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センバツ連覇のカギを握る智辯学園の福元・太田の強打者コンビに注目!

2017.02.03

センバツ連覇のカギを握る智辯学園の福元・太田の強打者コンビに注目! | 高校野球ドットコム
左から 太田 英毅、福元 悠真(智辯学園)

 今年のセンバツでは清宮幸太郎安田尚憲など多くの強打者が登場する。今年、最も注目したい強打者コンビが智辯学園福元悠真太田英毅である。

 今回のセンバツで福元と太田は2年春から3季連続で甲子園出場となる。実力と実績の高さ、そして濃いキャラクター性は、光星学院の三期連続甲子園準優勝に貢献した北條史也(現・阪神)・田村龍弘(現・千葉ロッテ)の光星学院コンビを彷彿とさせる。

 北條・田村の光星学院コンビは、2年春に甲子園初登場。2人は3年夏まで4季連続で甲子園に出場し、特に2年夏~3年夏まで3期連続で甲子園準優勝を経験。北條は3年夏に4本塁打、田村は3年春はともに打率.474、を記録し、近年では史上最強ともいっていいクリーンアップコンビだった。

 福元・太田もちょうど2年春から甲子園初登場。そしていきなり優勝を経験。2年夏も甲子園に出場。福元は選抜で本塁打1本、そして太田は夏に本塁打を1本ずつ放っており、この選抜ではさらなる爆発が期待される。また2人のキャラクターも個性的だ。

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 太田は勝負所で燃える性格の持ち主だが、普段は謙虚で、チームメイトからの信頼は厚い。現在、高校通算17本塁打の太田は、このオフ、加圧トレーニングに取り組んでおり、「詰まってでも本塁打にできるパワーを身に付けたい」と語る。

 福元は、智辯学園小坂 将商監督の背中に憧れて、智辯学園入学を決めたり、さらに大事な場面で会心の一打を放つと右手を突き上げながら一塁へ走るようにするなど、とにかく熱い一面を持った選手だ。

 1年秋から急激に伸び、1年秋の公式戦では、打率.450、2本塁打、6打点の活躍で、選抜では4番を打ち、優勝を経験。しかし福元は自分の結果に満足をしていない。
「やはり4番はチームの顔ですが、選抜では情けないバッティングでした」と振り返る。

 だが福元にとって大きな経験になったようで、主将に就任した2年秋では勝負所で一発を打つなど、中心打者として活躍。ここまで高校通算35本塁打を放っており、ドラフト候補として注目される存在にまで成長した。主将としてチームを引っ張る姿に、同僚の太田は福元についてこう語る。
「キャプテンとしても、バッターとしても完璧じゃないですかね。パワーもあって三振もあんまりしないし選球眼も良くて、打ってほしい時に絶対打ってくれるんで、福元はいいバッターです、自分が負けている部分があるので悔しいです。キャプテンとしてはめっちゃ熱くて、試合中も練習中も声を張り上げてて。前キャプテンの岡澤 智基さんと重なってきていいキャプテンだなと思います!」と絶大な信頼を置く。

 福元は選抜へ向けて「ホンマにこれ福元なんか?と思わせるぐらいの体であったりバッティングであったり、全てにおいて全然違うなと思ってもらえる活躍を見せたい」と意気込んでいる。
 目標は「選抜ベスト8以上」が最低ラインと定めており、もちろんプロ野球選手になることを決めている。プロになりたいきっかけは、2年先輩の廣岡大志(東京ヤクルト)の存在が大きい。廣岡の背中を追って、普段の練習に励んでいる。
 センバツ開幕まであと1か月半と切った。太田・福元とそれぞれ目指す選手像が実現したとき、多くの同世代の球児、高校球児を魅了した北條・田村のように、甲子園を大きく沸かせてくれるに違いない。

 このセンバツでは智辯学園の強打者コンビの打棒に要注目だ。

 文・(河嶋 宗一

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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