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【福岡抽選会後 展望】福岡大大濠はいきなり福岡第一と!どこが抜け出してもおかしくない激戦の組み合わせに

2016.06.30

 春の九州大会を制した福岡大大濠春の福岡大会優勝の西日本短大付、昨秋の優勝校・九産大九産昨春センバツ出場校の九産大九州など、例年になく有力校が揃った今年の福岡大会。組み合わせ抽選では上記4校が各パートにばらけ、準決勝まで当たらない結果となった。北部、南部大会から各8校が出場する県大会までを展望する。

■こちらも合わせてチェック!
【6年連続の北部から甲子園出場を目指して!小倉、自由ケ丘が有力】
【九州覇者・福岡大大濠、西日本短大附、九産大九産の3強が今年の福岡を熱くする!】
■組み合わせ表は以下から

【第98回福岡大会組み合わせ表】

A~Dパート

岩田 将貴(九産大九州)

【Aパート】

 北部、南部とも打力のあるチームが揃ったが、総合力で小倉が一歩リードする。北部では、昨秋ベスト16、4月の北九州市長杯もベスト16と上位に顔を出す北九州市立のほか、真颯館も1年夏から出場し、経験豊富な選手が多く力がある。鞍手は4月の福岡中央地区大会で今夏のシード・希望が丘に打ち勝った打線が魅力。福岡中央地区大会準優勝の福岡光陵は、昨夏2本塁打の吉村 有人を中心に上位をうかがう。その福岡光陵に準決勝で惜敗した古賀竟成館も、実力差はない。

 南部ではシード・沖学園が、投手を中心に守りの堅い筑前と初戦で対戦、県大会出場を占う一戦となりそう。久留米高専は4月の筑後地区大会で準優勝、主力に2年生が多く勢いがある。筑紫丘は左腕・井上 颯太の出来が上位進出のカギを握りそうだ。

【Bパート】

 エース・岩田 将貴をはじめ、昨春センバツ出場時の主力が残る九産大九州が中心だ。これを追う一番手は、北部のシード・福岡常磐。昨夏、主戦として登板した橘 晃弘など複数の投手を抱え、北九州市長杯では準優勝。目立った強豪が不在で、県大会出場のチャンスを迎えた。そのほかでは折尾小倉南北九州直方などが横一戦で並ぶ。
南部の対抗馬は古豪・柳川だが、は初戦敗退、筑後地区大会もベスト8止まりと今年は結果が出せていない。夏に強い伝統の力で、どこまで九産大九州に迫れるか。
 

【Cパート】

 春の福岡県大会優勝校・西日本短大付と、夏3連覇を狙う九州国際大付がベスト8入りをかけて激突することになりそうだ。今年の九州国際大付は、エース・藤本 海斗を中心に守りが堅く、機動力を使って得点を重ねる。投手力の高い嘉穂北九州市長杯ベスト4の豊国学園などが、九州国際大付への挑戦権を争う。

 南部は、西日本短大付が投打とも大きく抜きんでている。投手を中心に守りの堅い修猷館博多工などが、どこまで西日本短大付の強力打線を抑えることができるか。

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D~Hパート

濱地真澄(福岡大大濠)

【Dパート】

 北部はともベスト8の自由ケ丘東海大福岡、南部は筑後地区大会優勝校・久留米商大牟田、それぞれ有力校が揃った。この4校を中心にした激しいベスト8争いが展開されそうだ。北部は、昨夏準優勝メンバーが多く残り、福岡中央地区大会で優勝しながらシードを逃した東海大福岡がこのパートに入ったことで、県大会争いは熾烈になりそう。力のある投手を複数抱え、打線も強力な自由ケ丘との一戦は激戦必至だ。南部では、シード・久留米商大牟田がいきなり初戦で激突、見ごたえのある試合となりそうだ。

【Eパート】

 プロ注目の右腕・濱地真澄関連記事を擁する福岡大大濠の優位は動かないが、いきなり初戦で福岡第一との大一番を迎え、東福岡も同じパートに入る激戦区となった。福岡第一はノーシードながら総合力が高く、4月の福岡地区大会ではベスト4。九産大九州は西日本短大付、福岡地区大会九産大九産と強豪の壁に阻まれたが、いずれも接戦を演じた。この勝者と対戦が予想される東福岡は、左腕・浜名 公貴を中心に守りからリズムを作り、足を絡めた攻撃が持ち味だ。

 北部はシード・飯塚で堅そうだ。3人の左投手を擁し、総合力で優位に立つ。守りの堅い門司大翔館が逆転を狙う。

【Fパート】

 北部・希望が丘、南部・祐誠のベスト8争いに、筑陽学園が割って入る。希望が丘はエース・山村 晃輝をはじめ昨夏ベスト8の主力が残る。祐誠も右の橋爪海人、左の岸川瑞樹と昨夏のマウンドを経験した2人が健在で、実力は上位。筑陽学園は技巧派左腕・山中 優を軸に福岡地区大会で準優勝、ノーシードながら勢いがある。いずれも投手力が高いだけに、打線の出来が勝利を左右しそうだ。

 北部ではベスト16の戸畑工、南部では昨夏ベスト8の原動力となった左腕・森田 康平を擁する朝倉、春の大会で梅野の登板がなかった九産大九産を破った久留米学園春日などが3強を追う。

【Gパート】

 北部・東筑、南部・福工大城東の両シードがベスト8の座を争う。両校はも準々決勝で対戦、この時は東筑が4対3で競り勝ったが、実力は互角と見てよいだろう。東筑ベスト8、ベスト4。エース・梅田 祥伍を中心に安定した戦いを見せる。ただ、初戦で戦う小倉工も、九州国際大付と接戦を演じており、軽視できない相手だ。育徳館青豊の筑豊勢も力はあり、逆転を狙う。

 南部は福工大城東の力が抜けている。福岡地区大会ベスト8の香椎工、その香椎工と初戦で対戦する博多の勝者が福工大城東に挑むことになりそうだ。

【Hパート】

 150キロ右腕・梅野雄吾関連記事を擁する九産大九産が大本命だ。同校とベスト8を争う北部勢は、シード・門司学園が中心だが、打線のよい星琳のほか、福岡八幡や八幡南の公立勢も実力があり混戦模様。どこが勝ち上がっても不思議ではない。
南部ではベスト16、福岡地区大会ベスト8の筑紫台が、どこまで九産大九産に食い下がれるか。

(文・光本 宜史


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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