五所川原工高等学校(青森)
秋季大会はベスト8まで勝ち進んだ五所川原工ナイン
オフシーズン前の試合が冬へのモチベーション
■秋8強進出、強豪との接戦も経験
青森県五所川原市に所在する青森県立五所川原工業高等学校。1963年に創立された、西北五地方唯一の工業高校だ。学校には機械科、電子機械科、電気科、情報技術科の4つの専門学科を設置されている。野球部は昨秋の青森県大会で8強まで勝ち進み、準々決勝で青森山田と対戦。惜しくも0-1で敗れたが、全国区の強豪相手に接戦を演じ、大きな自信をつけた。
■野球部の紹介
現在2年生11名、1年生10名の計21名が在籍。学校敷地外にある野球部専用グラウンドの他にも、他部と共用の室内練習場、トレーニングルームなどを有している。共用施設は他部との兼ね合いで使用できない場合はあるものの、公立としてはかなり充実した環境で目一杯練習に打ち込むことが出来ている。
■練習試合の悔しさを打撃強化に繋げる
齋藤龍主将はオフシーズン前、最後に行われた練習試合を印象残った試合に挙げた。「相手投手3人の継投の前に自分達はノーヒット。今まで自分達がやってきた打撃練習では質、量ともに全然足りていないと痛感しました」と振り返る。この一戦で味わった悔しさが冬の練習への大きなモチベーションにもなっている。
■新チームを引っ張ってきた選手は?
三橋佑哉、秋田陸、小野寺優太の3名を挙げた齋藤主将。「三橋は秋季大会準々決勝の青森山田高戦で7回1失点の好投を見せました。秋田は犠打や進塁打の小技だけなく、自ら適時打を放つ勝負強さも光りました。小野寺も地区予選の第一代表決定戦で先制適時打、県大会初戦でも5打点とチャンスに強い選手です」とそれぞれ理由を語ってくれた。
■この冬の意気込み!
「現在、1日最低1000スイング、体重を各自10%増の個人目標を掲げています。しっかり取り組んで私立との差をこの冬に埋めます!」と力強い意気込みを聞かせてくれた。
青森県No.1のセカンドとサウスポーに!
エースの三橋佑哉投手
Q.秋の大会や練習試合が終わって見つけた課題を教えてください。
秋田:打撃では、スピードのある投手に対して、まだまだ振り負けています。守備では併殺プレー、中継プレーでの正確性と速さが足りないと感じました。
三橋:チームとしては試合のなかでの「徹底力」が不足していると感じました。個人的には投手としての立ち上がりとコントロール、また、打者としてスイングスピードをもっと上げなければと感じています。
Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください
秋田:プレー全体に力強さを出すために、下半身を強化したいです。打撃面では打球に全ての力を伝えるための体重移動を身につけたい。守備面では送球の正確性を上げるために捕球から送球に向かう一連の流れを身体に染み込ませます。また送球までのスピードを上げるために握り替えも意識していきたいです。
三橋:チーム統一の目標である体重10%増はもちろん、下半身、体幹の強化を並行することで、強く、動ける身体作りを目指します。より下半身を使えるように投球フォームの見直しも進めていきます。
Q. 応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?
秋田:足の速さだけでなく、投球モーションを盗んで決める盗塁技術と、場面に応じたチームバッティングを見てください!
三橋:勝負所での打者との駆け引きを見てほしいです!
Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?
秋田:試合や練習での苦しい場面で声を掛け合える信頼の強さと仲の良さは他のチームに負けていないです。
三橋:部員それぞれの個性が強くありながら、チーム全体の仲が良いのは強みだと思っています。勝つためにトコトン練習しよう!という雰囲気があるところも好きなところです。
Q. このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!
秋田:チャンスメイクできる打撃力と無失策で守り切る守備力を兼ね揃えた青森県No.1
の二塁手になります!
三橋:青森県No.1サウスポーになります!
秋田選手、三橋選手、ありがとうございました!
[page_break:春には一回りも二回りも成長した姿を]春には一回りも二回りも成長した姿を
トレーニングを行う五所川原工の選手
神幸久監督に伺いました!
Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされて来たのでしょうか?秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。
私自身が新チーム始動と同時に、4年4ヶ月ぶりに監督復帰しましたので、先ずは、選手個々の能力の把握を最優先に進めていきました。練習面では基本動作(捕る・投げる・打つ・走る)の反復練習を行うことからスタートしました。
Q. 秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。
地区リーグ戦、地区予選、秋季県大会を通じて、スピードのある投手や変化球のキレのある投手には対応できず、バットを振る力が足りないということを痛感しました。また、走塁面でも練習では出来ていることが、試合では出来ないという弱点も浮き彫りになりました。
小柄な選手が多いので、「体重10%増。それをシーズンに入っても維持出来るようにする」、「力の伝わりを意識してバットを振れるようになる」、「捕球から送球への流れを意識した守備を身につける」という3テーマをメインにこの冬は取り組んでいます。
Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!
夏のスポーツは冬が勝負と言われます。単調な練習や苦しいトレーニングが多いと思いますが、目標をしっかり持ち、春には一回りも二回りも成長した姿を期待しています。
神幸久監督、そして五所川原工高校野球部の皆様ありがとうございました!
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!