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「四国発的」アイランドリーグplusチャンピオンシップみどころガイド

2018.09.26

 2007年2月に首都圏から居を四国地区に移し12年目。「さすらいの四国探題」の異名を背に四国球界でのホットな話題や、文化的お話、さらに風光明媚な写真なども交え、四国の「今」をお伝えてしている寺下友徳氏のコラム「四国発」。

 第15回では2回連続での四国アイランドリーグplusネタ。香川オリーブガイナーズの連勝・王手で9月29日(土)から愛媛マンダリンパイレーツホームの第3戦以降に入るリーグチャンピオンシップについて「四国発的」見どころを紹介していきます。

「日本」vs「ドミニカ共和国&オランダ」国際的対決

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原田 宥希投手

 愛媛マンダリンパイレーツの大逆転優勝で終わった後期の余韻もつかの間、早くも9月22日(土)から香川オリーブガイナーズvs愛媛マンダリンパイレーツのリーグチャンピオンシップに突入した14シーズン目の独立リーグ「四国アイランドリーグplus」。第1戦はワンチャンスを生かしての逆転。第2戦は9回逆転サヨナラでホーム連勝を飾った香川オリーブガイナーズが6年ぶりの総合優勝へ王手をかけ、9月29日(土)18時プレイボールの第3戦目以降は、愛媛県松山市の[stadium]坊っちゃんスタジアム[/stadium]に舞台を移すことになりました。

 もちろん、最大の焦点は香川オリーブガイナーズの押し切りか。2015年のグランドチャンピオンシップではルートインBCリーグVの新潟アルビレックス・ベースボール・クラブに対し2連敗後3連勝の経験を持つ愛媛マンダリンパイレーツ「大逆転再び」での2年ぶり総合優勝なるかなのですが、それだけでは面白くありません。そこで今回は「四国発的」視点で第3戦目以降の見どころを大きく2つあげていきたいと思います。

 では、まいりましょう。1つ目の見どころは「国際的対決」です。

 たとえば昨年寸前でドラフト指名を逃したリベンジに燃えるリーグ防御率&セーブ数1位の最速150キロ右サイド・原田 宥希(香川オリーブガイナーズ・25歳)をリーグ本塁打王・打点王の2冠に輝いた愛媛マンダリンパイレーツの「猛虎魂を感じるドミニカン」(てか、元・阪神タイガースだろ!というツッコミはアリです・笑)ネルソン・ペレス外野手(30歳)やオランダの大砲、ファン・ヘイドーン内野手(29歳)がどう打ち崩すのか?

 また、愛媛マンダリンパイレーツの最速152キロセットアッパー右腕のクインティン・マルティネス(ドミニカ共和国・24歳)が、今季神戸国際大附卒2年目にしてリーグ首位打者も獲得し、チャンピオンシップ第2戦でもサヨナラヒット。ここに来てにわかにドラフト候補にあげられるようになった「香川の制御不能男」(ちなみに彼のホーム登場テーマは新日本プロレス・内藤 哲也選手の「スターダスト」です!)妹尾 克哉遊撃手(19歳)を抑えることができるのか?四国にいながらにして楽しめる「国際的対決」を観客の皆さんも堪能して頂きたいと思います。

[page_break: 「大逆転ドラフト指名」への序曲を誰が奏でるのか?]

「大逆転ドラフト指名」への序曲を誰が奏でるのか?

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クインティン投手

 そしてもう1つはやはり四国アイランドリーグplusの一大テーマ「ドラフト指名」について。関係各所からの情報を総合すると現時点では大きく指名の可能性を残しているのは3名程度。しかし、時にドラフト指名の大きなバロメーターと言われるNPB球団からの「調査書」なしで指名されたこともある過去の事例をひも解けば「大逆転ドラフト指名」の可能性をまだ多くの選手が持っています。

 香川オリーブガイナーズで言えば、第2戦で「ただ右腕を振って」最速146キロと覚醒した又吉 亮文投手(22歳)。沖縄・浦添高校時代の最速125キロから環太平洋大4年で140キロ乗せ。ここまでの成長スピードは兄・克樹投手(中日ドラゴンズ)よりも遅いですが、この後参加することになるであろう「宮崎フェニックスリーグ」などでの爆発の可能性を感じさせる内容でした。

 愛媛マンダリンパイレーツで言えば後期からリリーバーに回った最速148キロ右腕・河津 大樹投手(23歳)。久留米工業大では野手で4年から投手復帰。彼もまたシーズン前にはドラフト候補の1人に数えられながら、やや出遅れた悔しさを「ストレートで押していく」投球で晴らし、宮崎フェニックスリーグでの最終アピールにつなげたいところです。

 その他に誰が「大逆転ドラフト指名」の序曲を奏でるのか?「愛媛CATV」では9月29日(土)と10月1日(月)に「しゃべる料理人」森 一八さん(割烹録一八店主)の実況、元全日本キャプテン・名遊撃手の森貞 周治さんの解説で放送される熱戦をぜひ注目してみてください!

(文・寺下 友徳

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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