第596回 【U-18ワールドカップ総括】世界レベルの逸材は誰だ!きらめく逸材を徹底紹介!2017年09月12日

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【目次】
[1]知れば知るほど高い壁を感じる今年のアメリカ代表のレベルの高さ
[2]今から覚えておきたい世界レベルの逸材



201センチの長身から常時150キロ台を記録するハンキンス。世界に衝撃を与えた

 9月1日から始まった第28回WBSC U-18ベースボールワールドカップはアメリカの優勝で幕が閉じた。今回は世界各国の逸材を紹介していきたい。いずれ紹介する選手たちがプレミア12、WBC、東京五輪などに登場することを期待したい。

知れば知るほど高い壁を感じる今年のアメリカ代表のレベルの高さ

 優勝したアメリカ。2年前よりもずっと強いチームとなっていた。選手たちの力量を知ると、世界一になるべくしてなったチームだった。

 一番のウリは、150キロ超えが4人いる世界一の投手陣だ。4人の中で、最もスケールがある投手。それは、イーサン・ハンキンスだ。日本で言う高校2年生ながら、201センチ96キロと恵まれた体格から常時150キロ前後の速球と切れ味鋭いスライダーで翻弄。ステップ幅が狭く、小回りが利いた投球フォーム。そうしないとうまく自分の身体を制御してコントロールあるボールを投げることができないのだろう。2試合を投げ、12イニングで27奪三振と驚異的な奪三振を記録。ドラフト対象年になった時、どんな評価を受けてMLB入りするのか、今から楽しみな投手である。

 またキューバ戦で、7回1失点の好投、決勝戦の韓国戦でも好投を見せたミッチェル・ウィルコックスも195センチ99キロの長身の剛腕右腕で、長いリーチを生かしたフォームから繰り出す直球はコンスタントに150キロ~153キロを計測。とにかく力で抑えるピッチャーながらストレートのコマンド能力は高い投手だ。

 ドラフト1位候補に挙がるクマ―・ロッカーも、2試合登板で、4.2回を投げて6奪三振。今大会、調子があまり良くないように見えたが、それでも、常時150キロ前半のストレート、140キロ近いカットボールを披露。ポテンシャルの高さを見せつけた。そして今大会の胴上げ投手となり、日本相手にも圧巻のピッチングを見せたジョン・ギン。今大会3試合で2.1回で、3奪三振ながら、マックス153キロのストレートはすべて動くボール。140キロ近いカットボール、130キロを超えるナックルカーブと変化球もハイクオリティ。高校生のレベルを超えた投手だった。

 他でも日本戦でも好投を見せた146キロ左腕・ライアン・ウェザーズや、最速149キロ左腕・マシュー・リベラトーレなど145キロ超えの投手が多く投手陣のレベルは、日本を基準にすると、NPBと変わりないぐらいポテンシャルが高い投手が多かった。そういう投手を多く抱えるアメリカは本当に強かった。


日本戦で本塁打を打ったカサスの配球シーン

 一方、打者も逸材が多かった。日本戦で豪快な左中間へ本塁打を放ったトリントン・カサス。大会通算3本塁打13打点をマーク。決勝の韓国戦では試合を決める豪快な本塁打を放ち、MVPを獲得した。カサスはストレート、変化球の対応力が高く、ここぞという場面で集中力を発揮する強打者。嫌らしい選手だった。

 スーパーラウンドのオーストラリア戦でセンターから大ファインプレーを見せたマイケル・シアニはバットコントロール、脚力、守備範囲の広さはもちろん、物おじしない攻撃的なプレースタイルが素晴らしい選手だった。また3番を打つジャレッド・ケレニックは、穴がなく、全方向に鋭い打球を打てる左の強打者で、脚力もあり、日本でいうと中村 晃(福岡ソフトバンク)のような選手だった。玄人受けするのは、ブライス・トゥルング。非常にハイレベルなショートで、打球反応の良さ、肩の強さ、守備範囲の広さ、プレーの確実さどれをとっても一級品で、NPBのショートと比較しても遜色ないレベルだ。

 長くなってしまったが、それだけ今年のアメリカのナショナルチームは、逸材揃いで、このチームを破るにはかなり高い壁だったとお伝えしたい。

【次のページ】 今から覚えておきたい世界レベルの逸材

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プロフィール

河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 副編集長、またドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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