Column

夏を乗り切る(1/2)

2012.07.01

みなさん、こんにちは。当コラムも、今回で50回目を迎えました。これもひとえに、コラムを読んでくださるみなさんのおかげです。ありがとうございます。微力ではありますが、これからも球児を『食』の面からお手伝いできれば嬉しく思います。

さて、暑い夏がやってきました。今月と来月2回シリーズで『夏を乗り切る』をテーマにお話します。「暑いのが夏だから…」と、気持ちが萎えていませんか?夏の過ごし方で、秋の体は大きく変わってきます。夏を乗り切り、充実の秋を迎えましょう。

大切なのは「疲れを残さないこと」

夏を乗り切る(1/2) | 高校野球ドットコム

「栄養」と「水分」2つの補給が重要です

試合はもちろん、トレーニングによって体は疲れます。夏休みに入り、トレーニングの時間が通常の2倍以上というチームも少なくないでしょう。

「疲れ」の理由は、体内のエネルギー源が枯渇してしまうため、またトレーニングによって筋肉などが傷つくためです。

「疲れ」を残してしまうと…どうなるでしょう?当然、体は思うように動きませんし、それによって怪我をしてしまう恐れもあります。

翌日も同じように、またそれ以上のトレーニングをこなすために大切なのは「疲れを残さないこと」

そのためには、「栄養」と「水分」2つの補給が重要です。

[page_break:「栄養補給」のポイントはタイミング]

「栄養補給」のポイントはタイミング

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「エネルギー補給」のタイミング

疲労回復のために重要な栄養素は「炭水化物」「たんぱく質」「ビタミンC」です。
(詳細は「疲労回復のために」の回、それぞれの栄養素の回を読み直しましょう)
栄養補給において大切なことは「必要な時に摂取できるか」つまり『摂取のタイミング』です。
エネルギーが枯渇している時にはエネルギー源、筋肉が傷ついている時は筋肉の材料。それらがないと、回復するにも回復できません。ですから、摂取はいつでもいいのではなくタイミングが大切になってくるのです。

「エネルギー補給」のタイミング

主要なエネルギー源は炭水化物でしたね。コラムの中でも1番登場回数が多い炭水化物ですが、普段どのように補給していますか?

体内で、長時間貯蔵されない炭水化物は「こまめな摂取」が求められます。三回の食事はもちろん、補食を取り入れ効率よく摂取しましょう。おにぎり・パンなどの食品は消化に時間がかかりますので、3回の食事でしっかりまた練習2時間くらい前までに食べましょう。

トレーニングが始まると、体内のエネルギーは減り始めます。トレーニング中は、スポーツドリンクなどを用いての補給が求められます。

当然、トレーニング後は体内にエネルギー源である炭水化物がないと回復できません。トレーニング直後の30分は非常に吸収がいいですので、早急に補給する必要があります。補給するものとしては、おにぎりや麺類はもちろん、吸収の早い果物やあんこなどをお勧めします。

まずはしっかり食べること、こまめに摂取すること。また、練習直後に必ず補給するよう心がけましょう。

夏は、食が進まない時期です。練習の合間の昼食や補食にそうめんやざるそばなどの麺類を準備してもいいでしょう。口当たりもいいですし、たくさん食べられると思います。ただし、麺類だけでは栄養が不足してしまいますので、必ず野菜やおかずを準備するようにしてくださいね。

来月は、疲れを残さないための「たんぱく質摂取のタイミング」「水分補給のポイント」についてお話します。

■ 次回の栄養学一口コラムの公開は2012年08月01日予定です。お楽しみに!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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