柿木蓮(大阪桐蔭)8者連続三振で夏デビュー!
柿木蓮(大阪桐蔭)
大阪桐蔭の背番号16・柿木蓮が、大阪大会4回戦の同志社香里戦で8者連続三振を奪う好投をみせた。
■初めての夏は飛躍の夏に
夏初舞台で躍動した。柿木は同志社香里戦で大会初先発。立ち上がりから、快調なピッチング。常時136キロ~142キロを計測し、毎イニングの最速は140キロ以上を計測。この試合の柿木は選抜の経験、春季府大会の経験をしっかりと生かしたピッチング内容だった。
2年夏になると、最速140キロ超えする投手が全国的にも多くなるが、柿木は同じ140キロ台のストレートを投げる投手と比べても手元での勢いが違う。それは合理的なフォームによって生み出される回転数が高いストレートである。左足をゆったりと引き上げてから、ゆったりと着地を行い、内回りの旋回からリリースに入り、打者寄りでリリースするだけではなく、左足にぐっと体重が乗った状態でフィニッシュを終えることができており、いわゆる腕が振れるフォームとなり、生きたストレートを投げることにつながるのだ。
そして打者の手元でぐっと滑るスライダーの切れも素晴らしく、120キロ台のスピードでぐっと鋭い曲がりを見せる。柿木はストレートとスライダーのコンビネーションで投球を組み立てて、同志社香里打線から8者連続三振を含む11奪三振。さらに、6回表、初安打を浴びるが、7回まで1安打の快投を見せ、5回戦進出に貢献した。
今回の柿木のピッチングは早い話となるが、2018年、高卒プロも見えてくる投球だった。今日、この試合に駆け付けたNPBスカウトで柿木のスピードを測るスカウトはいなかったが、来年になれば、当然指名候補の対象となり、チェックする姿が見られるはずだ。
春夏連続出場まであと4勝。しかも決勝まで4試合は、6日間で4試合行われる過酷な道のりだ。準決勝まで勝ち進めば、履正社と対戦する可能性は十二分に持っている。柿木は来るべきチャンスで、結果を残すことができるのか?
初の夏を飛躍の夏にしたい。