Column

第90回センバツ逸材投手【東日本編】ガイドブック

2018.01.27

第90回センバツ逸材投手【東日本編】ガイドブック | 高校野球ドットコム
左から扇谷 莉(東邦)、大谷 拓海(中央学院)、奥川 恭伸(星稜)

 第90回記念選抜大会の出場36校が決まった。今年はどんな選手がいるのか?東日本、西日本と分けて紹介していきたい。第1回は東日本投手編(北海道・東北・関東・東京・東海・北信越)から。

■東日本 注目投手リスト
佐藤 亜蓮由利工
西舘 勇陽花巻東
衛藤 慎也聖光学院
大谷 拓海中央学院
細川 拓哉明秀日立
斎藤 礼二東海大相模
生井 惇己慶應義塾
井上 広輝日大三
扇谷 莉東邦
大橋 修人日本航空石川
重吉 翼日本航空石川
奥川 恭伸星稜

 まず北から紹介したい。21世紀枠として出場する由利工からはエースの佐藤蓮に注目。佐藤は最速143キロのストレートを投げ込む本格派として東北地区でも話題の好投手。一冬超えてどこまでパワーアップしているか注目したい投手だ。
花巻東の1年生右腕・西舘勇陽も全国デビューを迎える。西舘は菊池雄星大谷翔平がかつて背負った背番号「17」を背負い、184センチの長身から投げ込む速球は最速142キロ。秋の時点では未完の大器という印象。大谷翔平は3年間かけて160キロを投げ込むまでに成長したが、西舘はどんな成長を見せてくれるだろうか。

 また、聖光学院衛藤慎也は入学からケガに苦しんでいたが、2年秋には快投を続け、東北大会優勝の原動力となった。コンパクトなフォームから140キロ近い速球とスライダーを制球よく投げ分ける姿はこれまで聖光学院のエースとして活躍した岡野 祐一郎(東芝)、森久保 翔也(東海大)と似ている。選抜では自分の実力をしっかりと発揮したい。

 大谷拓海中央学院)は、投打ともに魅力な選手。右スリークォーターから投げ込む直球は最速145キロ。さらに横に大きく曲がるスライダー、落差あるフォークを交えて関東優勝に貢献。打者としても高校通算23本塁打の長打力と逆方向にも本塁打を打てる技術を併せ持つ。NPBスカウトからも高く評価されている。

 細川拓哉明秀日立)は、横浜DeNAの細川成也の弟。決して上背は大きくないが、鋭い腕の振りからコンスタントに130キロ後半を計測する。試合終盤になっても球速が落ちないスタミナが魅力だ。

 東海大相模のエース・斎藤礼二は投球フォーム、投球スタイルとともに2000年選抜優勝のエース・筑川力希也を彷彿とさせる右腕。回転の良いストレート、切れのあるスライダーをしっかりと投げ分けゲームメイクする投手だ。慶應義塾生井 惇己はピンチにも動じないマウンド捌きで、数々の至難を潜り抜け、関東ベスト4に導いた。左腕から投げ込む135キロ前後の直球、小さく切れるスライダー、手元で沈むチェンジアップは高い精度を誇る。

2年連続の選抜出場の日大三井上 広輝は長い腕を生かし、振り下ろす140キロ台のストレートは回転数が高く、本人も外角ギリギリに投げ込むストレートに自信を持っている。また2011年の甲子園優勝投手・吉永健太朗から影響を受け、シンカーを習得。シンカーをいかにマスターできるかが、井上の成長の分岐点となりそうだ。

 東海地区では、東邦扇谷 莉は、188センチの長身から最速146キロのストレートは威力抜群。まだ制球力にばらつきがある投手だが、今年の出場投手の中では最も球威のある真っすぐを投げ込む投手だろう。

 選抜初出場の日本航空石川は2人の速球投手に注目だ。大橋修人は、昨夏の甲子園で最速145キロを計測。今は大台の150キロを目指して、フォームの見直しをしている。二度目の甲子園では成長した姿を見せることができるか。1年生の重吉翼は昨秋の北信越大会直前でベンチ入りし、そして完封も成し遂げた。春には140キロ到達も期待できる右腕で、選抜で自分の名を広めたい。

 そしてこの選抜で一躍、ブレイクする可能性があるのは星稜の1年生右腕・奥川 恭伸。かほく市立宇ノ気中で全国制覇の経験がある奥川は最速146キロの速球だけではなく、制球力、変化球の精度、スタミナともに高水準。星稜の林監督も、「ドラフト1位、2位までに指名される投手にしたい」と期待を込める。一冬で蓄えた力をこの選抜で爆発させたい。

第90回センバツ逸材投手【西日本編】もチェック!

▼90回大会センバツ注目選手シリーズ
東日本投手編(北海道・東北・関東・東京・東海・北信越)
西日本投手編(近畿・中国・四国・九州)

東日本野手編(北海道・東北・関東・東京・東海・北信越)
西日本野手編(北海道・東北・関東・東京・東海・北信越)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.27

【福岡】飯塚、鞍手、北筑などがベスト16入り<春季大会の結果>

2024.03.27

青森山田がミラクルサヨナラ劇で初8強、広陵・髙尾が力尽きる

2024.03.27

【神奈川】慶應義塾、横浜、星槎国際湘南、東海大相模などが勝利<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.27

中央学院が2戦連続2ケタ安打でセンバツ初8強、宇治山田商の反撃届かず

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.24

【神奈川】桐光学園、慶應義塾、横浜、東海大相模らが初戦白星<春季県大会地区予選の結果>

2024.03.23

【東京】日本学園、堀越などが都大会に進出<春季都大会1次予選>

2024.03.27

報徳学園が投打で常総学院に圧倒し、出場3大会連続の8強入り

2024.03.22

報徳学園が延長10回タイブレークで逆転サヨナラ勝ち、愛工大名電・伊東の粘投も報われず

2024.03.08

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.03.17

【東京】帝京はコールド発進 東亜学園も44得点の快勝<春季都大会1次予選>

2024.03.11

立教大が卒業生の進路を発表!智弁和歌山出身のエースは三菱重工Eastへ、明石商出身のスラッガーは証券マンに!

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード

2024.03.01

今年も強力な新人が続々入社!【社会人野球部新人一覧】