大豆パワーを活用しよう(1)
雨の多い夏でしたね。被害があった地区のみなさん、お見舞い申し上げます。
9月になりましたね。学校が始まっていることでしょう。夏休みから継続して試合・大会があっていることでしょう。けがに気をつけてがんばってくださいね。
さて、「畑のお肉」といえば何でしょうか。みなさんよく知っている「大豆」ですね。この大豆のパワーについて、今月と来月の2回シリーズでお話します。
大豆の歴史
歴史の授業でも必ずと言っていいほど出てくる「大豆」には、古い歴史があります。
大豆は、紀元前2000年より前から中国大陸で栽培されていました。日本に入ってきたのは、今から2000年くらい前の弥生時代。奈良時代には、仏教などとともに加工品(醤油や味噌など)や加工法が入ってきました。
日本で広まったのはそれよりずいぶん後の鎌倉時代以降ですが、現在まで長い間親しまれている食材ですね。
大豆の栄養素
▲大豆は「畑のお肉」
体の中で水分(60%)の次を占めるのがたんぱく質(20%)。大事な栄養素でしたね。
特にたんぱく質の最小単位であるアミノ酸がバランス良く含まれていて、動物性のたんぱく質に似ていることから「畑のお肉」とも呼ばれているのです。中でも大豆ペプチド(ペプチド…たんぱく質の分解過程で、アミノ酸が数個つながったもの)は消化吸収のスピードがはやく注目されています。
その他にも、炭水化物の吸収を促進するビタミンB1、ビタミンB2、細胞の成長を助けるビタミンE、カルシウム、カリウム、鉄などの栄養素、神経に関わるレシチンなどの微量成分など、さまざま含まれています。
[page_break:大豆の働き]大豆の働き
大豆の働きとして多くのものが挙げられますが、今回は3つ紹介します。
▲大豆の働き
■ 筋肉回復効果
たんぱく質がトレーニング後の筋肉の修復、回復に関係することは、当コラムでも何度か触れてきました。もちろん、ペプチドでも同様です。5ヶ月間大豆ペプチドを摂取した選手は摂取していない選手より筋肉が150%高くなったとも報告されています。大豆に含まれる栄養が、筋肉の修復や疲労回復を促進することがわかると思います。ただし、栄養、トレーニング、休養のバランスがとれないと効果は見込めませんので、ご注意を。
来月は、大豆の加工品や活用方法についてお話しします。お楽しみに。
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