Column

【第88回選抜大会】21世紀枠 各地区候補 紹介!長野(長野)

2015.12.19

 北信越地区の候補校は長野高校。県内を代表する伝統校だが、どんな学校なのだろうか。また選考状況を振り返っていきたい。

学校紹介


長野高等学校野球班

 長野高校は、明治17年に設置された長野県中学校を前身に、今から116年前の明治32年に長野県立長野中学校として開校した。以来、「至誠一貫、質実剛健、和衷協同」の精神を涵養(かんよう)し、国家の有為なる人材の育成を教育方針に掲げ、本県はもとより、全国そして世界に活躍する二万有余に及ぶ卒業生を輩出してきた。昨年度より将来国際的に活躍できるグローバルリーダーを育成することを目的とした、文部科学省のスーパーグローバルハイスクール(SGH)に指定され、生徒自ら社会課題を決め、それを研究・発信している。

 平成26年度の大学合格状況(現役生)は、国公立大学130名、私立大学204名、合格率は70%ほどであるが、特筆すべきは今春の野球班員の進路結果である。1年間浪人はしたが、4人の野球班員が東京大学を受験し、4人とも合格することができた。うち1人は東大野球部に在籍し、1年生ながら投手として秋の東京六大学リーグ戦に登板し、現役の野球班員の大きな励みとなっている。

 野球班は限られた時間内で基本を大切にし、上級生下級生区別無く全員が常に全力プレーをすることを心がけている。試合だけでなく練習時にも、攻守交代等では全力疾走を行っている。原則的に考査の一週間前はクラブ活動が禁止となるため、練習できる日には、活動計画を綿密に練り、昼休みの選手によるミーティングでは前日の練習の反省と当日の注意点などを皆で確認しあい、放課後はすぐに練習に入る事ができるよう工夫している。自ら改善しようとする意欲とその行動力が、自らの将来を切り開く大きな力となっている。

 今年は第97回選手権長野大会で4回戦勝ち抜き、準々決勝で昨秋の北信越大会に出場した小諸商に3対6で惜敗した。秋の大会では夏の2年生レギュラー3人を中心に、県大会ベスト4に残った。三位決定戦では連投となったエースが終盤に疲れ、点差が開くゲームとなったが、古豪の松商学園と互角の試合をした。

 学業とクラブ活動の両立を目指す県下No.1の進学校として、県内公立高校の野球部員や指導者に大きな希望を与えている。地域においては、常に憧れの存在であり、地元の方からの声援も大きく、OBばかりでなく地元の方も球場に足を運ぶ長野高校ファンは多い。
以上の諸点から「21世紀枠」候補校にふさわしい学校であると考えられての推薦となった。

地区選考状況

 各県理事長より推薦校の推薦理由および学校の特色等についてのプレゼンテーション後、記載事項・説明等に対する質疑が行われた。選考に先立ち、21世紀枠の趣旨・推薦基準・推薦項目・推薦内規等の確認を行い、選考に対する意識の統一を図った。各推薦校の推薦項目と推薦理由が推薦基準にどの程度合致しているかを、補足説明を加味しながら比較検討を行い、審議を継続する中で、以下の理由により長野県推薦校「長野高等学校」を北信越地区の推薦校とすることが全会一致で決定した。

1.野球部員の進学状況より、学業と野球部活動が両立されている点
2.監督・選手が一体となって、少ない練習時間を効率的に活用する工夫をしている点
3.強豪との惜敗で、上位大会への進出があと一歩である点
4.地域からの長野高校への期待が大きい点


注目記事
・【12月特集】冬のトレーニングで生まれ変わる

このペ-ジのトップへ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.22

【埼玉】花咲徳栄は伊奈学園と、昌平は正智深谷と初戦で対戦<春季県大会組み合わせ>

2024.04.22

【和歌山】智辯和歌山、田辺、和歌山東がベスト8入り<春季大会>

2024.04.22

【仙台六大学】東北高で4番を打った1年生・佐藤玲磨が決めた!東北工業大が“サヨナラ返し”

2024.04.22

【春季愛知県大会】日本福祉大附が4点差をはね返して中部大一に逆転勝ち、ベスト8に進出

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.21

【神奈川春季大会】慶応義塾が快勝でベスト8入り! 敗れた川崎総合科学も創部初シード権獲得で実りのある春に

2024.04.17

【兵庫】20日にセンバツ準優勝の報徳学園が春初戦!夏の第1シード、第2シードも出揃う予定!

2024.04.22

【埼玉】花咲徳栄は伊奈学園と、昌平は正智深谷と初戦で対戦<春季県大会組み合わせ>

2024.04.17

青森大にソフトバンク2選手の弟、青森山田の4番打者、横浜創学館大型外野手らが加入!

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!