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「今を生きる」皆様に感謝と元気を持って 愛媛の夏が開幕!!

2018.07.12

 「平成30年7月豪雨」により7月10日現在、26人の尊い命が失われた愛媛県。当初7月10日(火)より始まる予定だった「第100回全国高等学校野球選手権記念愛媛大会」も2日日程を繰り延べ、7月12日(木)11時から愛媛県松山市の[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]で開会式が開催される。

 

 同大会参加は昨年と同じく60校ながら、津島南宇和が同大会初の連合チームを結成するため、59チームによって行われる。シードはセンバツ出場の松山聖陵を第1シードに、春の四国大会準優勝の創部3年目・聖カタリナ学園が第2シード。昨夏の甲子園2勝の済美が第3シード。4月より河野 健介監督が新たに就任した西条が第4シードを占めた。

 

 そこで今回は一年間の大会結果と6月24日に決まった組み合わせを踏まえ、「野球どころではない」各校の現状などをお伝えしたい。

愛媛の夏、開幕

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今春の県大会を制した聖カタリナ学園

開催地
[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium] 1回戦~決勝戦
[stadium]西条市ひうち球場[/stadium] 1回戦~3回戦
[stadium]今治市営球場[/stadium] 1回戦
[stadium]宇和島市営丸山公園野球場[/stadium] 1回戦
入場料金:大人600円 高校生生以下無料
開会式:7月12日(木)11:00 [stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]
1回戦27試合:7月12日(木)~16日(月・祝)
*12日(木)
[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium] 1試合 13:00開始
*13日(金)
[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium] 3試合 9:00開始
[stadium]今治市営球場[/stadium] 2試合 10:00開始
[stadium]宇和島市営丸山公園野球場[/stadium] 2試合 10:00開始
*14日(土)
[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium] 3試合 9:00開始
[stadium]今治市営球場[/stadium] 3試合 9:00開始
[stadium]宇和島市営丸山公園野球場[/stadium] 2試合 10:00開始
*15日(日)
[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium] 3試合 9:00開始
[stadium]今治市営球場[/stadium] 2試合 10:00開始
*16日(月・祝)
[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium] 3試合 9:00開始
[stadium]西条市ひうち球場[/stadium] 3試合 9:00開始

 2回戦16試合:7月17日(火)~19日(木)[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]・[stadium]西条市ひうち球場[/stadium]
7月17日(火)・18日(水)は両球場 3試合 9:00開始
7月19日(木)は両球場2試合 10:00開始
<7月20日(金)終業式のため固定休養日>
3回戦8試合:7月21日(土)・22日(日)[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]・[stadium]西条市ひうち球場[/stadium]
両球場2試合ずつ 2日間とも10:00開始
準々決勝4試合 7月23日(月)・24日(火)[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]
2試合ずつ 2日間とも10:00開始
<7月25日(水)休養日>
準決勝2試合 7月26日(木)[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium] 10:00開始
決勝戦:7月27日(金)[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]12:30開始

[page_break:2017年夏~ここまでの愛媛県大会結果]

2017年夏~ここまでの愛媛県大会結果

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昨夏はベスト4の松山聖陵

<2017年夏~ここまでの愛媛県大会結果>
第99回全国高等学校野球選手権愛媛大会
*第1シード:帝京第五、第2シード:松山聖陵、第3シード:済美、第4シード:宇和島東
優勝:済美(4年ぶり5回目)
甲子園は2勝をあげ3回戦で盛岡大附(岩手)に延長10回・7対12で敗戦
準優勝:帝京第五
ベスト4:松山聖陵川之江
ベスト8:大洲新居浜南今治東宇和

地区別新人大会
東予地区 優勝:小松(6年ぶり2度目) 準優勝:今治西
中予地区 優勝:松山聖陵(4年ぶり6度目) 準優勝:松山工 
南予地区 優勝:宇和島東(3年連続15度目) 準優勝:野村

秋季愛媛県大会 各地区で予選を行い16校が県大会へ
県大会シード
*第1シード:宇和島東 第2シード:小松 第3シード:松山聖陵 第4シード:済美

優勝:松山聖陵(初優勝)
秋季四国大会3年ぶり4回目の出場・準決勝で明徳義塾(高知1位)に敗退
準優勝:西条
秋季四国大会4年ぶり16回目の出場・1回戦で高松商(香川3位)に敗退
3位:小松
秋季四国大会6年ぶり2回目の出場・1回戦で英明(香川2位)に敗退
4位:済美
ベスト8:新居浜南今治西八幡浜宇和島東

 

センバツ出場:松山聖陵(初出場)
センバツでは初戦2回戦で近江(滋賀)に5-8で敗戦

春季愛媛県大会 各地区で予選を行い16校が県大会へ 県大会シード制なし
優勝:聖カタリナ学園(初優勝)
春季四国大会順位決定戦 聖カタリナ学園9-2松山聖陵(7回コールド)
香川1位校で春季四国大会初出場・決勝戦で大手前高松(香川1位)に敗れ準優勝
春季四国大会香川県2位校・松山聖陵(3年連続4回目の出場)
1回戦で明徳義塾(高知1位)に敗退
準優勝:済美
ベスト4:新田宇和島東
ベスト8:西条宇和北宇和・三瓶連合、松山中央今治西

[page_break: 「野球どころではない」を超え、グラウンドに立つ君たちへ]

「野球どころではない」を超え、グラウンドに立つ君たちへ

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グラウンドに立つ君たちへ

 「グラウンドは水浸し、大洲市内中心部は肱川の氾濫でマンションの1階まで水に浸かりました」(帝京第五・小林 昭則監督)

 

 「練習試合で使わせてもらっている[stadium]吉田球場[/stadium]は崖崩れで半分が埋まりました。選手たちの中には負傷した者もいます」(吉田・土居 浩二監督)

 

 「豪雨被害後、選手たちはずっと街の片づけ。負傷はないですが、1人は自宅が屋根までつかって泳いで逃げたそうです」(野村・長滝 剛監督)

 

 筆者が電話で伺っただけでもこの現状。南予地区各校を中心に多くの学校が現在「野球どころではない」状況で日々を生きている。これが「第100回全国高等学校野球選手権記念愛媛大会」直前の現実である。

 

 「そこで勝ったものが強く、負けたものが弱い」。競技である以上、勝負の世界にある以上、これも定理。ただ、今大会に限っては1試合の勝敗が決して各校の実力を決めるものではないことも事実である。

 

 よって、今大会については冒頭の試合日程、過去の大会成績と、この後記す各ブロックごとの参加校といった「事実」のみを記す。特に練習ができない状況下にあっても無念の想いを背負いながら後輩たちへ「つなぐ」ために参加する3年生たちには心からの敬意を表するとともに、選手・指導者をはじめとするすべての皆さんには今もなお哀しみの中にある愛媛県民をはじめとする皆様の「今を生きる」に少しでも光を照らすプレーを見せてもらいたい。その中で最も勝ちに恵まれたチームが「愛媛県代表」として甲子園で全力で戦う。それで充分である。

[page_break:<参加60校・59チームブロック分け>組み合わせ番号順]

<参加60校・59チームブロック分け>組み合わせ番号順

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新田の選手たち

<参加60校・59チームブロック分け>組み合わせ番号順
第1シード:松山聖陵ブロック
松山聖陵(2回戦から出場)、新田東予土居三島今治南今治東今治明徳松山南三間大洲農新居浜高専吉田新居浜東(2回戦から出場)

第4シード:西条ブロック
西条(2回戦から出場)、津島・南宇和連合、大洲新居浜西野村松山商宇和伊予農松山西小田新居浜商北宇和新居浜工小松丹原

第3シード:済美ブロック
松山城南伯方今治北川之江伊予東温松山東松山北北条新居浜南帝京第五八幡浜川之石西条農済美(2回戦から出場)

第2シード:聖カタリナ学園ブロック
内子上浮穴、今治北大三島分校、済美平成松山工八幡浜工、弓削商船高専、宇和島南宇和島東今治西松山中央三瓶今治工愛媛大附、聖カタリナ学園(2回戦から出場)

文=寺下友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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