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【第97回新潟大会展望】激戦のトーナメント見所をじっくりチェック!新潟の覇者と成り得るのは!?

2015.06.27

 6月26日、新潟市にある新潟テルサにて、第97回全国高等学校野球選手権新潟大会の組み合わせ抽選会が行われた。一般開放も行われ、多くのファンが詰めかける中、全86チームの対戦カードが決定。ここでは、ベスト4までの道のりを4つのブロックに分け、見どころを上げていく。

第1シード・中越ブロック

齋藤 颯(中越)

 昨秋今春の県大会を制覇し勢いに乗る第1シード・中越を軸に展開するだろう。上背はないものの130キロ台のストレートを低めに丁寧に集めるエース左腕の上村 将太(3年)、右の本格派・高井 涼(3年)のと投手陣、昨夏から多くのレギュラーが残る野手陣と盤石の構え。俊足巧打のリードオフマン・入澤 武弘(3年)。チャンスに強く、パンチ力も兼ね備えた恐怖の3番・小林 史弥(3年)。春は不振も、潜在能力はプロも注目する長距離砲・齋藤 颯(3年)。5番に座る強肩の扇の要・波方 凌(3年)らタレントがそろう。

 対抗はベスト16に終わった(試合レポート北越か。3番・国松 脩人(3年)。4番・田村 将太(3年)、5番・水落 風雅(3年)の強力クリーンアップ。パンチ力のあるリードオフマン・山我 吉進(3年)。チャンスにめっぽう強く”野球を知っている”木戸 拓生(3年)らによる打線の破壊力は抜群。一回り大きくなったエース・江村 伊吹(2年)を伊藤 洸輝(3年)、大塩 悠太郎(3年)ら最上級生の投手陣が支える。

 順当に行けばその北越とベスト16で対戦する新発田農は、守備、走塁、送りバントなど堅実な野球が持ち味。直球、変化球を低めに集め、打たせてとるピッチングが魅力のエース・西山 塁(3年)が、相手にどんな投球をするのかに期待したい。

 平原(3年)、有坂(3年)ら昨年のレギュラーが残る三条は、初戦を突破すると2回戦で中越と対戦。昨秋ベスト4(試合レポート)のも初戦を勝つと、昨秋順位決定戦を戦った北越と対戦(試合レポート)。2回戦屈指の好カードとなりそうだ。

第4シード・上越ブロック

 勝ち進むとベスト4で第1シードブロックの勝者と戦うこのブロックは、ベスト4の上越試合レポート)が優位に立ちそう。県内屈指の好投手エース・飯塚 亜希彦(3年)をはじめ、4番・大平 駿弥(3年)を中心としたクリーンアップ、主将の山沖 将史(3年)、捕手の細川 拳宝(3年)ら勝負強い下位打線など、地力がある。懸念材料とすれば、の準決勝(試合レポート)で途中降板し、順位決定戦(試合レポート)で登板のなかった飯塚の状態、そして連投耐性だろう。

 初戦を勝つとその上越と当たるのが小出昨秋、覇者の中越をあと一歩のところまで追い詰めた(試合レポート)好左腕・庭山 希(3年)と飯塚の投げ合いは、2回戦屈指の好投手対決といえるだろう。ほかにも、名将・松田 忍率いる村上桜ヶ丘、長身エースの佐藤 睦(3年)が注目を集める新潟商、公立校ながら好勝負を繰り広げてきた五泉など、実力校が多いブロックだ。

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第97回全国高等学校野球選手権大会
僕らの熱い夏 2015
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[page_break:第3シード・十日町ブロック/第2シード・新潟県央工ブロック]

第3シード・十日町ブロック

石橋 健哉(新潟県央工)

 ベスト4(試合レポート)の十日町を中心に有力校が集まったこのブロック。十日町は、180cmを超えるスラリとした長身から投げ下ろされる角度のあるボールを低めに集める、エースで4番の高橋 克幸(3年)が投打の中心。勝負強い5番・山田 貴一(3年)の前にランナーをためられるかが打線のキーポイントになりそうだ。

 ベスト8の開志学園も勢いがある。新潟明訓高校で甲子園出場経験のある川上 大輔監督が率い、就任3年目を迎えチームが円熟。春の勢いをそのままに初の甲子園を目指す。

 他にも、好投手・小林 稜(3年)擁する村松や、昨夏から投打でチームをけん引してきた諸橋 慶多(3年)擁する新潟新潟、ベスト16の長岡工柏崎工昨夏日本文理を苦しめた(試合レポート)エース・中村 光希(3年)の出来がカギを握る関根学園、ら実力校揃い。2回戦でぶつかる佐渡新発田中央も好カードだ。

第2シード・新潟県央工ブロック

 『死のブロック』といっても過言ではない強豪が揃ったこのブロック。準優勝(試合レポート)の新潟県央工は、重いストレートが武器のエース・石橋 健哉(3年)に加え、この春、堀 俊介(3年)が台頭。2番に入る巧打者で主将の鈴木 大成(3年)を中心に、打線がどれだけ投手陣を援護できるかにかかって来るだろう。

 勝ち進んだとき、この新潟県央工とベスト16で当たるのが、新潟私学の雄・新潟明訓。投手力に不安を残すものの、勝海 光太朗(3年)を中心とした打線で復権を目指す。

 もう一方の山では、昨夏甲子園ベスト4(試合レポート)の日本文理が登場。今春はベスト16で苦杯をなめた(試合レポート)が、プロも注目する好打者・星 兼太(3年)を中心に俊足巧打の荒木 陵太(2年)、1年生ながら正捕手を務めるスーパールーキー・川村 啓真(1年)ら強力打線が魅力。山口 尚輝(3年)、八幡 竜(3年)、川合 哲平(3年)ら最上級生投手陣の意地に期待。

 第5シードの加茂暁星昨秋、部員11人でベスト8入り(試合レポート)。今春、有力な選手が入部し、チームのムードも変わった。ガッツあふれるプレーでチームを盛り上げる主将の北澤 樹(3年)、細身ながらキレの良いストレートを投げ込む県内屈指の好投手・森山 涼(3年)、3番に座り広角打法と遊撃守備でチームを支える粟屋 麗(3年)らタレントが揃う。4番に座る遠藤 莞生(1年)にも注目だ。
ほか、柏崎帝京長岡などがどう絡んでくるのかも楽しみだ。

 この結果、7月10日(金)の開幕カードは三条塩沢商工に決定。また開会式での選手宣誓は2年連続で高田農が引き当て、山賀 渚祥主将が務める。全86チームが約2週間にわたって繰り広げる熱い戦い。一体どのチームが栄冠を勝ち取るのか。熱い新潟の夏に、今年も期待しよう!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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