第426回 宮崎日大高等学校(宮崎)「支え」「責任」「覚悟」そして「底力」【後編】2017年04月08日

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【目次】(ページ下部のフォトギャラリーもチェック!)
[1]甲子園でも貫いた理念
[2]力を発揮できなかった秋
[3]毎年3年生の気持ちで

 後編では2015年甲子園出場までの経緯や、現在のチーム作りにおいてこだわっていること、今年のチームの主力選手について徹底的に紹介!

■前編「恩師と「カープ野球」の教えを原点に」を読む

18年ぶりの甲子園でも貫いた理念

榊原 聡一郎監督(宮崎日大)

 就任から約1年後の15年夏、宮崎日大は18年ぶりとなる甲子園出場を果たす。「選手、スタッフ、学校、保護者、OB…全ての人たちの想いがぐっとひとつにまとまってつかんだ甲子園でした」と榊原監督は振り返る。

 県予選では、準々決勝で都城、準決勝で聖心ウルスラ試合記事)にいずれも1点差ゲームで競り勝ち、決勝の宮崎学園戦では打線が爆発し13対0で圧勝した(試合記事)。5試合42イニングで失策はわずか3。二遊間を含めた堅い守備力が、チームの土台にあった。

 甲子園では上田西(長野)に0対3で敗れ(試合記事)、初戦で姿を消したが、「三村イズム」「カープ野球」の理念は甲子園でも貫いた。滞在中の宿所では暑い夏場にも関わらず、食事など人前に出るときはハーフパンツを禁じた。組み合わせ抽選会に参加した部員全員の制服を、前日にホテルでクリーニングさせて臨んだ。「人前に出るときは見苦しくない格好をする。これがカープの教えでしたから。おかげで抽選会に出たうちのチームは取材記者からえらい評判が良かったですよ」と笑う。

 滞在中、選手たちの取材は自由に受けてよいと許可していたが、「18年ぶりの甲子園」「元プロ監督が指導」の話題性もあって取材が殺到した。マスコミにちやほやされるうちに選手たちの生活や練習態度に横柄なものが感じられるようになった。「自分たちが特別な人間なんだと勘違いしている」と感じた榊原監督は、グラウンドでの2時間の調整練習をキャンセルし、ひたすら走らせた。「野球の前に人間教育」の理念もぶれることはなかった。

「グラウンドが意外に狭く感じました」。当時1年生でスタンドから初めて見た甲子園の印象を佐藤主将や捕手の淵之上泰賀(2年)は語る。エースの木幡倫太郎(3年)はボールボーイで実際のグラウンドを体感した。「あっという間にすべてが終わっていました」。球場に入るところからグラウンドに入り、アップをしてから試合、終わった後のインタビューやクーリングダウンなど、一連の行動は高野連がきっちり管理して時間厳守が求められる。「この場所で野球をやるために自分たちは宮崎日大にやってきた」ことを現2年生は実感することができた。

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プロフィール

政純一郎
政 純一郎(つかさ・じゅんいちろう)
  • 生年月日 1974年12月18日
  • 出身地 鹿児島市
  • ■ 経歴
    鶴丸高校―同志社大
  • ■ 鹿児島新報で6年間スポーツ担当記者。2004年5月の同社廃刊後、独立
  • ■ 「スポーツかごんまNEWS」を立ち上げ、野球、バスケットボール、陸上、サッカーなど主に鹿児島のスポーツを取材執筆する。2010年4月より奄美新聞鹿児島支局長を兼務
  • ■ 著書に「地域スポーツに夢をのせて」(南方新社)「鹿実野球と久保克之」(同、久保氏と共著)
  • ■ Webでは「高校野球ドットコム」、書籍では「野球小僧」(白夜書房)「ホームラン」(廣済堂出版)「陸上競技マガジン」(ベースボールマガジン)「月刊トレーニングジャーナル」(ブックハウスHD)などに記事を寄稿している。
  • ■ 野球歴は中学から。高校時代は背番号11はもらうも、練習試合に代打で1打席、守備で1イニングの試合経験しかない。現在はマスターズ高校野球のチームに所属し、おじさんたちと甲子園の夢を追いかけている
  • ■ フルマラソンの自己ベスト記録は3時間18分49秒(2010年のいぶすき菜の花マラソンにて)。野球とマラソンと鹿児島をこよなく愛する「走るスポーツ記者」

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