Column

県立大分工業高等学校(大分)

2017.02.14


練習風景(大分工)

大分工の秋の戦いと冬

■鷹の主軸、内川選手を生んだ大分工!
福岡ソフトバンクホークスの頼れる主軸、内川 聖一選手関連記事がその球児時代を過ごした、大分県立大分工業高等学校。1993年2010年と2度の夏の甲子園の経験を持つ大分工だが、今年のチームは次の夏を目指し、どのような冬のトレーニングを積んでいるのだろうか。

■整った練習環境と仲の良さに自信あり
現在2年生24名、1年生19名というチーム構成の大分工。日々練習を行っているグラウンドは広く、投手、内野手、外野手と各ポジションに分かれてもしっかりと練習が行えるスペースを持っていることに加え、雨天の際は室内練習場もあり、「整った環境で練習ができているのでとても助かっている」と選手は言う。チームを率いる矢野 太晴主将によると、非常に仲が良いところが魅力らしく、練習や試合ではもちろんのこと、テスト期間中などは練習後に部室で勉強を教えあうなど、グラウンド内外でうかがえる。

■弱さがすべて出た…悔しさ残る秋の大会

昨秋の県選手権大会
では、支部予選のリーグ戦を勝ち抜き本選でも勝利を収め、県ベスト8に名を連ねた。その大分工の秋の戦いを支えたのは高森 盟投手。「テンポのいいピッチングで攻撃にも良いリズムを作ってくれた」と矢野主将は振り返っている。
9月に行われた九州大会大分県予選では、初陣でこの大会準優勝を果たす杵築と対戦するも、1対3で敗戦を喫してしまう。矢野主将はこの試合について、「自分たちのミスで負けてしまった。自分たちの弱さや、情けない部分がすべて出てしまった試合。もうこのような試合はしたくないという強い感情がある」とコメント。「チームとしての打撃力、守備力、走塁力の不足と同時に、僕の主将としての存在感もまだまだだと思いました」と、この秋に主将の責任感をより感じたという。

■75m手押し車に選手は悲鳴!
このオフシーズンには「個々のレベルアップ」をチームとして目標に掲げ、冬のトレーニングに取り組んでいる。冬と言えば基礎体力の向上を目指した厳しい練習がメインになるが、その中でも大分工ナインが悲鳴を上げるというのが、手押し車で75mという長い距離を前・後・右・左・ジャンプ(前)と、2人1組で各1本ずつ行うトレーニング。自らの体にムチを打ち、厳しい練習を経て一回り大きくなった大分工の春夏に注目だ。

■自らの課題や弱さに向き合う!
次の目標は春の九州大会出場。それに向けて、矢野主将にこのオフシーズンの意気込みついて伺ったところ、「自分の課題・弱さと向き合い、克服していく。チームで励ましあい、目標に向かってみんなで高め合っていけるような冬にしたい」と誓った。

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[page_break:なにくそ!の精神で戦う選手たち]

 

なにくそ!の精神で戦う選手たち

 副主将のお二人、佐藤 達也投手、日野 由宇史捕手にお聞きしました!

佐藤 達也選手(大分工)

Q. この秋を振り返って、見つけた課題を教えてください。

佐藤:投手の面では、試合を任せられる投手の少なさ。あとは打撃力や走塁面です。
日野:打撃力、判断力、捕手として配球に課題を感じました。

Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?

佐藤:弱さから逃げず、チームとしても個人としても、弱さに向き合い克服していく。そして、チーム全体で成長できる冬!にしていきたいと思います。
日野:僕も同じで、チーム全体が成長できる冬にしたいです。

日野 由宇史選手(大分工)

Q. 野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?

佐藤:「なにくそ!」です。
日野:僕も「なにくそ!」という気持ちは常に大切にしています。

Q. このオフシーズン、『自分はここまで成長するぞ!』というこの冬の熱い宣言を最後にお願いします!

佐藤:球速140km越え!
日野:ホームラン量産します。

 佐藤選手、日野選手ありがとうございました。それぞれの目標に向かって頑張ってください!

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[page_break:努力なくして成果なし。監督の言葉]

練習風景(大分工)

努力なくして成果なし。監督の言葉

 最後に仲道 弘晃監督にお聞きしました。

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えてください。

 今チームはこれまでのチームに比べて身体的にも精神的にも優れた選手や核となる選手が少ないので、基礎体力アップと技術向上の両方に取り組みつつ練習や試合を重ねてきました。昨秋は九州大会が本県で開催され、県大会でベスト4に入れば九州大会への出場権を獲得できるチャンスだった(例年は優勝・準優勝校の2チームのみ)ので、そのベスト4を目指してきましたが、初戦の2回戦で準優勝した杵築に敗れ、目標達成はなりませんでした。その九州大会予選終了後の秋・冬の練習では、基礎体力アップにさらに取り組んでいます。

Q. 最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

 よく言われることだが、「努力なくして成果はなし」。努力しても結果が伴わないことはあるが、その努力がなければ、成果にたどり着けることは有り得ない。「冬の努力は夏の栄冠につながる」と信じて、練習や自己トレーニングに励んでほしい。

 仲道監督、並びに大分県立大分工業高等学校の皆さまありがとうございました!


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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