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第139回 使いすぎ症候群を防ごう2016年02月15日

 こんにちは、アスレティックトレーナーの西村 典子です。

 皆さんは「使いすぎ症候群」という言葉を聞いたことがありますか?同じ競技を長期間にわたって続けると、体のある一定部位に負担がかかって痛みを生じるようになる、いわゆる慢性的なスポーツ障害のことを指します。身体の使いすぎ=オーバーユースが原因といわれ、野球は特にこの使いすぎ症候群が原因とみられるケガを起こしやすいことが特徴としてあげられます。

【目次】
[1]使いすぎ症候群はどうやって起こる?
[2]オーバーユースを未然に防ぐ

使いすぎ症候群はどうやって起こる?

過去に痛めた部位は特に注意が必要

 毎日練習をしていると同じ部位に負荷がかかりやすく、練習強度や練習量、頻度などが増すにつれて痛みを生じることがあります。こうした使いすぎ症候群の要因は自分自身に関連する内因性のものと、自分自身には直接原因がなく環境などその他の要因による外因性のものとに分けられます。

■内因性の原因によるもの
・過去にその部位を痛めたことがある
・筋力や柔軟性などが練習量、強度に見合うものではなく、不足している
・筋力や柔軟性などに左右差が見られる
・負担のかかるフォーム、技術面での習熟度が達していない
・左右の足の長さやO脚、X脚、偏平足など骨の形態や、配列に特異性がある 等々

■外因性の原因によるもの
・練習強度や練習量、頻度などが急激に増えた
・用具やウエア、シューズなどが身体にあっていない
・練習を行う地面(サーフェス)が硬すぎる等適切な状態ではない 等々

 特にO脚、X脚、偏平足など骨の配列に関することについては、競技を行う前に医師などによるメディカルチェックを受診し、ケガのリスクを把握してあらかじめ対処しておくことが望ましいところです。しかし実際にメディカルチェックを受診する機会が少ないことや、普段の練習では特に大きな問題とならないことも多いため、少しくらい痛い状態でも競技を続けてしまうことが可能です。

 こうした使いすぎ症候群は急に痛みを発症するものではないのですが、時間をかけて痛みが出る傾向にあり、そのまま放置しておくと長期間の休養を余儀なくされることも少なくありません。高校野球のプレー期間は2年半程度ですので、こうした事態はなるべく避けるようにしなければなりません。

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プロフィール

西村典子
西村 典子 トレーナー
  • ■ 生年月日:1970年12月5日
  • ■ 出身地:大阪府
  • 奈良女子大学文学部教育学科体育学専攻卒。野球用品メーカーにて勤務後、トレーナーとして10年以上にわたり高校野球・大学野球の現場にたずさわる。野球現場での活動を通して自分たちで自分の体をマネジメントする「セルフコンディショニング」の重要性を感じ、チーム・選手・指導者にむけてスポーツ傷害予防や応急処置、トレーニング(ストレングス&コンディショニング)に関する教育啓蒙活動を行っている。

    一般雑誌、専門誌、ネットなどでも取材・執筆活動中。また整形外科ドクターと野球の傷害予防に関する共同研究活動なども行っている(現在の研究テーマは手指血行障害について)。

    現在、東海大学硬式野球部アスレティックトレーナーをはじめ、さまざまな高校野球部を担当中。
  • ・日本体育協会公認アスレティックトレーナー
    ・NSCA公認ストレングス&コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)
    ・NSCA公認パーソナルトレーナー(NSCA-CPT)
    ・日本スポーツ整形外科学会会員 等
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