第505回 「計画的なチーム作りでノーシードから頂点へ!」日大鶴ヶ丘(西東京)2018年07月10日

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【目次】
[1]段階を追ってスキル強化に取り組んだ日大鶴ヶ丘
[2]センターラインと投手陣全体の強化で穴が少ないチームへ
[3]段階を追ってチームを強化 あとは力を発揮するだけ

 今年の春4強は西東京が独占。西東京大会ではハイレベルな戦いが予想されるが、この4強を含めシード入りした西東京の学校が恐れるのは日大鶴ヶ丘である。

 

 その理由は最速152キロ右腕・勝又 温史を擁していること。また攻守ともに強豪校に負けない総合力を持っていること。そして各校が一番恐れているのは、過去10年で2度の甲子園に導いている萩生田博美監督のマネジメント力、戦術だろう。

 

 では日大鶴ヶ丘は下克上を果たすためにどんなテーマで1年を過ごしてきたのか?これまでのチーム作りの過程、課題、戦い方を語っていただいた。

段階を追ってスキル強化に取り組んだ日大鶴ヶ丘



日大鶴ヶ丘野球部

 新チーム当初、日大鶴ヶ丘は夏を経験している勝又 温史、斎藤北斗、鈴木颯人が中心となってスタートした。また今年の3年生は振れる打者が多かったということもあり、打力を重点的に強化した。そうして始まった秋の一次予選。
 都立文京には18対2とコールド発進。代表決定戦では早稲田実業と対戦。鈴木颯人が相手エース・雪山 幹太から本塁打を放ち、5回裏まで3点を先制するが、投手陣がつかまり4対10で逆転負けを喫した。萩生田監督は「秋は投手陣崩壊。その一点に尽きたので、ピッチャーの整備に時間を費やしました。バッターはそれぞれ良い個性を伸ばしたいというので、打線の強化と投手陣の強化を両立して行いました」。

 

 投手陣は日々のブルペン、キャッチボールから投球フォームを見直し、ランメニュー、筋トレなどでスキルアップを目指していった。そして野手は朝6時半に集まって最低200本以上の素振りとトレーニングで打力をつけていった。

 日大鶴ヶ丘の投手、打者の実戦力アップで欠かせないのが、1対1のシートバッティングだ。主力投手もマウンドに挙がるこのバッティングでは、ストレート、変化球も取り入れるガチ勝負。萩生田監督は
「このバッティングは試合と同じようにキャッチャーがサインを出して打ちます。真剣勝負をする中で、『勝負勘』というのは恵まれてくると思うんです。」

 

 おまけに今年は勝又がいた。勝又の速球を打ち返すために真剣にバットスイングを繰り返した結果、ヘッドスピード140キロ越えが5人もいるチームとなった。

 

 春の一次予選では2試合続けてコールド勝ち。そして都大会では都立清瀬にはコールド勝ちしたものの、2回戦の創価に3対5で敗れ、ノーシードでスタートすることとなった。春の大会を振り返って萩生田監督は
 「投手という点では勝又が成長を見せましたし、創価戦で3本塁打が出たように、打者1人1人のレベルは上がっています。一方で守備が課題となりました。個々の守備のスキルは悪くないのですが、連携ミスからどんどん失点を重ねてしまいました。対する勝った創価さんは二遊間を中心に守備力が高く、ミスがなかった。その差が出たと思います。」

 

 ベスト4へ進出した創価との差を語った萩生田監督。守備が課題となった日大鶴ヶ丘は、連携プレーを中心とした練習を行った。この指導には萩生田監督がノッカーを務め、手取り足取りの指導に入る。うまくいかなければ、萩生田監督が選手を集めて、手本を見せる。

 例年こういう指導は冬場に行っているが、萩生田監督が春の大会のミス続出に危機感を抱き、指導に入っているのだ。
「これまでうちが勝てていたのは大事なところで我慢して守れていたからなんです。甲子園出場した2014年のチームはそういうチームでした。だけどそれが崩れていますし、うちだけではなく、甲子園に行けるチームというのは、接戦で守れるチームが多い。もう一度、見直して行っています。」

【次のページ】 センターラインと投手陣全体の強化で穴が少ないチームへ

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プロフィール

河嶋宗一
副編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 副編集長、またドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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