第596回 【U-18ワールドカップ総括】世界レベルの逸材は誰だ!きらめく逸材を徹底紹介!2017年09月12日

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【目次】
[1]知れば知るほど高い壁を感じる今年のアメリカ代表のレベルの高さ
[2]今から覚えておきたい世界レベルの逸材


韓国の4番カン・ベクホは清宮幸太郎クラスのスラッガー

今から覚えておきたい世界レベルの逸材

 準優勝の韓国は、投手陣のレベルが高かった。エースのクァク・ビンは140キロ前半ながら球質は重く、多彩な変化球を低めに集めるピッチングは社会人の投手を見ているようだった。またキム・ミンも大谷 翔平を彷彿とさせるフォームから繰り出すフォームから140キロ後半をたたき出し、荒削りながら、ソ・ジュノンは、右サイドながら、常時140キロ~147キロの速球、スライダー、ツーシームを駆使する本格派サイド。決勝戦で打ち込まれた悔しさを糧にできるか。


日本戦で長打を打ったカン・ベッコの長打シーン

 打者では4番を打つカン・ベッコが別格。柳田悠岐ばりのフルスイングから広角へ本塁打を打つ技術とパワーがあり、変化球にもしっかりと合わせることができる対応力の高さもあり、捕手としては素晴らしい強肩を持っているが、捕ってから投げるまでが遅く、阻止率は低い。大会後、KTウィズに指名されたベクホ。投げても最速156キロを誇る剛腕で、二刀流として起用される可能性が高い選手。もしプロで捕手をやるには、まだまだ身に付けないといけない選手だろう。ただ世界的に見てもスラッガーとしてのレベルはハイレベル。いずれはトップチームで活躍することを期待したい。そして大会後、アトランタブレーブス入りが噂されるペジファンは、今大会屈指のショート。打球反応の良さ、スピード感あふれる動き、シュアなバッティングは韓国の源田壮亮とイメージすると分かりやすいかも。

 スーパーラウンドに進出したチームを見ると、4位のカナダは強打者が多く、その中でノア・ネイラーは注目の強打者。左打席から放たれる鋭い打球は、必見。懐が深く、いつでも長打を打てる雰囲気を持っている。4番を打つブルックマン(BROOKMAN Archer)だ。打率.219ながら、2本塁打、11打点。荒削りながら、リーチの長さを生かし、豪快な打球を放つ右のスラッガーだ。また捕手であるブルックマンはかなりの強肩で、座った状態から鋭い返球をする恐ろしい捕手である。

 キューバは、大会首位打者のセサル・プリエトもバットコントロールの良さが光った。スーパーラウンドに進出できなかった台湾。チームとしての結果は、残念だったが、それでもハイレベルな逸材が実に多かった。劉 致榮は注目の二刀流。140キロ前半とカーブのコンビネーションで大会2試合登板で防御率1.98を記録した本格派右腕でありながら、打者としても、打率.316を記録し、才能を秘めた選手。2年生ショートの郭天信は33打数12安打、打率.364を記録した好打のショート。リズミカルの守備で好守備を連発。スピード感あふれるプレースタイルが光った。

 オランダは、最速146キロ右腕・ブリークは、フォーム技術が高く、さらに制球力、変化球の精度も高い。近い将来、オランダのトップチームでプレーしていてもおかしくない投手だった。またパドレスのマイナーリーグでプレーしているアポステルはストレートにめっぽう強く、鋭い打球を連発する強打の三塁手。三塁手としても肩が強く、さらに攻守の技術を高め、いずれMLBに上り詰めることを期待したい。メキシコのエース・ガルデア・アコスタは145キロ前後の速球を投げ込む大型右腕。ストレートは微妙に揺れ動いており、変化球の精度も悪くない。マイナーでプレーしていてもおかしくないだろう。

 世界大会はすでにプロでプレーしている、あるいはドラフトで指名されている選手が入り混じっており、高校生のレベルを超えた選手が多くみられるのがこの大会の面白さである。今回は世界トップレベルのアメリカの凄さを随所に知ることができた。ぜひ多くの選手が母国のトップチーム代表、各国のプロリーグ、そして世界最高峰のMLBで活躍することを期待したい。

(文・河嶋 宗一

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プロフィール

河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
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  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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