Column

都立東大和高等学校(東京)

2018.02.19


都立東大和高校野球部

充実の合同夏季合宿を経て、昨秋ベスト16へ

■スポーツにも力を注ぐ都立校
 東京都東大和市にある東京東大和高等学校は1971年に創立。「進学も部活も叶う学校」としてスポーツに力を入れており、15年~17年度は陸上競技部、男女ハンドボール部、硬式野球部が東京都からスポーツ特別強化校に指定された。その野球部は78年と85年の2度、夏の西東京大会で決勝まで進出し「都立の星」と呼ばれる活躍。昨秋の東京都大会も2勝を挙げ16強入りしている。

■都立東大和野球部の紹介

 野球部は2年生24名、1年生15名の計39名。「東大和高校はどの部活も活発で、練習スペースが限られているので『どうやったら無駄なくグラウンドを使うことができるか』を考えながら練習をしている」という岡 竜輝主将。今年のチームは常に次の塁を狙う積極的な走塁と、初球からガンガン打っていく打撃がセールスポイントだ。

■チームがスタートしてからの思い出深いエピソードは?

 都立大島高校と行った合同夏季合宿では真上へ上がっていくように感じるほど急角度の階段をダッシュ。岡主将は「普段だったら、きつくて全然声を出さずに『ただ、やっているだけ』になったと思うけれど、大島高校のみんながいたので『負けたくない!』という気持ちが強く、最後までやり切ることができました。走り終わった後、全員でハイタッチをした時には『大島高校のみんなに会えて良かった』と思いました」と、充実した練習をすることができた。

■秋季大会を振り返って
 秋季大会は東京都大会の3回戦で東海大高輪台に0対11で敗戦。「自分たちの力を出せずに負けてしまった」と悔しさを隠さない岡主将。「試合後、自分たちの力を出せていたらもっと面白い展開になったと強く感じましたし、もう一度、試合をやりたいと思いました」と春季大会でのリベンジを目指す。

■新チームを引っ張ってきた選手は?
 三井 一樹投手は安定した制球力で相手打線をしっかり抑え、走攻守の三拍子が揃った岡主将はライトの守備でファインプレーを連発した。また、上山 翔生選手は打線の中心として活躍。弓場 颯選手はいついかなる場面でもチームのために声を出し、チームの雰囲気を盛り上げた。

■この冬の意気込み!
 「一人ひとりが自分で『どうやったら上手くなれるのか』を考えながら練習に取り組み、基礎を中心に鍛え直して春には勝てるチームに成長したい」と話す岡主将。そのために体力と筋力をアップさせ、野手陣は打球を遠くまで飛ばすパワーや振り遅れてもバットに当てられるスイングスピードの向上。投手陣は球速アップを目指す。また、どんな場面でも、どんな状況でも惑わされずに自分の力を発揮するため、精神面の強化も図っていくことになる。

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[page_break:苦しい場面で、いかに流れを取り戻すのかが課題]

苦しい場面で、いかに流れを取り戻すのかが課題


充実の夏合宿を終えた都立東大和高校野球部

 ここからは、上山 翔生副主将と中越 陽副主将のお二人にお話を伺いました!

Q.秋の大会や練習試合が終わって見つけた課題を教えてください。

上山:普段の練習などで、考える習慣が身に付いていないことと、試合などで勢いに乗っている時は良い雰囲気を作れるが、エラーや失点などで苦しい場面になった時、どのように雰囲気を上げていくのかが課題です。
中越:点差が開いてしまって相手ペースで試合が進んでしまうと、その流れを引きとめられないこと。そして、積極的かつ丁寧な走塁がまだできていないことです。

Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください

上山:安定した守備力とパワーです。守備面は、これまでの試合で取るべきアウトを取れないことが多かったので確実なプレーをするために、基本的な練習をしっかりとやっていきたいです。また、打撃面では、スイングスピードを上げるために素振りを特に大切にしたい。
中越:走攻守のすべてをスケールアップし、特に打撃面では広角に長打を打てるようにしたいです。

Q. 応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?

上山:逆方向への強い打球と、初球からストライクを積極的に打っていくところです。
中越:秋季大会の本戦でケガをしてしまい、試合に出てチームの勝利に貢献することができませんでした。ですから、春に向けてしっかりとケガを治し、春以降の試合で活躍しまくっているところを見てほしいです。

Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?

上山:野球を楽しそうにやるところと、どんなに苦しい練習でも、全員で声を掛け合ってその練習を自分たちのものにすることができるところです。
中越:面白い選手がたくさんいてチーム内の仲が良く、結束力があるところ。そして、勢いに乗ったときの攻撃力は負けません。

Q. このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

上山:相手がどんなピッチャーであれ、常に打てて力負けしないバッターになり、チームから信頼される選手になります!
中越:この冬で心身ともにデカくなって、チームやチームメイトが困ったときに頼られる人間になります!

上山選手、中越選手、ありがとうございました!

[page_break:テーマはチーム全員が力を出し切ること]

テーマはチーム全員が力を出し切ること


都立東大和高校野球部の三井 一樹選手

 ここから福島 靖監督にお話を伺いました!

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。

 「仲良し集団」ではなく、「戦う集団」になること。そして、選手一人ひとりが「1/40」の力ではなく、「1/1」の力を出し切る。そうすれば、チーム全員で「1」ではなく「40」の力が発揮できますから。

Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 練習をこなすのではなく、強くなるために主体性を持って取り組むこと。そのために、日々、目標を持って練習してほしい!

福島監督、そして東大和高校野球部の皆様ありがとうございました!


今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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