Column

川越工業高等学校(埼玉)

2017.07.08


試合前の様子(川越工)

声を出し、どんな時も笑える夏に!

■WALKMAN、Suicaの生みの親がここに!?
 川越工業高等学校は、埼玉県で最も歴史ある工業高校だ。約100年以上前、1908年5月に川越染織学校として設立されて以来、変遷を遂げながら、歴史を紡いできた。その中でWALKMAN開発者の、高篠 静雄氏や、今や首都圏に限らず各都市で定着している、交通系ICカード・Suicaの開発者、椎橋 章夫氏が、この川越工で学びを深めた。またアーティストの大友 康平さんもこの学校出身だという。

川越工野球部のこれまで■
 現代産業に不可欠な、モノづくりの分野へ人材を送り出してきた川越工。その野球部は、夏2度の甲子園出場経験を持ち、その中で多くの選手たちをプロ野球界に送り込んできた。現役選手は太田 賢吾選手(日本ハム)、狩野 行寿選手(DeNA)の二人で、両者ともに期待の若手として注目されている。

■まずは守備に自信を
 現在の川越工のチームは、計3年生27名をはじめとした、計72名で活動中。昨年夏は3回戦に1対0で惜敗(レポート)。その経験から新チームは「一点の重み」をテーマに、練習、試合に取り組んできた。主将の大川 翔大選手が印象に残っている試合は、秋の新人戦の坂戸西戦だという。この試合は秋季大会のシード決定戦。相手の投手を攻略できず引き分け再試合となった。大川主将は、「打てなくても、点をやることなく引き分けに持ち込める守備力があるという自信を持った」と、チーム発足直後ながら、守備という部分でまず自信を固めた。

■川越工名物トレーニング

 秋
は県3回戦で敗れ、オフシーズンに突入。チームにとって初めての大きな大会から見つかった課題、長打力不足を解消することを目標にトレーニングを重ねた。ちなみに、チームの名物練習は「6種トレーニング」だ。その内容は、
(1)水入りポリタンクを持ちグラウンドの端を1周
(2)同じく水入りポリタンクを持ちスクワットなど
(3)けんけん・おんぶで100m走を2セット
(4)手押し車、100mハードルジャンプなど
(5)タイヤ押し、タイヤ引き
(6)鉄棒トレーニング
というものだ。そのトレーニングの成果からか、春の大会は5試合平均9得点を重ね、準々決勝まで進出し、8強入りを達成した。

■チームの注目選手たち
 チームの注目選手は、高い出塁率と遊撃守備に定評がある菊政 大晟選手。チャンスに強く、ここぞの場面での一打が期待される宮崎 大輔新井 雅也鈴木 丈の3選手。そして状況判断に優れた三塁コーチャー、星野 新太選手が彼らを支えていく。

 エースの小久保 伊風記選手は高い制球力、キレのある変化球を武器とする、評価の高い好投手。大川主将は「今までの大会ではあまり調子が良くなかったが、だんだん状態が上がっているので、夏は凡打の山を築いてほしい」と期待を寄せた。

■どんな時も笑って!
 川越工は最後の夏に向け、今まで敗戦の原因になってきた投内連携を中心に、声を掛け合うことを重視し練習を進めている。大川主将は、「川越工らしく、たくさん声を出しどんな時も笑っていられる夏にしたいと思います」と意気込みを語った。

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[page_break:チームのキーマンに聞いた川越工]

スタンドの様子(川越工)

チームのキーマンに聞いた川越工

ここからは遊撃手の菊政 大晟選手(3年)とエースの小久保 伊風記投手にお話を伺いました。

Q.夏へ向けて見つけた課題を教えてください。

菊政:とにかくパワーをつけることです。
小久保:球のキレ、制球力をあげることです。

Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください

菊政:全員で冬を乗り越えたことです。
小久保:二年の夏の大会であまり力になれなかった悔しい思い出です。

Q. 応援する方々へ自分のここを見てほしいというのを教えてください!

菊政:守備と走塁を見てください。
小久保:気迫あるピッチングです。

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

菊政:仲が良く、元気が良い所です。
小久保:すべてにおいて元気があるところです

Q. この夏はこういう夏にしたい!という意気込みを教えてください

菊政:負けない、長い夏にしたいです。
小久保:後悔のない夏にしたいです。

菊政選手、小久保選手ありがとうございました!

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[page_break:昨年からのレギュラー多数で経験豊富!]

小久保 風記(川越工)

昨年からのレギュラー多数で経験豊富!

  ここからは熊澤 光監督にお話を伺いました。

Q. 新チームが始まってからどんなチームを作り上げてきましたか?またこのチームの強みも教えてください。

 新チームが始まってから、攻撃型のチームを目指してきました。現在は夏に向けて攻守のバランスが取れたチームを作っています。昨年からのレギュラーが多数残っているので、経験豊富な選手が多く、落ち着いてプレーできるのが強みです。

Q. 最後の夏を迎える3年生と部員たちにメッセージをお願いします!

 自分たちの持っている力を100%発揮して、試合をしよう。

熊澤監督、そして川越工高等学校野球部の皆様、ありがとうございました!


今年も大好評!
僕らの熱い夏 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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