Column

千葉県立浦安高等学校(千葉)

2017.06.01

世界一の「朝礼」

■県内屈指の広い校地を持つ浦安高校
 創立は昭和48年の千葉県立浦安高等学校。平成15年には創立30周年記念式典が行われた。30学級規模という県内屈指の広い校地と充実した施設を持つ学校だ。野球部は専用のグラウンドを持ち、外野の芝もきれいな状態で管理されている。バッティングゲージからブルペンまですべてがこれまでのOBや父母会が協力して手作りしたものを利用している。

■世界一の「朝礼」
 1,2,3年生の合計56名で活動中の浦安野球部。このチームの目標は「甲子園で一勝」。つながりのある打撃と徹底力のある守備が自慢のチーム。
そして一番のウリは「世界一の朝礼を活かした一体感」だ。この朝礼について、主将の高山 雅都主将はこう説明する。「毎日朝礼をやっています。朝礼を通じて人前で話す力、聞く力を養っています。朝礼をすることで不安や不満をとっぱらい、心の壺をプラスの力で満たします。今の自分達になくてはならないものです」


集合写真(浦安)

■大差の負けからのスタート
 新チームが始まった8月上旬。茨城県の常盤大高校との試合で大差で負けた。この試合が一番印象に残っているという高山主将は「体の差、力の差があると思い、自分たちの弱さを実感したゲームでした」と振り返る。実感した体の差、力の差を埋めるため、さらに目標の「甲子園で一勝」を達成するためにこの冬は身長―95キロを目標に食事、トレーニングを重ねてきた。

■浦安の注目選手は?
 浦安の中心選手は髙橋 凱也外川 諒。髙橋は1番打者として攻撃面でチームを引っ張り、外川は2年生ながら先発投手として秋、春とエースナンバーを背負って試合を作った。
高山主将は夏のキーマンには髙橋 凱也工藤 丈司の名を挙げた。そして内薗 清志にはチームが落ち込んでいるときに持ち前の明るさでチームを笑顔にする活躍を、相川 翔馬には仲間にも強く当たれる勇気のある選手をもっと増やしていってほしいと期待している。さらにこのチームには、双子が3組いる。高山雅都選手、高山寛都選手の高山兄弟、岡崎天杜選手、岡崎道杜選手の岡崎兄弟、赤堀大地選手、赤堀雄大選手の赤堀兄弟である。

■行くぞ甲子園!
 夏に向けてのテーマは「大然常笑!和覇々!行くぞ甲子園!つかむぞ日本一!」をテーマに練習を積む。入試期間で練習が出来ないときに選手全員で高尾山に登り、チームメイトとの絆も深めてきた。
3年生にとっては最後の夏。高山主将は「勝負の年で目標の甲子園で一勝!を達成し、監督さんを甲子園に連れていきます!」と力強く宣言した。

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左から相川 翔馬、外川 諒、高山 雅都(浦安)

どんな時でも素直

ここからは相川 翔馬学生コーチ(3年)と外川 諒投手(2年)にお話を伺いました。

Q.夏に向けて見つかった課題を教えてください

相川:心で関わる、つながるという事です。
例えば,『おい!ここ勝負だよ!』という声掛け。その相手に対して心から全身全霊で言えることを伝え、心から相手を思える人間関係が本当のつながりを生むので、心からのつながりを目指し、夏につなげます。
外川:技術面では,2種類以上の変化球(ストレート以外)を習得し、決め球としてもカウントをとる球としても使えるようにすること、メンタル面では、ピンチの時こそチャンスだと思えるくらいの強い心を持つことです。

Q.ここまで振り返って高校野球で一番思い出に残っていることは何ですか?

相川:春の県大会で、この代になって初めて校歌を歌ったことです。
外川:1年生のときの夏の大会3回戦で当たった千葉経済戦です。私はその時ベンチにいたのですが、最後まで諦めない姿や後半の追い上げを近くで見て改めて高校野球っていいなって感じることができました。

Q. 夏にここを見てほしいというところは何ですか?

相川:攻守交代での選手の送り出し、迎え入れ・ランナーコーチャーワーク・声掛けです!
外川:テンポの良いピッチングと自分の持ち味である強気の攻めに注目してください!

Q.このチームの好きなところと、他のチームに負けていないところは?

相川:素直な姿勢と野球ノートの取り組みは負けません!
外川:どんな時でも素直で、人一倍頑張るところです。

Q. この夏はこんな夏にする!という意気込みをお願いします!

相川:浦高史上、そして自分史上最高の夏にします!!
外川:自分たちの目標である甲子園一勝に向けて、試合を重ねるたびにチームが一つとなって強くなり、笑顔で終わらせたいです。

相川学生コーチ・外川投手、ありがとうございました!

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[page_break:心にしみる大会に!]

集合写真(浦安)

心にしみる大会に!

  ここからは大塚 知久監督にお話を伺いました。

Q. 新チームが始まってからどんなチームを作り上げてきましたか?またこのチームの強みも教えてください。

 3年生投手がほとんどおらず、2学年投手陣は左腕の外川ががんばっているものの決して層が厚いとは言えない状況です。そのため、「打力の強化」に力を入れるとともに、打者と走者を絡めて得点圏において効率よく得点を取ることができる攻撃力のあるチーム作りを目指してきました。打力そのものにおいては、変化球の対応を含め、逆方向への打撃がしっかりとできるように打ち込みを積み重ね、春の大会ではその成果を示すことができたと思います。
また「勝つ」以前に「負けない力」を定着させるために野手陣の守備力の強化を図り失策も確実に減少し、どのチームとも競り合うゲーム展開ができるようになりました。

Q. 夏に向けて3年生と部員たちにメッセージをお願いします!

 投手力、機動力など、まだまだ課題は山積みですが、意識の高い3年生が多く、意気込みを感じさせるチームです。3年の主将、高山 雅都、副主将、工藤 丈司、学生コーチ相川 翔馬がそれぞれの立場でしっかりと役割を果たし、チームの結束力が高まってきています。チームスローガンは「大然常笑 和覇々(たいぜんじょうしょう わっはっは)いくぞ甲子園!つかむぞ日本一」です。
・大は大きな心(相手チームの好プレーを大きな心で称え、負けずに自分たちも上回るプレーをする。)
・然は泰然自若の然(状況に左右されず戦い抜く)
・常は日々の積み重ねの大事さと常勝(勝利の積み重ね)
・笑は常に元気と笑顔で戦う。また笑と勝をかけている。
・和覇々は強固な結束力で千葉県大会を制し、甲子園大会を制する。
以上のスローガンのもと取り組んできた集大成として多くの皆様に喜びを与えるとともに心にしみる大会にしてほしいです。

大塚監督、そして浦安野球部の皆様、ありがとうございました!


今年も大好評!
僕らの熱い夏 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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