Column

県立箕島高等学校(和歌山)

2017.02.15


箕島野球部の選手たち

負けるわけがないと思える練習を積んでいきたい

春夏連覇経験のある箕島高校!!
和歌山県有田市箕島55番地にある県立箕島高等学校は1907年に箕島町立箕島実業学校として開校。1948年に現在の校名である和歌山県立箕島高等学校となった。甲子園出場回数は春夏合わせて17回、優勝回数は4回を誇る強豪校で、1979年には連覇を達成している。野球部OBには吉井 理人島本 講平東尾 修ら数多くのプロ野球選手を輩出している。

箕島の基本情報

現在1年生28名、2年生29名、マネージャー6名の計63名で活動している箕島。上下関係がなく仲が良く、目的意識を持ち、楽しく練習できている。またグラウンド整備後は、全員で石拾いを行っている。

秋季大会で得たものとは?
中川 虎大主将は「バント失敗、走塁ミス、併殺打とチャンスを得点にできなかった」と振り返る一方、「大会経験者が少ない中8試合経験することができ、さらに和歌山大会予選で使用する[stadium]紀三井寺球場[/stadium]で全試合することができ、いい経験ができた」と手ごたえを感じている。自分たちの代の強み、雰囲気が悪くても立て直すことができることを活かし、春夏にリベンジすることを誓った。

活躍した選手は?
中川主将は昨秋活躍した選手として、山本 勝生選手と吉田 周平選手を挙げた。山本選手は点が欲しいところ、出塁してほしい場面で打ち、守備でもいいプレーでチームを助け、吉田選手は難しい打球を簡単にアウトにし、守備でリズムを作る活躍をみせた。

オフシーズンのトレーニング
この冬は、「下半身を強化し、メンタル面も成長して、負けるわけがない」と思えるように厳しいトレーニングを行っている。中でも厳しいのは約200メートルのトラックを2人1組で設定されたタイム内で走る練習を計12本、84メートル往復走を50本とハードなメニューをこなす。主将の中川主将は「春は県大会を制し、近畿大会で全国レベルの強豪校とどこまで戦えるかを知ることが、まず目標です。夏は圧倒的な力で和歌山大会を制して、甲子園出場。そして優勝旗を和歌山に持って帰ってきます!」と意気込んでいた。

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[page_break:野球というスポーツの楽しさ、厳しさ学べるチーム]

野球というスポーツの楽しさ、厳しさ学べるチーム

 ここからは吉田 周平選手(2年)と山本 勝生選手(2年)にお話を伺いました!

吉田 周平選手(箕島)

Q. この秋を振り返って、見つけた課題を教えてください。

吉田:相手の力量に対して合わせてしまう詰めの甘さ、走塁では貪欲に次の塁を狙うという、そういった細かな部分をこの冬の期間に取り組みたいです。
山本:守備や走塁、挟殺プレーなど細かいところの課題が見つかったので、そこを改善していきたいです。

Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?

吉田:1人1人の意識レベルを上げ、春になったときに後悔しない、やりきったと思える冬にします。
山本:夏の連戦に耐えるための体力と、勝ち抜いていくためのメンタルを鍛えていきたいです。またウエイトトレーニングなどで、他のチームに負けない体づくりをしたいです。

Q. 野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?

吉田:「恩返し」です。
山本:ここまで野球を続けさせてもらっているので、「感謝」という言葉を大事にしています。

山本 勝生選手(箕島)

Q. このチームの好きなところ、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

吉田:みんな明るく、野球というスポーツの楽しさ、厳しさを学べるチームです。
山本:みんな元気があって、試合では楽しんでプレーできているところです。

Q. このオフシーズン「自分はここまで成長するぞ!」というこの冬の熱い宣言を最後にお願いします!

吉田:守備面では捕手として「監督の分身」としてグラウンドでチームを引っ張り、打撃、走塁では相手が嫌がるプレーを当たり前にできる選手になります。
山本:春には走・攻・守そろった選手になります!

 吉田選手、山本選手、ありがとうございました!

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[page_break:自分の成長を自分自身が一番楽しみにできるような毎日を]

タイヤ押しトレーニングの様子(箕島)

自分の成長を自分自身が一番楽しみにできるような毎日を

 最後に尾藤 強監督にお話を伺いました!

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。

 旧チームの良い点、悪い点をよく理解していた下級生でしたので、新チーム結成時も課題を持って日々の練習、また試合に取り組んできました。残念ながら、秋季大会は2年ぶりの近畿大会出場は逃しましたが、チームとしての問題点、課題(個人能力に依存し過ぎ、走塁軽視、“1球”に対する執着心不足)が明確にテーマとして現れました。身体を鍛え抜く“冬”ではなく、常に最後の“夏”をイメージしながら心身ともに鍛え抜く“冬”でありたいと考えます。

Q. 最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

 やらされるトレーニング、与えられたメニューをこなすだけ、指導者の自己満足に終わらないよう、守備、走塁の“あと1歩”、あと半歩。コンマ何秒の世界、送球においても、ほんの数センチのズレを悔やみこだわれるように、この冬、どういう種をまき、春にどういう芽が出て、夏にどういう花を咲かせるのか?自分の成長を自分自身が一番楽しみに出来るような毎日を送って欲しいと思うし、夏には全員で最高の花を咲かせる箕島野球部であって欲しいと願います。

 尾藤監督、箕島野球部の皆様、ありがとうございました!


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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