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8強出揃う!大詰めを迎える西東京大会の展望を占う

2018.07.22

 

 第100回全国高校野球選手権大会西東京大会も8強が出そろった。土の西東京大会の各球場から、人工芝の神宮球場へ。球場の雰囲気もがらりと変わり、戦いは新たなステージに突入する。

都立片倉・紙田、日大三打線をどう抑えるか


都立片倉vs日大三 都立国分寺vs国士舘

 日大三都立片倉
 初戦の都立杉並戦で苦戦し、4回戦の都立豊多摩戦も本来の調子ではなかったが、5回戦の駒澤大高戦から、日大三打線は完全に復活した。1番・金子凌から3番・日置航、4番・大塚晃平と続く打線に穴はない。

 対する片倉は、ベテラン・宮本秀樹監督が手塩にかけて育ててきた左腕の紙田龍也がようやく本領を発揮。5回戦では、都立日野を失点1に抑える完投をしている。左の横手投げで、シンカー系の落ちる変化球などで、日大三打線をどう抑えるか。勝敗のカギは、この1点に尽きる。

都立国分寺、国士舘の左投手をどう攻略するか

 都立国分寺国士舘
 国士舘は、石井崚太草薙柊太井田尚吾の3人の投手が交代で登板。打線は足が速い、倉田和明内藤晃の1、2番に、チームの柱である4番・嶋崎優介と、相手チームにとって、うるさい打者がそろう。

 対する国分寺は、都立昭和の監督であった森勇二監督の下、1999年以来の準々決勝進出を決めた。飛び抜けた選手はいないが、当たっている野原一将楠嶺浩斗を中心に全員野球で勝利を目指す。

 実力的には国士舘が上であるのは確かだが、1990年の5回戦では、先制した国分寺に追いつけず、国士舘が敗れたことがある。国士舘の永田昌弘監督も鮮明に覚えており、そのことが、試合の行方にどう影響するか?


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東・西東京大会の準々決勝はケーブルテレビで生中継される。放送スケジュールなど詳しい内容はこちら↑

[page_break:創価の菊地、日大鶴ケ丘の勝又 両雄の対決が勝負を左右する]

創価の菊地、日大鶴ケ丘の勝又 両雄の対決が勝負を左右する


創価vs日大鶴ヶ丘 東海大菅生vs八王子

 創価日大鶴ヶ丘
 日大鶴ヶ丘は5回戦で、両チーム41四死球という乱戦を制した。両チームとも5回戦は苦戦したが、[stadium]神宮球場[/stadium]で行われる準々決勝からは、リセットされるだろう。

 創価には1年生の夏から事実上のエースで中心打者である菊地郁也をはじめとして、夏の経験者が多い。対する日大鶴ヶ丘には、最速152キロで打撃もいい勝又温史がいる。菊地にしても、勝又にしても、その投球や、一発でチームの雰囲気を変える力があるだけに、両者の対決が勝敗の行方を左右する。

東海大菅生の個の力に対抗する「ありんこ軍団」

 東海大菅生八王子
 昨年優勝の東海大菅生対2年前の優勝の八王子という、準々決勝屈指の好カード。東海大東菅生は守備の名手・田中幹也、打撃好調の小山翔暉、1年生ながら抜擢された杉崎成、5回戦のヒーロー・石田隆成とタレントがそろう。

 対する八王子は高橋優斗、初鹿野滉平ら、経験も実績もある選手もいるが、「ありんこ軍団」の名の通り、チーム全体の力で対抗する。2年前の決勝カード。総合力では東海大菅生が上回るが、八王子は接戦に持ち込みたい。

 

 今年は雨が降らず、グラウンドが硬い。暑さとの戦いも重要になる。過去の実績などから、日大三国士舘がややリードしているものの、厳しい気候条件は、新たな波乱要因となっている。

文=大島裕史


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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