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第177回 肩甲骨の動きをよくするエクササイズ2017年09月15日

 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村典子です。

 野球は投球動作を繰り返すスポーツですが、地面の反力を使って足から体幹、体幹から肩、肩から腕・手首・指と全身を使い、最終的に生み出されたパワーをボールに伝達することで力強いボールが投げられるようになります。逆に言うとこの一連の動作においてどこかの部位がうまく機能していないとパワーがうまく伝わらなかったり、投げすぎや過負荷によるスポーツ傷害を引き起こすリスクが高まります。今回はこの一連の動作で特になめらかな動きが求められる肩甲骨について、その機能と動きを改善するためのパートナーストレッチなどについてご紹介します。

【目次】
[1]肩甲骨の動きをよくするエクササイズ
[2]パートナーで行う肩甲骨周辺部のストレッチ

肩甲骨の動きをよくするエクササイズ


(図1)肩甲骨の動くパターンを理解しておこう

【肩甲骨は浮いている】
肩甲骨は背中の上部にある三角形の形をした骨です。左右に羽のようについていて、腕を動かすときに連動して動くのですが、この肩甲骨の動きが悪くなると腕が思うように動かなかったり、スムーズな投球動作の妨げとなったりします。肩甲骨は鎖骨(肩鎖関節:けんさかんせつ)と上腕骨(上腕肩甲関節:じょうわんけんこうかんせつ=いわゆる肩関節)とは骨同士が連結していますが、体幹とは直接つながっておらず、宙に浮いたような状態になっています。宙に浮いた状態でもいつも同じように背中の上部に肩甲骨が位置しているのは、肩甲骨周辺部の筋肉が支えているからなのです。

【肩甲骨の6つの動き】
肩甲骨は主に6方向に動きます(図1)。肩をすくめるシュラッグの動作で肩甲骨は上にあがり(挙上)、力を抜いて腕をだらんと下げることで肩甲骨は下に下がります(下制:かせい)。また胸を反らせて背中で肩甲骨を引き寄せるように動かすと肩甲骨は内側に寄り(内転)、背中を丸めるようにすると肩甲骨は外側に開きます(外転)。投球動作時に腕を上げるようにすると肩甲骨は連動して上方に移動し(上方回旋)、腕を下げるときは腕の動きとともに元の位置に戻ろうとします(下方回旋)。野球選手は投球動作を繰り返し、疲労がたまってきたり、力みが生じてくると肩の上方に力が入って僧帽筋が緊張し、肩甲骨の動きが悪くなる傾向にあります。

【次のページ】 パートナーで行う肩甲骨周辺部のストレッチ

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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