甲子園出場する来年のドラフト候補生、スーパー1年生を徹底網羅!全国デビューを見逃すな!
横川凱(大阪桐蔭)、ポテンシャルの高さは本物。甲子園での登板はあるのか??
甲子園で注目なのが、将来の高校野球界を担う1,2年生の存在だ。1年生はスーパー1年生として、2年生は来年のドラフト候補として注目が集まる。甲子園で注目の逸材を紹介したい。
第99回甲子園で注目したいドラフト候補生たち(投手編)!から読む
来年のドラフト候補は北信越代表に集まる。まず日本文理の日本文理鈴木裕太。1年夏に最速148キロ。全国デビューに期待がかかっていたが、その後、故障でベンチ外になった時期もあったが、この夏、復活。8.1回を投げて11奪三振の快投。甲子園デビューではどんな投球を見せるのか?また最速148キロ左腕・山田龍聖(高岡商)はここにきて評価を高めており、富山大会の決勝では2失点完投勝利。センバツでは登板がなかっただけに全国デビューが期待される。直江大輔(松商学園)も、183センチの長身から、140キロ台の速球を投げ込む。直江の父・晃さんは松商学園OBで、計3回出場。親子とともに甲子園の土を踏んだ。まずは自分の実力をアピールし、来年のドラフト候補へアピールしたい。
2年生投手では一番の実力派だった山口航輝(明桜)が決勝戦で脱臼。常時140キロ台のストレートを投げる馬力、スライダー、チェンジアップ、カーブを巧みに投げ分ける投球術の巧さと、実力は指折りの投手だが、将来性も高い投手。絶対に無理してほしくない投手だ。
大阪桐蔭では、根尾昂、柿木蓮、横川凱の3人とも140キロ超え。根尾は内野、外野をこなして、リリーフとしても140キロ台と万能選手。柿木はコンスタントに140キロ前半、スライダーの切れ味も抜群。そして横川は190センチの大型左腕。今年の大阪桐蔭投手陣で誰が一番将来性があるのか?スカウト受けするタイプなのか?といえば、1試合登板に終わった横川なのだ。大阪大会では不安定な投球に終わった。だが、嵌った時に投げ込む角度のある常時140キロ台の速球、曲がりの大きいスライダーは脅威。巧みなけん制技術、身のこなしの良さを見ると、ただ背が高い投手ではない。身体能力の高さも持ち合わせているのだ。日本人投手にはなかなかいない超大型左腕。横川が甲子園の場で覚醒することができれば、春夏連覇を目指す大阪桐蔭は優勝へ向けて大きな力となるはず。
明徳義塾の市川悠太はサイドスローに転向して、切れが出て、さらに安定感も出てきた。球速は140キロを超え、高知大会では11.2回を投げ、14奪三振、防御率0.00と抜群の安定感を示した。12年ぶり出場の原動力となった戸郷翔征(聖心ウルスラ)は、140キロ台の速球を武器に、37イニングを投げて45奪三振を記録した。実戦派左腕としてみると、回転数が高いストレートを投げる増居翔太(彦根東)、中村悠真(開星)も面白いだろう。
1年生では大型左腕・及川雅貴(横浜)に注目。182センチの長身、開きが抑えられたフォームから繰り出す140キロ台の速球は一級品。まだ不安定さがあるが、逸材ぞろいの横浜投手陣でもポテンシャルの高さは別格。及川とともにU-15代表入りした宮城大弥(興南)は、22.1回を投げ、34奪三振。球速も142キロで、切れも十分。2年ぶり甲子園出場の原動力となった。
全国デビューを果たし、ぜひ自分の野球人生に可能性を広げる夏にすることを期待したい。
(文・構成:河嶋 宗一)