Column

県立知立東高等学校(愛知)

2017.02.07


集合写真(県立知立東高等学校)

この冬は「楕円」で精神&体力強化!

■1986年開校の新鋭校

知立東高校は愛知県知立市にある県立高校。1986年開校の新しい学校で全校生徒は1000人を超え、1年生は原則全員が部活動に入る。水泳部は県トップクラスの実力を持つ。野球部も打倒強豪私学を誓う。

■心身共に鍛える冬

現在の部員数は1年生17人、2年生14人。グラウンドは他クラブと共有のため広く使うことが出来ずバッテイング練習はゲージの中で行うことが中心。中根 将登主将は現チームの良さに「自分達で考えて野球が出来るところや試合でのベンチの雰囲気が明るいところ、勝利を第一に考えているところ」の3つを挙げた。下半身強化、体力強化をテーマにこの冬は楕円と呼ばれる3人1組でのリレー形式のトレーニングを行う。
「1人3周の計9周を1セットとし、1セット毎に下位チームには罰ゲームがあります。精神的にも体力的にもとても辛いメニューの1つです」

■近隣の同じ公立の進学校として負けられない

中根主将は昨秋を「先輩方が抜け、不安が多かったんですが大会で勝っていくうちに技術もメンタル面も磨きがかかり、自分達にとって大きな自信を得ることが出来ました」と振り返る。印象に残っているのは西三河地区一次予選安城東戦だという。「3点ビハインドの9回に追いついて延長10回に勝ち越されたんですが、その裏に逆転し勝利することが出来ました。今思うと内容は悪かったんですが、チームの気持ちで勝つことが出来ました」
1位通過がかかった試合で序盤は緊張から動きが固かったが、終盤に試合をひっくり返した。

3回戦刈谷戦でロースコアの試合を制することが出来たのは、取れるアウトを確実に取ることが出来たからだと思います。また、近隣の同じ公立の進学校として負けられないという思いが強かったのも勝つことが出来た要因だと思います」と、ここでもやはりメンタルが結果に大きく影響した。

■自分にもチームにも厳しくやっていきたい

中根主将が昨秋活躍した選手として選んだのは佐藤 尽選手。「チーム最高打率、出塁率で全ての試合で得点に絡んでくれました」。春のキーマンとしては刈谷戦で完封リレーを完成させた近藤 颯馬選手を指名。「よく野球はバッテリーで8割勝敗が決まると言われますし、自分達の成長次第だと思ってるので頑張りたいです」

 チームの目標であるベスト8を目指す上で強豪私学とは打撃力の差が大きいと話すが、知立東にも中根主将が期待を寄せるスラッガー・神谷 浩介選手がいる。
「飛距離、スイング、打球の質の全てにおいてチームで頭一つ抜き出ている。自分に厳しい練習を重ね、愛知県を代表するようなパワーヒッターになってほしいです」
もちろんチームとしても「あの冬の練習があったから勝てたと思えるよう自分にもチームにも厳しくやっていきたい」とトレーニングに励む。

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[page_break:この冬はとにかくバットを振る!]

120m坂ダッシュ(県立知立東高等学校)

この冬はとにかくバットを振る!

 ここからは藤田 翔太副主将と神恵 大輝副主将にお話を伺います。

Q. この秋見つかった課題は何でしたか?

藤田:選手層の薄さです。
神恵:大事な場面での一打です。

Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?

藤田:とにかくバットを振り、どこのチームよりも振ったと言える冬にしていきたいです。
神恵:高い目標を持ち、春以降個々がそれぞれ自信を持って戦えるチームに成長出来る冬にしたいです。

Q. モットーや好きな言葉はありますか?

藤田:一所懸命です。
神恵:一心不乱です。

Q. このチームの良いところはどういうところですか?

藤田:試合を楽しんでいけるところです。
神恵:試合で流れを引き寄せた時に相手を叩き込むチーム力です。

Q. この冬の目標宣言をお願いします!

藤田:愛知県内でもトップの強打者に成長します。
神恵:チームの主軸として勝利に導ける選手になります。

 藤田選手、神恵選手、ありがとうございました。

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[page_break:磨き上げたメンタルで愛知に旋風を巻き起こす]

サーキットトレーニングのタイヤ押し・引き(県立知立東高等学校)

磨き上げたメンタルで愛知に旋風を巻き起こす

 最後に岸田 幸大監督にお話を伺いました。

Q. 新チームの指導でテーマにしていたことは何ですか?

「勝負する心」を常に持ち続けるチームを作りたいと思っていました。攻撃では勝負球に食らいつく、ミスを見逃さない、守備においては一歩目を切る、難しいバウンドで勝負にいくなど、一瞬一瞬の勝負に全力で挑むことを徹底させました。

Q. 冬のトレーニングに励む選手達にメッセージをお願いします。

 冬のトレーニングにおいても「勝負する心」をしっかり持って下さい。厳しいトレーニングの中で妥協することは自分との勝負に負けるということで、その弱さは試合の大事な場面で心の弱さや詰めの甘さとして表れます。どんな逆境も跳ね返す強い心を冬のトレーニングを通じて鍛えて下さい。

 岸田監督、知立東高校野球部の皆さん、ありがとうございました。磨き上げたメンタルで愛知に旋風を巻き起こして下さい。


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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