出た特大本塁打!大阪桐蔭の1番打者・藤原恭大、夏のキーマンへ!
藤原恭大(大阪桐蔭)
春夏連覇がかかる大阪桐蔭。5回戦・金光大阪戦では6対0で勝利。エース・徳山壮磨が完封勝利を挙げ、盤石の戦いを見せた。そして、この試合で1番藤原恭大が3安打2打点の活躍。滞空時間が長い本塁打を放ち、勝利に貢献した。走攻守すべてにおいて華があり、スター性を持った藤原が、この夏、飛躍の時を迎えようとしている。
■今度はいつでも活躍できる1番打者へ
1年生の時から期待されていた藤原恭大。この夏から飛躍の時を迎えようとしている。中学時代は、小園海斗(報徳学園)と同じチームメイト。1年夏には選抜出場していた先輩外野手からポジションを奪い、センターでスタメン出場。そして秋から不動の1番センターとして活躍を見せている。だが1年秋の大会が終わり、左肩を痛め、苦しい時期を味わった。野球部を取材した時、藤原は復帰へ向けて黙々とネットスローに励んでいた。トレーナーと相談しながら肩に負担がかからない投げ方を模索していたのだ。しかし春でもなかなか良くならず、選抜では準決勝までの成績は打率.105(安打2)と低調だった。履正社との決勝戦ではついに藤原が目覚める。まず先頭打者本塁打を打つと、6回表には本塁打を放ち、勝利に貢献した。
選抜後の快調な打撃を見せ続け、夏に突入した藤原は、2回戦の千里戦で、ライトへ特大本塁打を放った。
そして今回の金光大阪戦は、1番打者としてこれ以上ない活躍を見せた。いきなりセンター前ヒットを放ち、3回裏には、軽快な走塁を見せて、2点目のホームを踏む。さらに4回裏には適時打を打った後、6回裏には、特大本塁打。この本塁打は圧巻でライトが一瞬見上げた後、追うのを諦めるほどの特大な本塁打だった。藤原の長所は正確なスイング軌道でボールを捉えられること。そしてボールに角度をつけるのが、うまく、滞空時間が長い本塁打を打てるのだ。藤原独自の技術といえるだろう。そして颯爽と駆け抜けるベースランニング、守備範囲が広い中堅守備、強肩と、すべてにおいて高レベルの藤原。
夏の甲子園出場まであと3勝。次は興国、それを勝ち進めば、準決勝では履正社か大体大浪商のどちらかと対戦することになる。そして決勝戦と、大阪府を勝ち進むのは容易ではない。今度はいつでも活躍できる1番打者へ。大阪桐蔭連覇のキーマンとして、走攻守で躍動する。
(文=河嶋宗一)