県立八代東高校(熊本)
集合写真(八代東)
八代東、今年のチームの秋と冬は
■春夏合わせて4回の甲子園を経験した八代東
熊本県立八代東高等学校の野球部は、春センバツ甲子園1回、夏甲子園3回出場の経験を持つ県内きっての強豪校。八代東はその歴史の中で、元日本ハム打撃コーチの柏原 純一さん、西武の野田 浩輔2軍バッテリーコーチなどをプロ野球界に輩出している。
■八代東のチームのウリ、注目の選手たち
八代東は現在、2年生14名と、1年生29名の総勢43名で構成されるチームで、野球部専用のグラウンドや、近くの県営八代野球場を利用して日々鍛錬を積む。ナインを率いる桑田 健大主将によると、「守備、走塁、ミート力」が今年のチームのウリだという。昨秋の大会で1番打者を務め、高い出塁率と持ち味の俊足を見せた澤田 奏世選手や、広角に強い打球を放つ4番の古閑 日出輝選手など、魅力ある選手たちが打線に名を連ね、投手陣は秋の大会をほぼ一人で投げ切った福田 晃太郎投手をはじめ、スピードボールが自慢の楠原 豪投手とこちらも実力派が揃っている。
■投手と野手がカバーし合い、チーム野球で県ベスト8
秋の大会でベスト8に進んだ八代東。桑田主将はその勝因について、「チームの持ち味の守備が乱れた時は投手がピンチを抑えてくれ、逆に投手が乱れて失点したときは打線が得点を奪って援護できた。そうやってチーム全員で戦えたことが勝ちにつながった」と語った。
■秀岳館との戦いで得たものとは
チーム野球で準々決勝にまでコマを進めた八代東だが、昨夏甲子園4強、今年の選抜にも出場する秀岳館に1-8で完敗を喫する。桑田主将にとってもこの戦いは印象的だったらしく、「投手の球、打者の打球の勢い、走者の次の塁を狙う姿勢など、自分たちのチームとは質が違った。自分たちの野球をさせてもらえず、あっという間に試合が終わってしまった」と振り返る。その中で、「すべての面で秀岳館の野球には隙が無いしどんな相手が来ても自分たちの野球ができている。そういうところは見習って行きたいです」と学ぶ部分もあった。
■春夏に向けて、悔いのない冬に!
八代東はこのオフシーズンに「他の高校に負けない体づくり、体力の向上、技術のレベルアップ」を目標に取り組んでいる。冬には塁間の27.44mを5往復する、塁間インターバル走という練習が行われる。この練習には5往復を1分以内という時間制限があるので、常に全力疾走が求められる。そういった厳しい練習もあるオフシーズンの練習について、桑田主将は「2年生は最後のオフシーズン。この冬どれだけ自分を追い込めるかで、春・夏の結果が決まると思うので、それぞれが悔いのないように取り組んでいきたい」と語った。
すべては夏のため!
ここからは主将の桑田 健大選手と副主将の白石 幸雅選手に伺いました。
桑田 健大選手(八代東)
Q. この秋を振り返って、見つけた課題を教えてください。
桑田:パワーと体力が不足していること。それと、チームとしての意識、また一人一人の持つ意識で劣っていることです。
Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?
桑田:他の高校に負けないための体作りをする冬です。
白石:体作りはもちろん、部員一人一人の技術の向上を図り、「すべては夏のため!」ということを常に意識して取り組んでいます。
Q. モットーや好きな言葉は何ですか
桑田:「常に全力」です。何事も、全力で取り組むことで初めて自分のものになると考えています。
白石:「気づき、考え、行動する」です。まず、広い視野を持ち、いろいろなことに気付く。次に自分で処理し、そして行動に移す。これは野球に限らず普段の生活から意識しています。
白石 幸雅選手(八代東)
Q. このチームの好きなところ、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?
桑田:一つ目に、「部員同士の仲の良さ」です。野球をしているときは、学年関係なく良かったことも悪かったことも言い合える関係です。あとは「オンとオフがしっかりしている」というところもあります。
白石:守備に関してはすでに甲子園でも十分戦える力があると思います。それと、部員全員野球が大好きなところがいいです。
Q. では最後にこのオフシーズンに「自分はここまで成長するぞ!」という冬の宣言をお願いします。
桑田:打撃面では、自分自身が上位打線を目指し、チャンスで打席に立ったときは必ず打てるようにこの冬を頑張りたいです。守備面ではエラーしない安定した守備力をつけることです。
白石:打撃面では、ホームランも期待できるバッターになりながら、バントやエンドランなどの技の幅も広げていきたい。守備ではショートをやっているので、守備の要になれるように練習をしていこうと思います。
桑田健大選手、白石幸雅選手ありがとうございました!
練習風景(八代東)
甲子園で校歌を歌おう!
ここからは大里 尚純監督に伺いました。
Q. 秋の大会を振り返って、並びに冬のチーム作りのテーマを教えてください。
監督:新チームでは、守備力が高い選手が多かったので、投手を含めた守りで失点しないチーム作りを基本としました。そして、得点力をいかに上げていくかが課題でした。新チームで本塁打を経験した選手はスタメンで2人でしたので、来年は9人中7人が本塁打を打てるチームに成長してほしいと思っています。そのためには、とにかく最大限にパワーアップすることがこの冬の課題です。
Q. 最後に、冬のトレーニングに励む選手たちにメッセージをお願いします。
監督:冬のトレーニングは体力・筋力アップのトレーニング中心となります。体力・筋力トレーニングは自分自身との戦いになりますので、目標を明確にして自分に負けず、この冬を乗り越えてほしいと思っています。そして、今年の夏に甲子園で全国の強豪チームと戦って校歌を歌ってほしいと思います。
大里 尚純監督、並びに八代東高校野球部の皆さまありがとうございました。
今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
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