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第171回 夏に向けたスタミナ対策2017年06月15日

 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村 典子です。

 春の公式戦が一段落したところで、これからは夏の大会に向けてどのチームも練習に励んでいることと思います。技術面はもちろんですが、体力面においては暑さに負けない体力づくりを行うことでスタミナ強化をはかり、試合時の体力消耗をなるべく少なくしてよりよいパフォーマンスが発揮できるようにしていきたいですね。今回は蒸し暑さが気になる梅雨時期と、これから夏に向けたスタミナ強化についてチームや個人で取り組めるものを紹介したいと思います。

【目次】
[1]暑さに身体を馴れさせる/冷たいものを飲むとバテる?
[2]インターバル走でスタミナ強化/暑さに負けない体づくりに欠かせないタンパク質

暑さに身体を馴れさせる

長袖のアンダーシャツを活用して発熱と体温調節のバランスをとろう

 これからは暑さによる熱中症に気をつけながら練習を行っていく必要があります。今から夏の暑さを想定して身体をなるべく暑さに馴れさせる工夫(=暑熱馴化:しょねつじゅんか)を実践していきましょう。運動を行うと体温は上昇しますが、身体は体温を下げようと発汗して熱を下げようとします。このシステムがより働きやすくするように、汗をかきやすくすることを心がけてみましょう。

 練習のときには長袖のアンダーシャツをうまく活用し、汗をかいたらこまめに着替えるようにすると発熱と体温調節のバランスを上手にとることができます。暑熱馴化のためにわざとウインドブレーカーを羽織って練習するチームもあるようですが、ウインドブレーカーという特性上、熱がこもりやすくなり、脱水症状や熱中症のリスクが高まることが想定されます。気温・天候などの外部環境や個人の基礎体力、睡眠不足や体調不良といったコンディションによっても適応能力が違ってきますので、こうしたことを理解した上で無理のないレベルにとどめておきましょう。

冷たいものを飲むとバテる?

「冷たいものを飲むとバテる」と言われたことがある選手もいるかもしれません。これは暑さに慣れるという意味でやたらと冷たいものを飲みすぎると身体が冷えてしまい、胃腸の働きも弱くなって結果的に食事が取れなくなり、体力ベースが落ちてしまったり、スタミナが落ちてしまったりしますよ、という意味であると考えられます。

 特に暑熱馴化対策としては、食事のときに飲む水を冷たいものではなく常温でとるようにするとか、冷たいものを一度にたくさん食べたり飲んだりすることは避ける(アイスクリームや氷を入れたジュースなど)といったことを意識して日常生活を送るようにすると暑さへの耐性が強化されます。水分補給は適宜行う必要がありますので、水分の温度にも気を配ってみましょう。

【次のページ】 インターバル走でスタミナ強化

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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