【静岡抽選会後 展望】春の王者・常葉橘は勢いを持続できるか?強豪校が散らばり、今年は混戦に
9日から開幕する静岡大会。春季県大会優勝で東海地区大会も制した常葉橘や昨夏の代表校で3年連続を狙う静岡、昨秋の優勝校掛川西に2大会連続で準優勝の日大三島などがいずれもシード校となっているが、抜けたチームがなく、混戦状態となっている。組み合わせも決まったということで、今大会の見どころを紹介していきたい。
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【第98回静岡大会組み合わせ表】
静岡を制するには投手起用も鍵になりそう
谷脇 亮介(常葉橘)
シード8校の中では、静岡と掛川西がベスト8で当たる組み合わせとなったが、そこまでの道のりでは静岡には昨年秋季大会3位で東海大会進出を果たした藤枝明誠や16年ぶりの出場を目指したい浜松商が、掛川西には浜松学院や飛龍などが立ちはだかりそうだ。静岡はエースの村木文哉がどこまで復帰しているのかというところがポイントとなりそう。
このゾーンの勝者と準決勝で当たるのが、日大三島と三島南のゾーンだが、日大三島の前には知徳や浜松開誠館などが抵抗を示すか。三島南には磐田東や富士市立、袋井商と伝統校の韮山、清水東などがおり、どこが出てくるのかわからないといった状況だ。そんな中で力としては中川 真杉と海野 陽日という右と左の剛腕がいる分だけリードしていると言えそうだ。
春の王者・常葉橘は静清と同じゾーンとなったが、ベスト8までの道のりとしては比較的恵まれたとも言えそうだ。準々決勝以降を見据えて、谷脇亮介の負担を極力減らしていきたいということでは望月 健人や鈴木 楓といった春季大会で自信をつけた投手陣をいかに巧みに使っていけるかということになる。このあたりは、今春から復帰した小林 正具監督の腕の見せどころでもあろうか。静清は島田商や静岡商といった名門の県立商業校と相次いで当たりそうな組み合わせだ。静岡商は昨夏のベスト4でもあり力はある。OBで元中日の藤波 行雄氏もコーチを務めている。
東海大静岡翔洋と浜松修学舎のゾーンでは、東海大静岡翔洋には、静岡市立や静岡学園、桐陽など過去に実績のある学校が絡んできそう。積極的な関東遠征などで近年強化している駿河総合もいる。昨秋ベスト4、今春もベスト8の浜松修学舎は安定しているが、3回戦で当たりそうな常葉菊川との試合がヤマとなるだろう。常葉菊川はスラッガーの栗原 健の打撃は県内1番との評価だが、相変わらずアグレッシブな攻撃野球は、勢いに乗れば一気に頂点を掴むだけの力は十分だろう。左腕落合 竜杜の出来次第というところになりそうだ。浜松修学舎としては受けて立たないようにしたいところだろう。
(文・手束 仁)
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