Column

週刊せり高校野球『互いを高め合う力!東西の怪物が迎える最後の夏』

2017.07.04

皆さん、こんにちは!『バトルスタディーズ』×高校野球ドットコム「強い者にはワケがあるキャンペーン」公式レポーターの芹 玲那です。

週刊せり高校野球第11回は、前回に引き続き「ライバル対決」です!

前編
では甲子園で実現した親友対決をご紹介しましたが、後編はこの夏に是非注目して頂きたい対決をご紹介したいと思います。
私が今まで試合観戦してきた中で「きっとこの2人はいいライバルなんだろうな」と感じた選手たち、この夏も対決が実現するかもしれません!
最後の夏にかける想いのぶつかり合い、高校野球観戦の最大の魅力といっても過言ではないですよね。
チェックポイントと共に注目するきっかけとなったエピソードをご紹介します!

東西の横綱、笑顔で握手!内に秘めた想いは?

ご紹介したいのが、多くの方がこの二人に熱視線を送るでしょう!
清宮 幸太郎選手(早稲田実業)と安田 尚憲選手(履正社)です。
ここで書かなくとも、以前より「東の清宮、西の安田」と言われ、ライバルとして各メディアでも取り上げられていますよね。
でも、敢えて書かせて下さい!そして、もしこの夏甲子園での対決が実現したならば、きっとするであろう“握手”は必見。
試合中の表情など見逃せないポイントが沢山あるんです!

私が是非この二人の対戦をみたいと思ったのは、2016年11月15日明治神宮大会決勝戦(試合レポート)。
昨秋の明治神宮大会の決勝カードは早稲田実業vs履正社となり、とても注目されましたよね!
試合前から、清宮選手と安田選手は初の直接対決に闘志を燃やしていました。
対決が決まった後のTVインタビューでは、
清宮選手「安田選手は存在感も大きいと思う。自分にはプライドや意地があるので力負けしないようにしたい」
安田選手「観客は清宮を見に来ると思うので、その目を自分に向けてやるぞという気持ちでプレーしたい」
この言葉を聞き、気持ちを高ぶらせながら球場へと向かいました!
二人の底知れぬパワーを感じた試合。

[page_break:試合に敗れても笑顔で安田選手に声をかけに行く清宮選手]

試合に敗れても笑顔で安田選手に声をかけに行く清宮選手

週刊せり高校野球『互いを高め合う力!東西の怪物が迎える最後の夏』 | 高校野球ドットコム

清宮 幸太郎(早稲田実業)

まず一回裏、清宮選手が第一打席で先制のソロ本塁打を放つと、この本塁打に刺激された安田選手も魅せます。
三回表の第二打席に勝ち越しの3ラン本塁打!
明治神宮大会では苦しんでいた安田選手のこのホームランに、“負けたくない”という気持ちの強さ、そして、その気持ちをすぐに力に変えられる強さを感じました。
そして、互いにホームランを自分のポジションから見ていた2人の表情は、少し苦く、その表情の裏で相手のすごさを感じているように見えましたね。
「清宮のホームランに燃えるものがあった」とこの日2安打4打点と活躍をみせた安田選手。
常に注目を浴びながらも期待に応え続け、「さすが」とすぐさま相手の健闘を称える懐の深さも持つ清宮選手。
改めて“怪物”だと思ったと同時に、どこまで成長して最後の夏を迎えるんだろう…とワクワクしました!
また、下級生の時から活躍し、チームを引っ張ってきた2人。いつも試合後のコメントではすぐさまチームのことを口にします。
この2人がチームにもたらす刺激は相当大きなものでしょうし、この夏に両チームが激戦の大阪大会西東京大会でどんな闘いを魅せるのか、楽しみで仕方ありません!

11対6で履正社が初優勝を飾ったこの試合
前半の乱打戦、後半の投手戦と本当に見応えのある試合でしたが、印象的な場面はその後もありました。
試合後の整列。観衆の大きな拍手に包まれて両選手が握手を交わしている中、清宮選手が何か言葉をかけながら安田選手の元へ握手を求めに行ったのです!
そして、互いに笑顔で握手する両選手。
刺激し合い、この日もチームに大きく貢献する活躍をみせた2人の握手はこれまでで一番印象に残った握手でした!
それまで試合に敗れた悔しさを滲ませていた清宮選手が笑顔で声をかけに行ったのがすごく印象的だったんです。
なんと声を掛け合ったのか気になり、試合記事を探しました。

[page_break:共に認め合う清宮と安田 そして清宮にライバル意識を持つ同世代の選手たち]

共に認め合う清宮と安田 そして清宮にライバル意識を持つ同世代の選手たち

週刊せり高校野球『互いを高め合う力!東西の怪物が迎える最後の夏』 | 高校野球ドットコム
試合後の清宮 幸太郎(早稲田実業)、安田 尚憲(履正社)

2人はこうやり取りをしていました。
清宮選手「ナイスバッティング」
安田選手「やっぱすごいな」
お互いの実力を認め合うライバル関係って本当に素敵ですよね。こういった場面は直接みるとこみ上げてくるものがあります。
だからこそ是非観てみて頂きたいと今回このエピソード紹介させて頂きました!
また、この関係がもたらすパワーはすごいものがあると思います。
そして、今高校野球界を引っ張っているといっても過言でないこの2人の成長と活躍は、全国の選手たちに刺激になっていくでしょう!
甲子園で対戦した西浦 颯大選手(明徳義塾)、調布シニアで清宮選手と共に闘った尾崎 拓海選手(仙台育英)を始めとして、全国の強豪校の選手たちも今まさに闘志を燃やしているそうです。

“負けたくない”という気持ちがどう結果に繋がっていくのか、
試合中の表情からみえてくる心情、
そして、試合後の整列、握手――。
ライバル対決は、本当に終始ドキドキワクワクさせてくれます。
試合から目が離せないと夢中になり、きっと「観られてよかった」という幸福感を味わえると思います!
高校野球のラストを飾る夏の大会。特に3年生たちはこれまでと違う表情になるでしょう。
その試合でしか見られない感動が、スコアだけでは見えない感動が必ずあります!
是非に選手たちのプレー、表情、そして試合後の闘い抜いた選手たちの礼を球場で見届けて頂きたいです!

一番熱くなる高校野球の夏。
未熟ではありますが、高校野球を球場で観戦してみたくなるような情報、観戦の魅力をお伝えしていけたらと思っています。
次週からは球場からのリポートなども行っていきますので、どうぞよろしくお願いします!

(文=芹 玲那

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今年も全国各校の熱い想いを紹介!「僕らの熱い夏2017」

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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