【千葉展望】序盤から好カードが目白押し!どこが抜けだしてもおかしくない激しい大会に!
17日から開幕する千葉秋季県大会は、64チームが出場する。シード制なしの千葉県大会はいきなり好カードが実現することが多く、序盤から激しい攻防が多い。関東大会へ進めるのは決勝進出の2チーム。激戦を制するチームはどこか。
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習志野、専大松戸など強豪校が多く揃う
石川 水都(習志野)
強打がウリの拓大紅陵は昭和学院と対戦。その勝者は習志野と我孫子の勝者と対戦する好カードとなった。今年の習志野は、投打ともに総合力が抜群。主砲・吉野 海都、好打の二塁手・小安 泰雅と長打・巧打が打てる打者が多く揃う。また投手は石川 水都を軸に試合を作れる投手が揃うだけに、戦術の幅が広い。機動力もあり、守備力も高く、勢いに乗れば一気に上位に勝ち進むことができるチームだろう。
同ブロックには、夏休みに北海道遠征を行い、東海大札幌、駒大苫小牧などと練習試合を行い、駆け引きを学んできた千葉商大付がいる。千葉商大付は1年からマウンドに登る左腕・染谷康友の投球が鍵を握る。また再び強化し始めている暁星国際と敗者復活戦で千葉明徳を破った君津との一戦も楽しみだ。
隣のブロックを見ると、いきなり夏準優勝の市立船橋と一次予選で東海大市原望洋を破った志学館が対戦。市立船橋は右腕・渕上 泰樹、好打者・草野 里葵など夏の経験者が揃う。部員も多く、夏ベンチ外だった選手でも力量のある選手が揃っており、上位進出が狙えるチームだ。
同ブロックの専大松戸も総合力の高さは脅威。本格派右腕・川上 鳳之は今年の千葉県を代表する好右腕。常時140キロ台のストレートに、さらに投球術が磨かれるようになると、簡単には打てない投手となるだろう。そして打力が高い東海大浦安も侮れない存在だ。
この秋も木更津総合vs東海大市原望洋は実現するのか?
峯村 貴希(木更津総合)
三季連続の甲子園出場を目指す木更津総合は、東葛飾と対戦。木更津総合は公式戦初戦となるだけに硬さが見られそうだが、どんな戦いを見せるのか興味深い。今年はマウンドに立てばもう安心と思わせる早川隆久(関連記事)がいない。それだけに打ち勝っていく野球が求められる。夏は絶不調に陥った峯村貴希(関連記事)、投打でパワフルな打撃を期待したい山下 輝(関連記事)、岐阜県からきた1年生スラッガー・野尻幸輝など潜在能力が高い選手は多い。木更津総合らしい強打で勝ち上がる野球を期待したい。
最速146キロ右腕・金久保優斗擁する東海大市原望洋はいきなり敬愛学園と対戦することが決まり、初戦からハードな戦いを強いられそうだ。左のスラッガー・荒川 太一、好打の遊撃手・藤本 誠啓など打力が高い選手は揃っているが、東海大市原望洋は個人の打撃よりも、打線としてどれだけつながるか、戦略的な野球ができるかということが一番の課題である。1試合ごとに試合運びが上手くなることを期待したい。また同ブロックには、銚子商vs館山総合の好カードもあり、こちらも見逃せない試合だ。
東京学館浦安、横芝敬愛がカギを握る
飛び抜けた実力を持った学校は少なく、どこが抜けだしてもおかしくないブロックだ。組織力野球を展開する検見川と勢いある攻撃が持ち味の佐倉の対戦は面白く、夏ベスト8の東京学館浦安は四街道と対戦。この夏、1年生ながらレギュラーとして出場した強打の左打ち外野手・大谷 拓海がチームを引っ張る中央学院は、試合巧者・多古と対戦。
一次予選で敗れたが、敗者復活戦で好投手・吉崎 圭亮擁する千葉日大一を下して県大会進出を決めている横芝敬愛も見逃せないチームだ。横芝敬愛と対戦する船橋東は、東京学館船橋、東葉と2つの私学を破って県大会出場を決めているように侮れない存在だ。また一次予選を勝ち抜いている千葉経大附も自慢の守備、さらに強打を見せて勝ち上がっていきたい。
日体大柏vs柏南など好カードが満載
畔柳 光(西武台千葉)
初戦から実力校同士の戦いが多く、なかなか見逃せない。攻撃力が高い柏南と強豪・日体大柏のゲームは非常に面白く、ディフェンス力が高い千葉黎明はしぶとい試合運びで勝ち上がってきた千葉沼南と対戦。またこの試合の勝者は、一次予選で拓大紅陵を3対2で破っている袖ヶ浦と打力が高い生浜の勝者と対戦することが決まっている。
千葉敬愛や夏ベスト8の東京学館船橋も同ブロックで、こちらも面白い。また140キロ近い速球を投げ、打者としてもパワフルな打撃を見せる関根拓海や、制球力で勝負する好右腕・畔柳光(くろやなぎ)の2枚看板が引っ張る西武台千葉、強豪校に毎年接戦を演じ、上位進出を狙っている県立船橋も注目しておきたい。
(文=河嶋 宗一)
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