取手一高等学校(茨城)
チームを引っ張る名越 優真主将(取手一)
「共創野球」で甲子園出場へ
■創立80年目の伝統工業高等学校
千葉県我孫子市と利根川を挟み接する茨城県取手市にある茨城県立取手第一高等学校は、1922年に茨城県北相馬郡北総実修学校として創立。戦前は主に農学校・農芸学校として歩みを進め、1948年4月から現校名となった。主なOBにはアトランタ五輪自転車競技1kmタイムトライアル銅メダリストの十文字 貴信さんをはじめ多数の競輪選手がいる。
■取手第一野球部の紹介
過去に1968・1969・1973年と3度の夏甲子園出場経験を刻んできた専用グラウンドで練習する野球部。現在は2年生16人・1年生16人の32人で活動している。冬場は前足と手の距離がとれて上体の割れパワーをうみ出しやすく、そのパワーをボールに伝えるテニスボール打ちなどユニークな練習にも取り組んできた。
現チームのキャプテンは名越 優真二塁手。「このチームの強みは自主攻撃力・適所守備・チームの雰囲気。この冬場は全員が体を1回りでも2回りでも大きくすることをテーマにしています。そして、本校野球部は相手を称え、共に高めあって素晴らしい試合を作っていく『共創野球』で甲子園出場を目指しています」と力強く話してくれた。
■チームがスタートしてからの思い出深いエピソードは?
昨秋は茨城県南地区予選で土浦一との接戦を2対1で制し県大会に進出。県大会でも、2回戦では守谷に7対2、3回戦では常磐大に6対5と競り勝ち。準々決勝へ駒を進めた。準々決勝の相手は後にセンバツ出場を果たすことになる明秀日立。9回表まで0が並び、息詰まるような投手線。が、9回裏に痛恨のサヨナラ負けを喫し、初のセンバツ出場は夢に終わった
名越キャプテンにとって思い出深い試合もやはり明秀日立戦。「結果は0対1でしたが、この1点の壁がとても大きかったです。まだまだ1人1人の力が足りないと再認識できた試合でした」と振り返った。
■新チームを引っ張ってきた選手は?
名越キャプテンが昨秋の活躍選手としてあげたのは三浦 優人、用 優羽、菅原 直生の3名。「三浦は全試合完投、テンポの良いピッチングでチームを勢いづけたし、右打者の用は守谷戦の初回にライトスタンドにホームラン。
菅原もチャンスなどの緊迫した場面でも4番としてタイムリーを放ってくれました」とそれぞれのよさについて語ってくれた。
春以降のキーマンには3名に加え、色部 幹太と濱川 慎之介をあげてくれた名越キャプテン。特に用については「俊足選手でもあるたので盗塁などでの揺さぶりやチャンスメイクができる。そして得点圏にいるランナーをしっかり返してもらうことを期待しています。彼が勢いづくと、チームにもその勢いが波及するので積極的に声を出して、プレーで引っぱってほしいです」と話してくれた。
■この冬の意気込み!
「全員が体を大きくして、私立に対抗できるよう体力・技術をさらに向上させ、春に爆発できるように自分に厳しく、精一杯練習していきたいと思います!」(名越キャプテン)
取手第一の強みは「適所守備」
三浦 優人投手(取手一)
ここからは、取手第一の捕手兼外野手の用 優羽副キャプテンと、三浦 優人投手のお二人にお話を伺いました!
Q.秋の大会や練習試合が終わって見つけた課題を教えてください。
用:打力とバントやエンドランなどの「つなぎ力」です。
三浦:球速と体力が全然足りないことに気づきました。
Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください
用:体を大きく、強くする基礎体力と打撃力の向上です。
三浦:絶対的なコントロールに裏打ちされたチームとしての組織的な守備を見てほしいです。
Q. 応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?
用:自分は走攻守バランスのとれた選手だと思います。なかでも「足」を特にみてほしいです。盗塁や隙をついて次の塁を狙う積極果敢な走塁に注目してください。
三浦:打者を観察して打球の飛ぶところに守る「適所守備」が強みです。
副主将としてチームを引っ張る用 優羽選手(取手一)
Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?
用:チーム内の雰囲気がよく、コミュニケーションをよくとっているところです。
三浦:ベンチの雰囲気や周囲からの声がけがとてもいいので、投げていてもプレーしやすいですし、走攻守どれをとっても他には負けてないと思います。
Q. このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!
用:秋の悔しさを糧に春と夏の大会では「共創野球」で「打倒私立」を目指し、チームでも個人でも最高の結果を出せるようこの冬を越えていきたいです!
三浦:秋の悔しさをバネに正確無比なコントロールを身に着け、春は茨城を制し、関東大会に行きます!
用選手、三浦選手、ありがとうございました!
[page_break:「己」に打ち勝って二回りも成長してシーズンを迎えよう。]「己」に打ち勝って二回りも成長してシーズンを迎えよう。
全員で集合写真(取手一)
ここからは内田 直道部長にお話を伺います!
Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。
守備・走塁に重点をおいてチーム作りをしてきました。特に積極的な走塁に力を入れ、いかに次の塁を狙うかを選手たちが考え、実践してきました。
Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。
秋の大会では、投打のバランスがかみ合い勝ち上がることができましたが、準々決勝で関東大会準優勝の明秀日立に0対1で敗れてしまいました。特に体力・パワー面での差を痛感させられた試合でした。この経験から、冬のテーマは体力強化です。ただ体力を増加させるのではなく、選手一人ひとりの特性に応じた体作りをテーマに取り組んでいます。
Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!
この冬のトレーニングをやりきれるかで春以降の結果が大きく変わってきます。「己」に打ち勝って肉体的にも精神的にも一回りも二回りも成長してシーズンを迎えよう。
内田部長、そして取手第一高校野球部の皆様ありがとうございました!
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!