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初戦から激戦必至!鹿児島県大会の注目カードを一挙紹介!

2018.03.06


左から吉村 陸矩(鹿児島実)、中里 琉星(神村学園)

 3月21日から開幕する第142回九州地区高校野球大会鹿児島県予選。連合3チームを含む76校67チームが出場するこの大会で注目すべき対戦カード、チームを紹介していきたい。

出場67チーム組み合わせ決まる
神村学園、鹿児島実、2強を軸に優勝争い?

 第142回九州地区高校野球大会鹿児島県予選の組み合わせ抽選会が3月4日、鹿児島市の鶴丸高校文化館であり、連合3チームを含む76校67チームの対戦カードが決まった。

 大会は21日に開幕し、4月4日まで(※準決勝前日は休養日)、鹿児島市の[stadium]鴨池市民球場[/stadium]、姶良市の[stadium]姶良総合運動公園野球場
[/stadium]の両球場で春の九州大会を目指した熱戦が繰り広げられる。開会式は実施しない。上位2チームが九州大会(4月21―26日・福岡)に出場する。

 抽選会では、昨秋優勝の神村学園が第1、以下、鹿児島実鹿児島情報鹿屋中央鶴丸薩南工樟南鹿児島商、8強以上の成績を残した8校がシードされ、残りチームがフリー抽選で対戦カードが決まった。優勝争いは神村学園鹿児島実の2強を軸に鹿児島情報樟南鹿屋中央の私学シード勢、薩南工鶴丸鹿児島商の公立シード勢が絡む展開になりそう。

  昨夏準優勝の鹿児島と第8シード鹿児島商が初戦で対戦するなど、初戦の好カードも多く、シード校といえども序盤から気が抜けない。2年連続でセンバツ甲子園出場を逃した鹿児島勢の中で、来る第100回大会の夏を占う上でも大事な大会になりそうだ。

 組み合わせを4つのパートに分けて展望を述べる。

【神村学園―鹿児島商】神村学園を追う学校は?

 第1シード神村学園が実績、戦力で一歩抜けている。エースで主将の中里 琉星(2年)、小田大介監督が「2017年の救世主」と呼ぶ金城 伶於(2年)ら経験豊富な投手陣に加え、羽月 隆太郎(2年)、角 颯真(2年)、阿次富 雄大(2年)ら野手の能力も高い。1年生好左腕・上野 倖汰を擁する枕崎との初戦を注目したい。

 昨秋、5年半ぶりに8強入りした鹿児島商は粘り強さが身上の左腕・横谷 蒼(2年)がカギを握る。松永 遥平(2年)―上之薗 大雅主将(2年)の昨夏準優勝バッテリーを擁する鹿児島との初戦は2回戦屈指の好カードだ。鹿屋工も投打の潜在力は高い。伊集院出水中央鹿児島玉龍武岡台は好勝負が期待できそう。

【鶴丸―鹿屋中央】好チームがひしめく最大の激戦区に

 好チームがひしめく最大の激戦区になりそう。第4シード鹿屋中央は打線に力がある。リードオフマンの篠田 大聖(2年)、1年生ながら4番に座る柊木野 太助ら打線の破壊力は県下トップクラス。それだけに投手陣の出来が上位に勝ち上がるカギになりそう。

 第5シード鶴丸も4番・中野 尚仁(2年)を軸に打力は高い。鳴川 俊介(2年)、東畑 竣(2年)の好右腕2人を擁する川内商工との初戦は好勝負が期待できそう。加世田れいめい池田なども力がある。鹿児島工川辺、奄美勢同士の対戦となる喜界大島は2回戦の好カードだ。

【鹿児島情報―薩南工】元プロ佐々木監督が就任した鹿児島城西にも注目

 鹿児島情報鹿児島枕崎樟南と好チームに競り勝って4強入りしシード権をとった。リードオフマン本村 優貴主将(2年)をはじめ、積極的に足を使える選手が多く、攻撃野球が持ち味だが、昨秋は1年生左腕・沖田 龍之丞らを中心とした粘り強く守れる野球もできるようになった。

 第6シード薩南工は好右腕・柳元 義貴主将(2年)を中心に安定感がある。昨秋は準々決勝で鹿児島実相手に延長11回の接戦を演じた。攻撃力の向上がすれば更なる上位も狙えそう。鹿児島中央との初戦は要注意。元プロ野球選手の佐々木誠新監督を迎えた鹿児島城西国分中央なども注目したい存在。加治木鹿屋徳之島加治木工を好カードに挙げておく。

【樟南―鹿児島実】鹿児島を代表する名門が同ブロック!

 鹿児島実樟南の両シード勢が実力的には抜けている。鹿児島実はエース吉村 陸矩(2年)、左腕・立本 颯(2年)の計算ができる左右2本柱がおり、4番・西 竜我(2年)を中心とする打線も破壊力があり、優勝候補に挙げられる。創部100周年の年に夏の代表を勝ち取るためにも、この春に弾みをつけたい。

 樟南も実力的には神村学園鹿児島実に遜色ない。県下屈指の好左腕・松本 晴主将(2年)は全国クラスの力がある。松本に続く2、3番手投手が台頭してくると夏に向けても楽しみ。リードオフマンの石澤 凛汰郎(2年)ら野手も力がある。

 大隅の雄・尚志館、昨秋3回戦で奇跡の逆転勝利を挙げた鹿屋農鹿児島南などがどこまで意地を見せられるか。

(文=政 純一郎)

 

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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