第99回甲子園開幕!彦根東vs波佐見の公立校対決、復活を果たした済美の戦いぶりに注目!
八塚 凌二(済美)
明日からいよいよ第99回全国高等学校野球選手権が開幕する。開幕試合は波佐見と彦根東と公立校対決が行われる。この試合の見どころを紹介したい。
彦根東vs波佐見
彦根東は投手陣の顔ぶれが豊富。滋賀大会では5人が登板したが、本格派左腕・増居翔太、主将でエース右腕・松井拓真、春季近畿大会の大阪桐蔭戦で好投を見せた原功征が主に3人が軸。三塁を守る吉本孝祐もマウンドに登り、そして打っても9打点と勝負強い打撃を見せてきた。対戦相手によって投げられる投手を変えられるのが強みで、初戦ではどの投手を投げさせるのか。また打線は滋賀大会で好調を維持してきたが、甲子園でも発揮することができるか。
対する波佐見は、チーム打率.371を誇る強力打線がウリ。キーマンは核弾頭の村川大介。打率.583、5盗塁と打てて走るリードオフマンがチャンスメイクに徹し、長打力あるクリーンナップで還す。投げてはエース・村川竜也、左腕・隅田知一郎が交互に投げてきた。まずは村川竜が投げて、最後は隅田が投げるパターンが考えられそうだ。
済美vs東筑
済美はチーム打率.400、68安打中24本が長打とかつての強打を思い出させる強打ぶりだ。その中心が、3番・亀岡 京平、4番・八塚 凌二、5番・吉岡 秀太朗のクリーンナップ。この3人は強力で、甘く入った変化球をいとも簡単に長打にするパワーがある。エース・八塚は粘り強い投球で最少失点に抑えていきたい。
東筑は、技巧派右腕・石田は福岡大会で、福岡工大城東、西日本短大附、福岡大大濠と打力が非常に高いチームを抑えてきた実績がある。また決勝では、三浦銀二を攻略して勝ち上がっているだけに打力も侮れない。済美が自慢の打力を発揮することができるのか?東筑は石田が好投し、試合の主導権を握ることができるのか?序盤の攻防に注目だ。
藤枝明誠vs津田学園
ともに初出場、さらに東海地区同士の対決となった。津田学園は、エース・水谷翼が軸だが、投手の頭数は多く、継投策も仕掛けることができる。打線は2年生4番・の上下 大地、久保田 拓真など長打力ある打者が揃い、140キロ右腕が数多く揃う菰野を7回コールド勝ちしているだけに侮れない。対する藤枝明誠は、エース・久保田 蒼布が津田学園打線の打ち気を逸らす投球を見せることができるか。打線は4番・中田悠斗を中心に左の好打者が揃い、静岡、日大三島と好投手が揃うチームに対して打ち勝ってきた。
打線は活発で、序盤からシーソーゲームが予想される。序盤・中盤・終盤としっかりとゲームプランニングを建てられたチームが試合を制することとなりそうだ。
(文・構成:河嶋 宗一)