芹玲那センバツレポート最終回・甲子園で感じた高校野球の魅力
みなさん、こんにちは!
バトルスタディーズ×高校野球ドットコム「強い者にはワケがある」キャンペーン公式レポーターの芹玲那です。
センバツレポートも今回で最終回。
今大会は、高校野球レポーターとして初めてほぼ全ての試合を甲子園のスタンドから観戦することができました!
甲子園では、一試合ごとに空気が変わります。選手たちの必死のプレーやかけ声、観客の声援やため息が、ときに温かくときに重々しく、ときに切なく“聖地”を彩ります。そんな空間に12日間身を置いて、改めて高校野球の魅力を肌で感じました。
そんな中で今大会特に印象に残ったポイント4つを描いていきたいと思います。
その1 初戦で優勝候補が激突!履正社vs日大三
日大三戦で本塁打を打った石田龍史(履正社)
組み合わせ抽選会の時、一番どよめきが起こったこのカード。
初日からいきなり優勝候同士の対決とあって、甲子園には本当に多くの観衆が集まりました!
この試合が印象的だった理由。
それは“選手たちの冬の練習成果”を一番感じた試合だったからです!
履正社は明治神宮大会、日大三は秋季東京都大会以来の試合観戦でした。
そして、特に印象的だったのが日大三のチーム力の高さです!
日大三は初回以降点が奪えず、5,6回は三者凡退という試合展開。
7回にも追加点を許し、履正社5対2日大三と流れが履正社に傾きかけた時、ベンチからは「声出していこーぜ!」と変わらず力強い声が響いていたんです。
するとその裏、日大三は2点を返し、8回裏でついに同点に追いつきました!
私が想像するに、この同点劇の背景には日大三の名物・冬の二週間強化合宿があったのではないでしょうか?
チーム一丸となって闘う姿から、二週間の厳しい合宿チーム全員で乗り越えて深まった団結力を感じたんです。
最終回に一挙7点を取られ、日大三にとっては悔しい敗戦だったと思いますが、この悔しさを夏にどうぶつけてくるか楽しみです!
是非日大三のチームとしての逞しさにも注目してみて下さい!
その2 延長引き分け再試合!三浦銀二選手(福岡大大濠)の力投
今大会は、史上初の2試合連続の延長15回引き分け再試合がありましたね!
スタンドでも、延長回を重ねるごとに「まさか?!」というざわめきが起こっていました。
試合が終わった頃には空も真っ暗。
気温もかなり下がっていましたが、延長を闘い抜いた選手たちに惜しみない拍手が送られる甲子園のスタンドは温かい空気でした!
そして、再試合でスタンドの注目が最も高かったのは三浦 銀二選手(福岡大大濠)だと思います。
延長15回を投げ抜き、わずか1日しか休みがない中での登板。
そんな中、3,4回の上位打線を三者凡退としたピッチングや最終回に140㌔の速球を投げる気迫にスタンドが沸きました!
一方滋賀学園も、先発した光本 将吾選手はなんと公式戦初登板。
新2年生で捕手も兼任している選手です。
点こそ取られましたが、2回から3回の福岡大大濠のクリーンアップを打ち取ったピッチングは見事でした!
延長15回引き分けの試合も再試合も球場で観たのは初めてでしたが、観られて本当に良かったと思う試合でした。
再試合にも及んだ選手たちの熱戦に観衆の心が動かされたからこそ生まれた球場の空気、試合後の両選手の熱い握手!
今でも鮮明に思い出せます!
その3 チームを引っ張る主将の存在
福井章吾主将(大阪桐蔭)
今大会で私が注目していたポイントとして、主将の姿があります。
チームの中心選手として引っ張っている主将、ベンチからチームを支える主将…観ていく中で、主将という立場の大きさを感じつつ、様々な主将の立ち振る舞いを観ることができました。
そんな中で最も気になったのが福井 章吾選手(大阪桐蔭・主将)です!
まず印象的だったのが優勝決定後のインタビューでの言葉。
「秋勝てなかった悔しさを持って、一冬“粘り強さ”にこだわってやってきた。それをここ一番で出せたのは皆の頑張りのおかげ」
だと。
そして、ケガのため出場が叶わず、センバツでは記録員としてチームを支えていた正捕手・岩本 久重選手への感謝の言葉を語っていました。
受け答えがとてもしっかりとしていましたよね。
チーム全体をしっかり見ることができ、スター選手の揃う大阪桐蔭を纏め上げた福井主将だからこそ言える、力強い言葉だと思いました!
大阪桐蔭野球部訪問の記事でも福井選手の主将としての素質、そして努力が紹介されています。
まさにこの大会でも福井選手が大事にしているという声かけを実践!
試合前も全員に指示をする姿を多く目にしました。
大阪桐蔭は、アップ前のグラウンドへの挨拶からチームで行うルーティーンが多く、チームの統率力が感じられるので、是非チェックしてみて下さい!
その4 大会中に成長する選手の姿
これまで厳しい冬の練習の成果を発揮する場所としてのセンバツの魅力をお伝えしましたが、大会期間中にも試合を重ねるごとに成長していく選手が必ずいます。
私が今大会で最も成長を感じた選手は、大阪桐蔭エース・徳山 壮磨選手です!
5試合全てに登板し、
投球回 39 被安打23 奪三振32 防御率1.62
という素晴らしい成績を残しました!
特に、秋に敗れた履正社打線を6安打3失点に抑え、チームを優勝に導いたことは大きな自信に繋がったのではないでしょうか。
取材でも「甲子園の盛り上がる雰囲気の中で納得のいく投球ができたのは自信になった。夏に戻ってきたい」と語っていました!
センバツの優勝投手となったことでプレッシャーも背負うことになると思いますが、きっと徳山投手はこの経験を更なる成長へ繋げていける選手だと思います。
選手の成長していく姿を観られるのは、高校野球の大きな魅力ですよね!
センバツを終えて
今回ご紹介したのはほんの一部。
今大会は本当に沢山の感動が生まれた大会でした。
そんな試合を球場で感じられたことに大きな喜びを感じています!
そして、大会を通じて探してきた“強い者のワケ”
決勝に勝ち残った大阪桐蔭と履正社には共通点があるように感じました。
それは、選手たちの意識の高さです!
どんな試合の流れでも、ベンチにいる選手全員がいつもと同じように声を出して、チームを盛り上げていたんです。
チームのために今何をすべきなのか、選手ひとりひとりの意識の高さがチームの強さに繋がっているのでは…と感じました。
もっともっと強さのワケを探っていきたくなりました!
野球経験者でもない私がこんなにも高校野球に魅了される理由。
それは、試合の中で選手たちの努力の成果であったり、チームのためにと頑張る姿を観ることが出来るからです!
そして、同じ試合は二度とありません。
その瞬間を見逃したくないから球場に足を運ぶんです!
スタンドは、TVではみられない選手の姿を観たり、ベンチでの声も聞くことができます。
だから、より選手の成長を感じることが出来るのだと思います。
まだ一度も球場に行ったことがないという方は、是非スタンドから見える景色、球場の雰囲気を体感してみて頂きたいです!
春季大会も始まり、選手たちもまた新たなスタートを切っています。
まだまだ未熟ながら、これからも球児たちの頑張りを伝えていきたいと思っていますので、これからもどうぞよろしくお願いします!
それでは、芹玲那のセンバツレポートをご覧下さった皆様、本当にありがとうございました!
またお会いしましょう!
オススメ!
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