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まだまだいる全国レベルの野手たち。甲子園でどこまで評価を上げることができるか?

2021.08.09

まだまだいる全国レベルの野手たち。甲子園でどこまで評価を上げることができるか? | 高校野球ドットコム注目選手特集①
【目玉投手7名】157キロ右腕、150キロ左腕、大会無失点の192センチ右腕など
【目玉野手6名】打率6割超えのスラッガーや、高校生屈指の捕手など

まだまだいる全国レベルの野手たち。甲子園でどこまで評価を上げることができるか? | 高校野球ドットコム注目選手特集②
【投手編】風間ら目玉投手だけではない!甲子園を沸かせる可能性を持った全国レベルの好投手たち
【野手編】まだまだいる全国レベルの野手たち。甲子園でどこまで評価を上げることができるか?

 第103回全国高等学校野球選手権大会。注目選手シリーズは第4回目。今回は3年生の注目野手編だ。

サヨナラ満塁本塁打の吉岡、二刀流・千田など東日本注目の野手たち

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吉岡道泰(専大松戸)

 北北海道代表の帯広農の主将・佐伯 柊はアベレージヒッターとして活躍を見せ、強打のチームを牽引する好遊撃手。北海のエース木村 大成の持ち味を引き出す好捕手・大津 綾也は、強肩、キャッチング技術の高さが評価されている。また大型遊撃手・宮下 朝陽も打率5割超えの成績を残しており、遊撃守備も深い位置からでも刺せる強肩が光る。

 8年ぶり出場の弘前学院聖愛は決勝戦で勝ち越し本塁打を放った強打の遊撃手・長利 斗真、190センチ88キロのスラッガー・佐藤 海と強打者が多く揃う。盛岡大附松本 龍哉のほかに、5試合連続本塁打を放った金子 京介、高校通算47本塁打のスラッガー・小針 遼梧と強打者が揃う。全国トップクラスの強力打線で勝利を狙う。

 

 明桜石田 一斗は、最速143キロの速球、多彩な変化球を操る好投手でもあり、秋田大会で11.2回を投げてわずか1失点の好投、打者としても3番打者として攻守に躍動感溢れるプレーを見せる好ショートストップ。日大山形伊藤 翔海は、打率.556をマークした右の強打者だ。

 3年ぶりの浦和学院は、投手、遊撃手、二塁手をこなす吉田 匠吾が走塁技術、打撃技術すべてにおいて高水準。投手としても140キロ近い速球を投げることができるマルチプレーヤーだ。主将の吉田 瑞樹の打球速度は超高校級。さらにスローイングも鋭く、全国レベルの活躍が期待できる選手だ。

 専大松戸のスラッガー・吉岡 道泰は、サヨナラ満塁本塁打を放ち、才能開花の兆しが見える。千葉大会でも打率.524をマークし、全国舞台でも力を発揮したい。

 東海大菅生は、東京ドーム上段へ特大3ランを放った二刀流・千田 光一郎、右のスラッガー・堀町 沖永など強打者が勢揃い。横浜も、打率5割で打撃技術の高さはチーム随一の宮田 知弥をはじめ、抜群の強肩、長打力とポテンシャルはドラフト候補クラスの安達 大和と才能の高い選手が揃う。

 日本航空は山梨大会で、わずか1安打に終わったエドポロ・ケインの復活を期待したい。通算24本塁打の長打力はトップレベルで、勢いに乗った時の打撃は手がつけられないものがある。まずは初打席の内容に注目したい。4本塁打を放った和田 航弥も、打撃技術が高く、今大会注目の強打者だ。打率5割を残した静岡池田 惟音も打撃技術が優れた巧打者だ。昨秋から注目されてきた三重の好遊撃手・品川 侑生も攻守で優れたプレイヤーだ。

 高岡商石黒 和弥は高校通算30本塁打を超える長打力を持ち、なおかつ守備力も優れ、実にバランスが取れている。1年生の時、甲子園の囲み取材で話をした時、物怖じしない性格で驚かされた記憶がある。一気に評価を上げる可能性を持っている。抜群の強肩を誇る東出 直也小松大谷)、1年夏に甲子園を経験した大島 正樹敦賀気比)も抜群のバットコントロール、高い守備力を誇るセンターだ。

[page_break:西日本は長打力が揃った好野手が各地に点在]

西日本は長打力が揃った好野手が各地に点在

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前川右京(智辯学園)

 近江では前チームから主軸として活躍する新野 翔大が期待の左のスラッガー、また京都大会決勝戦で逆転本塁打を放った強打の捕手・中川 勇斗京都国際)は勝負強く、投手陣の持ち味を引き出すリードも光る。

 大阪桐蔭には強肩強打の外野手・花田 旭に加え、驚異的な俊足を誇る強打の外野手・野間 翔一郎がいて、そのポテンシャルの高さはタレント揃いのチーム野手陣の中でも群を抜いている。

 智辯和歌山では高校通算42本塁打のスラッガー・徳丸 天晴の奮起を期待したい。和歌山大会の打撃内容はまだ本調子ではなかった。小園 健太(市和歌山)を攻略した経験を甲子園で生かしてほしい。神戸国際大附には、兵庫大会で3本塁打を放った強打の捕手・西川 侑志や、決勝戦で逆転本塁打を放つなど打撃技術が高い左の強打者・武本 琉聖がいる。

 奈良大会でつなぎの野球に徹した智辯学園には、前川 右京のほかに、1本塁打を放った強打の三塁手・山下 陽輔、抜群のフィールディングを誇る遊撃手・岡島 光星と能力が高い野手が揃う。倉敷商の主将・山下 周太は打率.643をマークした左の好打者。好投手に対しても体の開きを抑え、広角に打ち返せる打撃技術の高さは必見だ。

 四国地区では、新田の古和田 大耀も強肩強打の捕手として評判だったが、投手と主将も務め、まさにチームの中心選手へ成長した。明徳義塾の好遊撃手・米崎 薫暉の守備力の高さは出場選手の中でもトップクラスのものがあるだろう。

 また、西日本短大附の遊撃手・林 直樹は準決勝の飯塚戦で3ランを放った福岡を代表する遊撃手。三宅 海斗も福岡大会2本塁打、打率.455を誇る強打の右捕手だ。初出場の東明館は投げては140キロ、捕手としてはスローイングタイム1.9秒台の強肩を誇る加藤 晴空に注目だ。熊本工宮田 宗慶は下級生の時から活躍を見せる好遊撃手で、チームトップの打撃技術の高さと俊足を誇る。

 センバツ準優勝の明豊は、好遊撃手・幸 修也をはじめ、黒木 日向米田 友など能力が高い内野手が攻守を牽引した。強打の捕手・蓑原 英明を含め、夏にかけて成長を見せており、野手の層は厚くなった。二季連続出場の宮崎商の高校通算33本塁打遊撃手・中村 碧人は、好投手に対しても形を崩さない打撃技術の高さが魅力。春季九州大会で1試合3本塁打を記録した西原 太一は甲子園まで技術を高め、自慢の長打力を発揮したい。そしてライトから放たれる抜群の強肩にも注目だ。

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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