Column

県立長岡大手高等学校(新潟)

2017.02.18


長岡大手ナイン

雪が降っても出来ることをしっかりとやる

■長岡大手はどんな学校?
新潟県長岡市にある新潟県立長岡大手高等学校は1903年に古志郡立長岡高等女学校として開校。その後、幾度かの改称を経て、67年に現校名となり、74年から男女共学となった。現在は普通科のほか、女子高時代から続く家政科が設置されている。部活動は水泳部や女子バレーボール部が県内の強豪として知られ、野球部は昨春の新潟県大会で3位。昨夏昨秋はベスト8と上位進出を果たしており、初の甲子園出場に向かって実力を付けてきている。

■長岡大手野球部の紹介
現在、野球部は2年生19名、1年生20名の計39名。「学年に関係なく本音で会話ができ、部員全員が全員のことを知っている」と、話す位下 航太朗主将。冬は雪が積もるなど、思うようにグラウンドが使えないこともあるが、「自分に負けないメンバーが揃っているので、室内でも出来ることをしっかりとやっている」という。

■長岡大手を引っ張る選手は?
秋季大会では勝負どころで実力を発揮した堀 健太選手の活躍が目立った。また、内藤 優作選手は「球場に響くほどの大きな声を出し、チームに元気を与えてくれる存在」と、位下主将も信頼を置いている。

■秋季大会で得た課題

秋季新潟県大会
では「ここぞという場面で強さを見せられた」と位下主将が話すように、チームは見事に8強まで勝ち進んだ。しかし、準々決勝の上越戦では1対2でサヨナラ負け。位下主将は「至らない点がたくさん見つかった大会で、逆境を跳ね返す力がなかった。大手の野球がまったくできませんでした」と振り返る。また、「ビビる気持ちが出てしまっていた」(位下主将)ことから、このオフシーズンでは精神的な強さを身に付けることも必須となるだろう。

■この冬の意気込み
今春に向けて「精神的な成長をしたい」と、語る位下主将。そのために今冬はボール回しなどの基本プレーや、ランメニューなどの厳しい練習に取り組んでいく。また、ミーティングも大事にしていく予定だ。チームとして「文武一致」を目標に掲げ、長岡大手は新潟大会優勝を目指す。

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左から 1番目 位下航太朗主将、4番目 神林賢人副主将、5番目 内藤優作一塁手、7番目 小黒巴瑠副主将(長岡大手)

自分の弱さ良さと向き合う

 ここからは、小黒 巴瑠副主将(2年)と神林 賢人副主将(2年)の二人にお話を伺いました!

Q. 秋季大会で見つけた課題を教えてください。

小黒:絶対的な自信がなかったため、「ここぞ」の場面で決め切れる人間がおらず、他の人間を助けようとする気持ちも足らなかったことが課題です。
神林:失敗することを恐れて腹が据わっていない状態で野球をしてしまい、チーム全体が勝利よりも自分のことしか考えていませんでした。そして、そんな心境だったことさえ、自分で理解できていなかったところです。

Q. この冬は、どんな冬にしていきたいですか?

小黒:長岡大手を甲子園に相応しいチームにしていきたいです。
神林:どんな時に心が不安定になるか、どういう条件の時に調子が良くなるかなど自分の弱さ良さと向き合っていきます。精神的に苦しい練習メニューがあると思いますが、きつくなった時こそ、乗り切った先のことを考えて最後までやりきりたいと思います。そして、土俵際でも粘り強く、監督から出されたサインやテーマにしっかりと応えて、チームの約束を守ります。2年生にとっては最後の冬で絶対に失敗できないので、秋に見つけた課題を克服し、雪が溶けて春になったら、監督から「大丈夫だ」とGOサインが出るようにチームを強化していきたいです。

Q. ではお二人の野球をする上でのモットーはありますか?

小黒:「野球は一人で負ける」です。
神林:「革命」です。

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[page_break:ミーティングが一番の練習]

長岡大手ナイン

ミーティングが一番の練習

Q. では、チームの好きなところや、ここは他のチームに負けない!というところを教えてください。

小黒:野球の怖さを知っているところです。

神林:ミーティングが一番の練習で、仲間と本音で話し合い、意思統一をしているところは負けません。精神的な弱さは隠せないところもありますが、仲間もそこを見てあげて精神的に成長することを目指し、野球の技術だけでなく、目に見えないものを大事にしています。それから、マネージャーも選手と一緒に戦っていて、チームの状態が悪くなった時には一緒に考え、「ここぞ」という場面では声を出し、共に数々の苦難を乗り越えているところが好きです。

 また、野球を引退した後の人生の方が長いので日常生活もおろそかにしません。平日は家庭学習をする時間がとれないので、授業で内容を100%理解することを意識して、野球部員がクラスの先頭になって学校を引っ張っていますし、全力疾走は当たり前で、挨拶も相手と繋がれるような意味のあるものにしています。大会の当番で行うグラウンド整備にも誇りを持って取り組んでいます。

Q. 最後に、このオフシーズンで「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

小黒:チームを任せられる選手、人間になる!
神林:秋は失敗を恐れ、ビビりが優先されていたので、思いきってプレーできる自信がつくまで練習をしていきます。色々な課題を乗り越えていって、「自分たちはこれだけやってきたんだ」と、信じられるものをつくり、「早く試合がやりたい」と思えるような絶対的な自信を身に付けていきます!

 小黒選手、神林選手、長岡大手高校野球部の皆様ありがとうございました!

今年も大好評!【冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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