3回戦突入!東海大菅生、二松学舎大附は2年ぶりの東京都勢ダブル8強入りはなるか?
市川睦(二松学舎大附)
第99回全国高等学校野球選手権大会10日目。今日から3回戦に入る。近畿勢対決、九州勢対決があったり、東京二代表が登場したりと、話題性が多いカードである。ベスト8進出を決める4チームはどこになるのか?4試合の見どころを紹介したい。
神戸国際大附vs天理
近畿勢同士の対決は1点を争う岡野佑大は、最速145キロを計測し、好調。黒田倭人、花村凌の両左腕も好調で、守備力も安定。簡単には失点を許さない。打線は2安打の猪田和希、2本塁打の谷口嘉紀と打線も強力。神戸国際大附の強みは強打だけではなく、バント、盗塁と細かい野球ができること。硬軟織り交ぜた野球で勝負を仕掛けていきたい。
一方、天理は4番神野太樹が二打席連続本塁打と打撃好調。攻守の要である遊撃手・太田 椋はキーマンとなりそうだ。試合は神戸国際大附の強力打線に対して、天理投手陣がどうしのいで、どう打ち崩していくのかという試合展開となるだろう。
神戸国際大附はお得意の速攻劇で逃げ切り、天理は粘り強い試合運びで、接戦に持ち込んでいきたい。
三本松vs二松学舎大付
三本松は技巧派右腕・佐藤圭悟が二松学舎大附打線をどう立ち向かっていくのか。右打者、左打者ともに外にゆるく、内に強い配球が求めていきたい。投球の引き出しが広い投手なだけに佐藤の配球が大きく注目される。対する二松学舎大附の市川睦は徹底とした内角攻めで詰まらせる投球を得意とする。まだストレートの走りは本調子ではないが、中4日空けたこの試合では万全の調子で投げることが期待できそうだ。両チームのエースが持ち味を発揮すれば、ロースコアのゲームが期待できそうだ。
明豊vs神村学園
九州勢の対決は、共通点があり、投手陣に不安はあるが、それをカバーできる爆発的な長打力があることだ。しかし初戦では本領発揮とはならなかった。明豊は3番浜田太貴は4打点と大当たりしたものの、杉園大樹が不発に終わり、決定打を欠いた。神村学園は京都成章のエース・北山を前に苦しんだ。だが、明豊投手陣は北山の実力と比べるとどうしても劣る。よってこの試合では活発な打撃戦が期待できそう。5,6点の勝負となりそうだ。
東海大菅生vs青森山田
どちらも投打の総合力が高く、ハイレベルな試合が期待できそうだ。初戦では先発投手が完投勝利。両チームとも複数投手を揃えるだけに別の投手を先発させるととになるのか。当日の投手起用に注目だ。
東海大菅生は1番田中幹也が攻守のキーマン。田中の出塁できるか、得点効率も変わり、守備でも好プレーを見せるだけに田中が攻守で躍動すると、チームも勢いに乗りそうだ。
青森山田は、7番中沢樹希也と下位打線が非常に当たっている。そして上位下位の打線も活発で、試合の流れによっては東海大菅生投手陣を攻略する可能性は十分に持っている。投手戦になるのか、打撃戦になるのかは前半の試合運びで決まりそうだ。
(文・構成:河嶋 宗一)