第472回 センバツを沸かせた根尾、小園、野村などスーパーミレニアム世代が来年の第100回大会を盛り上げる!2017年04月20日

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【目次】
[1]高校2年生は逸材揃いのスーパーミレニアム世代!
[2]根尾、野村だけではないスーパーミレニアム世代の選手たち
[3]センバツで印象に残ったスーパーミレニアム世代の投手たち/小関氏がセンバツで注目したスーパーミレニアム世代!


山田 健太(大阪桐蔭)※写真=共同通信社

 山田は1回戦の宇部鴻城戦、4回裏に放った2ランが見事だった。内角いっぱいのストレートに対し腕をたたんで押し込んだ一発で、技術力の高さが証明された。また、1回戦から準決勝まで4試合連続で打点を記録し、通算打率.571、安打12、打点8はともにチームナンバーワンの成績。

 守備もうまい。準決勝の秀岳館戦では2回裏、5番打者がショート寄りに放った強い打球を飛びついて好捕、そのあとのスローイングも低く伸びる球筋で安定していた。

 打者走者の各塁到達タイムに目を向けると、2年生が各分野で上位を占めた。

 バントのときの一塁到達では健大高崎の1番、今井 佑輔(中堅手・右右・174/68)が3.85秒で1位。バント以外の一塁到達では福岡大大濠西 隼人(中堅手・右左・176/70)が3.79秒で1位。

 二塁到達では大阪桐蔭の藤原が7.72秒で2位、報徳学園の小園がセンターフライのとき7.76秒で二塁に到達し、これが大会3位の好記録。三塁打のときの三塁到達では健大高崎の今井が11.17秒で1位、報徳学園の小園が11.27秒で2位という具合。本当に野手は2年に好素材が揃った。

センバツで印象に残ったスーパーミレニアム世代の投手たち

 投手は反対に物足りなかった。私がいいと思った選手は3人ともチーム内ではエース的扱いではなく、投球フォームの完成度も低かった。

 スピードは2回戦の静岡戦でリリーフした大阪桐蔭・根尾の146キロが最も速く、次いで同校の柿木 蓮(右右・183/83)、横川 凱(左左・190/85)の143キロ、142キロが続く。この3人の中で最もピッチャーらしいのが柿木である。先輩の藤浪 晋太郎(阪神)を思わせる大きい横変化のスライダーを備え、球持ちもいい。

 根尾はたとえばスピードガン競争で投げるイチロー(マーリンズ)のように速いことは速いが、野手が投げているようにしか見えない。下半身主導でなく上半身の強さで投げるタイプに見られる特徴である。西谷監督は1年前、松井稼頭央(楽天)を例に出して育成の方向性を語ってくれたが、今センバツを見て卓見だと思った。

 PL学園時代、松井はピッチャーとしてスカウトの注目を集めていたが、中村順司・当時監督は松井を指名した西武のスカウトに「ブルペン入りさせない」ことを入団の条件にしたという。ブルペンで投げる姿を見ればピッチャーとして育てたくなるのは当たり前。それくらい投手・松井は魅力があったが、本当の才能は野手のほうにあると見抜いて「ブルペン入りさせない」と約束させた。根尾にはこの教訓が生かされていくはずだ。

小関氏がセンバツで注目したスーパーミレニアム世代!

◇投手
宮城 滝太滋賀学園・右右)180/65
柿木 蓮大阪桐蔭・右右)183/83
横川 凱大阪桐蔭・左左)190/85

◇捕手
大柿 廉太郎健大高崎・右右)178/74
雪山 幹太早稲田実業・右左)169/73

◇一塁手
山下 航汰健大高崎・右左)174/77

◇遊撃手
村松 開人静岡・右左)170/70
西山 虎太郎履正社・右左)180/66
根尾 昂大阪桐蔭・右左)177/76
小園 海斗報徳学園・右左)178/73

◇三塁手
野村 大樹早稲田実業・右右)172/81
山田 健太大阪桐蔭・右右)183/85

◇外野手
今井 佑輔健大高崎・右右)174/68
髙山 遼太郎健大高崎・右左)175/73
成瀬 和人静岡・右右)176/76
筒井 太成履正社・右左)173/82
藤原 恭大大阪桐蔭・左左)181/78
谷合 悠斗明徳義塾・右右)178/83

(文=小関 順二

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柿木 蓮(大阪桐蔭) 【選手名鑑】
小園 海斗(報徳学園) 【選手名鑑】
髙山 遼太郎(健大高崎) 【選手名鑑】
谷合 悠斗(明徳義塾) 【選手名鑑】
筒井 太成(履正社) 【選手名鑑】
成瀬 和人(静岡) 【選手名鑑】
西山 虎太郎(履正社) 【選手名鑑】
根尾 昂(大阪桐蔭) 【選手名鑑】
野村 大樹(早稲田実業) 【選手名鑑】
藤原 恭大(大阪桐蔭) 【選手名鑑】
宮城 滝太(滋賀学園) 【選手名鑑】
山下 航汰(健大高崎) 【選手名鑑】
雪山 幹太(早稲田実業) 【選手名鑑】
横川 凱(大阪桐蔭) 【選手名鑑】

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プロフィール

小関 順二
小関 順二
  • 出身地:神奈川県横須賀市生まれ。
  • ■ プロ野球のドラフト(新人補強)戦略の重要性に初めて着目し、野球メディアに「ドラフト」というカテゴリーを確立した。ストップウオッチを使った打者走者の各塁走塁、捕手の二塁スローイングなど各種タイムを紹介したのも初めてで、現在は当たり前のように各種メディアで「1.8秒台の強肩捕手」、「一塁到達3.9秒台の俊足」という表現が使われている。
  • ■ 主な著書に『プロ野球問題だらけの12球団』(年度版・草思社)、『プロ野球スカウティング・レポート』(年度版・廣済堂あかつき)、『ドラフト物語』(廣済堂あかつき)、『野球力』(講談社+α新書)、『プロ野球サムライたち』(文春新書)などがある。
  • ベースボールファン(有料コラム)では、「野球を歩く」を寄稿、野球ファン必見の野球歴史コラムを配信している。 
  • 小関順二公式ブログ

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