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第158回 足裏と足指をもっと機能的に使おう2016年11月30日

 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村 典子です。

 いよいよ本格的なオフシーズンの時期となってきました。ボールを使った練習を行う一方で、体力づくりのためのトレーニングを行うチームも多いと思います。さて今回は野球のプレーにおいても、またフィジカルトレーニングにおいても動作の土台となる足裏と足指について、野球選手に必要な知識とトレーニング方法についてお話をしたいと思います。

【目次】
[1]地面と唯一接するポイントである足裏
[2]足裏と足指をより機能的にするためのエクササイズ

地面と唯一接するポイントである足裏

 二足歩行の人間にとって、足裏は活動している多くの時間において身体と地面が接地する唯一の場所といえるでしょう。歩くことだけではなく、走ったり、跳んだりといったスポーツ動作の土台として機能しているだけではなく、身体の重心位置を修正し、バランスをとるように働きかけることも行います。地面からの反力を使って最大限のパワーを生み出すためにも、足裏は小さな面積をつかって非常に重要な役割を果たしています。また地面からの情報を身体に伝えるセンサーとしても機能します。

 車にたとえると、タイヤが地面との唯一の接地部分であり、人間の足裏はこの部分にあたります。いくら車のエンジンが高性能で馬力があったとしても、それを伝えるタイヤが機能しなければ車は走らないですし、タイヤから得られる情報によって路面の様子であったり、傾きであったりといったことがフィードバックされることになります。

べた足ではバネが使えない?

動きの中で重要な足裏のアーチ構造を理解しよう

 非常に重要な役割を果たす足裏ですが、全体重を小さな面積で支え続けるとすぐに壊れてしまうことが想像できます。そこで足裏には力をうまく和らるためのしくみとして3本の弓状のアーチを備えています。このアーチが足裏に備わっていることで、地面からの外力による衝撃を和らげたり、歩く、走る、跳ぶといった動作を行う時にかかとから足指へのスムーズな体重移動を促し、バネを使って身体を前に運ぶ推進力を生み出したり、3つのアーチによって姿勢を安定させたりといったことが可能となります。

 このアーチ機能がさまざまな理由で低下してしまうと、足首、膝、腰椎など荷重関節といわれる体重を支える関節に大きな外力がかかり、ケガを誘発してしまうことにもつながってしまいます。もちろんバネ能力が低下するとパフォーマンスそのものも低下します。

足指がうまく使えない浮き指

 手の指は器用に動かせるのに足指となると、なかなか思い通りに動かせないことが多いと思います。これは足指を普段から意識して動かす機会が減ってしまったことにその一因があります。昔は裸足や草履などを履いて地面を歩くと、足指を使って地面をつかむような感覚が養われるため、足裏や足指の筋肉を強化することにつながりました。

 一方、現代ではクッション性の高い靴を普段から履き慣れていることであったり、靴下を履いたりすることで足指を独立して動かすことが少なくなりました。足指がうまく機能せず、地面から浮いた状態のことを「浮き指」と呼びますが、こうした浮き指は足裏全体の機能をうまく使いこなせないため、アーチや姿勢の崩れにつながってしまいます。

【次のページ】 足裏と足指をより機能的にするためのエクササイズ

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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