【秋季東京都大会展望】 強豪校同士が序盤で激突!早稲田実業の初戦は日本学園!
注目の早稲田実は初戦、日本学園と対戦する。来年のセンバツ出場がかかる秋季都大会の組み合わせが決まった。本大会は昨年までは48チームであったが、今年からは64チームになり、全てのチームが1回戦から登場する。秋季都大会にはシード校制度がないため、強豪が集まるブロックもある。組み合わせを8チームずつABC……Hと8つのブロックに分け、注目のカードと、大会を展望する。
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2回戦で二松学舎大附・帝京が激突か!?
早乙女 大輝(八王子)
成立学園・都立日野のブロックには、ダークホース的なチームが集まった。その中で中心となるのは修徳だろう。1年生の夏から正捕手の座にある宮本博文がチームを引っ張る。しかし、初戦で対戦する伝統校の桜美林は、1次予選で圧倒的な勝ち方をしており、侮れない。
成立学園には奥山 滉大、大角健人ら強打者がいる。赤星 優志が投打に引っ張る日大鶴ヶ丘と、小柄だが1次予選で好投した小林龍太を擁する都立日野の対戦も興味深い。
「もったいない」と、大会関係者から思わずため息が出るほど、八王子・帝京のブロックには強豪が集まった。特に順当なら2回戦で当たる、二松学舎大付と帝京の一戦は、優勝候補同士の激突だ。しかも二松学舎大付が初戦で当たる日大二も伝統校だけに油断はできない。
夏優勝の八王子と、明大中野八王子の八王子対決も面白い。八王子には早乙女大輝、米原大地が、明大中野八王子には後山 宗一郎、小林 知樹という好投手がいる。
ともに甲子園出場経験のある佼成学園と都立雪谷も好カード。八王子・帝京のブロックは強豪が潰し合う、まさに死のブロックだ。
日大三に対抗する創価、都立江戸川、日本ウェルネス
浦野 聖弥(早大学院)
田無・安田学園のブロックは、強打の好捕手・浦野聖弥が率いる早大学院、青木海斗、伊藤 翼ら強打者の揃う東海大高輪台、好投手・佐山 智務擁する都立文京を中心とした展開か。しかし早大学院が対戦する駿台学園、都立文京が対戦する安田学園も力があり、混戦模様だ。
都立戸山、そして都立大島と都立八丈の連合チームのブロックは、日大三が頭一つリードしているのは確かだ。しかし創価には夏も活躍した1年生の浪川広之、菊地郁也ら経験者が多く残り、都立江戸川の伊藤曉彦は将来性を感じさせる逸材であり、この対決も楽しみだ。東京日本ウェルネスには実戦経験が豊富な投手が3人おり、日大三といえども、安心はできないブロックだ。
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3回戦で関東一・東海大菅生が激突か!?
法政大高・東海大菅生ブロックは、夏準優勝の東海大菅生と、昨年の夏から都内公式戦負けなしの関東一のガチンコの様相。東海大菅生は小玉佳吾ら、投手陣が充実し、関東一は強打の1年生・石橋康太を中心に投攻走守、全ての面で高いレベルにある。そこに都立高島、都立昭和の都立勢がどこまで食い込めるか。
早稲田実と日大桜丘のブロックは早稲田実が頭一つリード。初戦の日本学園は、ともに夏の第1回大会から出場しており、歴史を感じさせる対戦。日大一や1972年のセンバツ優勝の日大桜丘ら、過去の実績がある伝統校に、近年台頭している都立片倉、朋優学院らがどう絡むかも見どころだ。もっとも、清宮幸太郎(関連記事)、野村大樹(関連記事)を中心とした打力で早稲田実がリードしているとはいえ、投手力に不安があるだけに、安心はできない。
初戦から岩倉・国士舘、城東・東亜学園
実践学園・明大中野のブロックでは、ベテラン・永田 昌弘監督の復帰で注目される国士舘が、強豪・岩倉と対戦する。経験豊富な上原 隼らを擁する国士舘の攻撃に、三田 知樹投手ら、岩倉の守りがどう対抗するか。この勝者を中心とした展開になりそうだ。明大中野や実践学園の戦いも注目される。
桐朋・都立淵江のブロックでは、夏の東東京、準優勝の東亜学園と、ベスト4の都立城東が対戦する。東亜学園は藤下 凌也、都立城東は小林 甲汰といった投手陣は夏を経験している。東亜学園のベテラン・上田 滋監督と、東大野球部出身の池上 茂監督(関連記事)の対決も注目だ。この勝者に、伝統校の城西大城西、堀越、1次予選で日体大荏原を破った錦城学園らがどう対抗するか。
ここ数年の傾向として、関東一と二松学舎大付の戦力が充実している。しかし昨年秋、二松学舎大付は2回戦で早稲田実、3回戦で日大三と対戦するなど、くじ運が悪かったが、今年も昨年同様厳しい戦いが予想される。関東一も3回戦で東海大菅生と対戦が予想され、その勝者が順当に行けば早稲田実と対戦することになる。
今年は1次予選で若干の潰し合いや、波乱があったものの、出場校数が増えたこともあり、強豪校が多く本大会に駒を進めた。それだけに、本大会では混戦模様になる可能性も秘めた組み合わせになった。さらに今年は、準々決勝が29日、準決勝が30日と連戦になる。投手起用など、この連戦をどう乗り切るかで、センバツへの道が開けてくる。
9月は雨続きで、1次予選では試合進行に苦労した。10月も天気予報はあまり良くない。コンディションをどう整えるかも、大会の流れを左右する要素である。
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(文=大島 裕史)
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