因があるものと違って、筋筋膜性の腰痛(いわゆる疲労からくる腰痛)については、硬くなっている筋肉をほぐしたり、弱っている部位の筋力を強化することで改善できるケースもあります。まずは自分の腰痛がどのようなものかを把握し、医療機関を受診した上で、セルフコンディショニングを行うようにしましょう。

(図1)足底においてふくらはぎのストレッチ

【前屈して腰が痛い場合】
腰椎椎間板ヘルニアなどの選手によく見られますが、前屈したときに腰が痛くなるときは、身体の後面(ふくらはぎ、太もも裏=ハムストリングス、臀部、背筋群等)のいずれか、または複数の筋肉が硬くなり、それに伴って前屈しにくくなったり、痛みを伴ったりするようになります。その部位を重点的にストレッチを行うだけでも前屈しやすくなりますが、テニスボールを使うとより簡単に筋肉をほぐし、伸ばすことができます。足底においてストレッチを行うとふくらはぎが伸びますし、椅子に座ったときにお尻部分にテニスボールを置くようにすると、適度な圧がかかって筋肉がほぐれます。痛くない程度の負荷に調節しながら行うようにしましょう。

(図2)太ももの外側にある腸脛靱帯を、テニスボールを使ってほぐす

【後屈して腰が痛い場合】
腰椎分離症やすべり症などの選手によく見られますが、腰を反らせて後屈したときに腰が痛くなるときは、身体の前面(腹筋、腸腰筋、太ももの前側=大腿四頭筋等)のいずれか、または複数の筋肉が硬くなって後屈しにくくなったり、痛みを伴ったりするようになります。これらの筋肉をしっかりとストレッチすると身体を反らせやすくなりますが、テニスボールを使ってこれらの筋肉をほぐすようにすると後屈時の腰痛軽減に効果が期待できます。

※腸脛靱帯(大腿筋膜腸筋)をテニスボールでほぐそう
腰痛の選手は身体の外側にある筋肉が特に硬くなりやすい傾向が見られます。テニスボールを使って太ももの外側にある腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)付近をほぐすようにしてみましょう。最初はかなり痛みがあるかもしれませんが、無理にほぐそうとせず、筋肉が硬くなっていることを確認しながら少しずつ圧を加えていくようにするとよいでしょう。筋疲労からくるの腰痛の場合、この腸脛靱帯をほぐすようにするだけでもずいぶん軽くなることがあります。

【次のページ】 足底のアーチを改善させる

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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