Column

第89回選抜高校野球大会・芹玲那現地レポート「センバツでレギュラーをつかみ取った選手たち」

2017.03.29

高校野球レポーター芹玲那・センバツ現地レポート

 皆さん、こんにちは!
<『バトルスタディーズ』×高校野球ドットコム「強い者にはワケがある」キャンペーン>、公式レポーターの芹 玲那です。

『センバツで掴み取ったレギュラーの座』

 第89回選抜高校野球大会も29日準々決勝を迎えます!すでに延長戦が7試合。さらに史上初の2試合連続再試合と、甲子園は大きく盛り上がっています!さて、見どころ満載のセンバツの中で、私が紹介したいのは「ひと冬を越えてセンバツからレギュラーの座を掴み取った選手たち」です!

 今大会、この春からスタメン入りした選手の活躍が光っています。
私がセンバツを観る中で楽しみにしている大きなポイントが“冬を乗り越えてきた選手の成長”。

先日、冬のトレーニング真っ最中だった佐久長聖(長野)の選手の皆さんにインタビューさせて頂いた時に、ひたむきに野球と向き合う選手の皆さんの言葉を伺い、「野球が好きでここに来たからやり抜きたい」という真っ直ぐな気持ちに心の中に熱くなるものを感じました。

センバツは、まさに冬の厳しい練習を乗り越えてきた選手たちが成果を発揮できる場所。
中でも、このセンバツでレギュラーの座を掴み取った選手は、秋に試合へ出場できなかった悔しさに負けず、それを糧にして力をつけてきた選手です!
今回は、私が甲子園で特に印象的だった選手を二人、ご紹介したいと思います。

公式戦初出場で4打数2安打2打点2盗塁の活躍!
荒井監督も絶賛、田中宏樹選手(前橋育英)

 大会第2日目、第3試合の高知中村‐前橋育英戦。

試合をご覧になった方は、前橋育英の背番号14・田中宏樹選手の活躍が印象に残っている方も多いのではないでしょうか?

 2回裏、一死二、三塁で左中間へのタイムリーヒット!見事先制点を上げました!
なんとこの打席は、田中選手にとって公式戦初打席だったんです。
一塁で大きく手を叩き、先制点を喜ぶ姿がとても印象的でした!
その後に盗塁も決め、6回裏にもセンター前ヒット、そして盗塁。大きな追加点に繋がりました。
 甲子園という大舞台の中、チャンスでしっかり結果を残す、素晴らしいことですよね。
試合後のTVインタビューで「夢の舞台を楽しめた」と喜びを噛みしめる笑顔が素敵でした。
そして、「緊張するのは当たり前だから、自分のプレーを思い切って、冬やってきたことを出せ」と田中選手を送り出したという荒井監督。

 荒井監督も田中選手のことを“コツコツ努力するタイプ。この冬一番伸びた”と絶賛していました。
冬の努力を見てきたからこそ、スタメンに抜擢したのでしょう!冬に努力し、自信をつけたからこそ出来る思い切りのあるプレー、
大舞台を楽しめる勝負強さ!
田中選手の甲子園での更なる成長に是非注目して頂きたいです!

[page_break:公式戦初スタメンでクリーンアップに抜擢!チームを勢いづかせた須藤颯選手(盛岡大附)!]

公式戦初スタメンでクリーンアップに抜擢!チームを勢いづかせた同点打!
須藤颯選手(盛岡大附)

第89回選抜高校野球大会・芹玲那現地レポート「センバツでレギュラーをつかみ取った選手たち」 | 高校野球ドットコム

須藤颯選手(盛岡大附)

 大会第2日目、第一試合の高岡商盛岡大附戦。

 延長10回、盛岡大附のサヨナラ勝ちとなった熱い試合にも、公式戦で初スタメン起用され、結果を残した選手がいます。
 盛岡大附、強力打線の5番。背番号13・須藤颯選手です!活躍が光ったのは1回裏。高岡商に2点を先制され、二死二、三塁で打席が回ってきた須藤選手。レフトへのタイムリーツーベースヒット!見事な同点打でした!2塁ベース上で大きくガッツポーズする須藤選手は、とても頼もしく見えました。さらに続く智辯学園戦でも三塁手として出場し、好守備を披露。その存在感は試合を重ねるごとに大きくなっています。

 須藤選手は、秋季大会では代打出場のみ。
しかしながら、4打数3安打、打率.750の成績を残し、大会後の練習試合からスタメンで起用。
そして、センバツ開幕前の智辯和歌山との練習試合で初のクリーンアップへ抜擢!
なんと3安打3打点の活躍を見せ、センバツでも5番に抜擢!
見事第一打席で結果を残したのです。
代打としてだけでなく、スタメン、そしてクリーンアップのプレッシャーに負けることなく結果を残し続ける須藤選手。冬の厳しい練習を乗り越え、昨秋から着実にレベルアップしてきています!須藤選手の成長は、今センバツでの要チェックポイントですよ!

 このセンバツで昨秋からの成長を感じされてくれている選手は、田中選手、須藤選手以外にも沢山います!
プレーだけでなく、立ち振る舞い、ウエイトトレーニングで鍛え上げられた体格からも選手たちが頑張ってきた証が見つけられます。
 
どんな練習を積んできたのか、とても気になるところです…!そして、今回は触れられませんでしたが、センバツで是非チェックしてほしいポイントとして“チームとしての成長”も楽しみなポイントです。
 
共に冬を乗り越えてきた仲間だからこそ深まった絆。
 
『バトルスタディーズ』でも描かれていますが、“チームのために自分がすべきこと”をしっかり考えられるか、そこに“強さのワケ”があります!
攻撃・守備中のプレーだけでなく、ベンチでの選手の姿や試合中の声かけも是非注目して見て下さい!
 
チームのために奮闘する姿に、きっと高校野球ならではの魅力を感じられると思います。
 

 それでは、引き続き『バトルスタディーズ』なきぼくろ先生からのミッションと現地取材を続けていきたいと思います!
河嶋副編集長との見どころ対談も更新されていきますのでお楽しみに!

第89回選抜高校野球大会・芹玲那現地レポート「センバツでレギュラーをつかみ取った選手たち」 | 高校野球ドットコム
オススメ!
第89回選抜高等学校野球大会特設サイト

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.04.16

【春季埼玉県大会】2回に一挙8得点!川口が浦和麗明をコールドで退けて県大会へ!

2024.04.16

【群馬】前橋が0封勝利、東農大二はコールド発進<春季大会>

2024.04.17

仙台育英に”強気の”完投勝利したサウスポーに強力ライバル現る! 「心の緩みがあった」秋の悔しさでチーム内競争激化!【野球部訪問・東陵編②】

2024.04.16

社会人野球に復帰した元巨人ドライチ・桜井俊貴「もう一度東京ドームのマウンドに立ちたい」

2024.04.17

「慶應のやり方がいいとかじゃなく、野球界の今までの常識を疑ってかかってほしい」——元慶應高監督・上田誠さん【新連載『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.1】

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.12

東大野球部の新入生に甲子園ベスト4左腕! 早実出身内野手は司法試験予備試験合格の秀才!

2024.04.15

四国IL・愛媛の羽野紀希が157キロを記録! 昨年は指名漏れを味わった右腕が急成長!

2024.04.12

【九州】エナジックは明豊と、春日は佐賀北と対戦<春季地区大会組み合わせ>

2024.04.11

【埼玉】所沢、熊谷商、草加西などが初戦を突破<春季県大会地区予選>

2024.04.09

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.05

早稲田大にU-18日本代表3名が加入! 仙台育英、日大三、山梨学院、早大学院の主力や元プロの子息も!

2024.04.14

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.02

【東京】日大三、堀越がコールド発進、駒大高はサヨナラ勝ち<春季都大会>

2024.03.23

【春季東京大会】予選突破48校が出そろう! 都大会初戦で國學院久我山と共栄学園など好カード