Column

県立水戸工業高等学校(茨城)

2017.01.31


集合写真(県立水戸工業高等学校)

持ち味はチームワークの良さと元気の良さ

■茨城の強豪に名を連ねる水戸工業

茨城県水戸市にある水戸工は明治42年(1909年)4月に茨城県立工業学校として創設。その後昭和17年(1942年)11月に現在の校名である水戸工業高等学校と改称され、現在は創立108年目を迎えた。

 野球部は1963年夏の甲子園に出場し、OBには流通経済大学でMAX155キロを計測しその名を轟かせた生田目 翼選手らがいる。そんな水戸工は毎年県内で安定の強さを見せ、昨秋はベスト8まで勝ち進んだ。甲子園出場を目指す水戸工の冬の取り組みとは?

■チームワークの良さと元気の良さがチームのウリ

現在の部員は1年生15人、2年生27人の42人で活動している。校庭には野球部専用の練習スペースがあり広々と使える環境で練習が行われている。

 副主将の福田 大輔選手と郡司 飛河選手にこのチームの好きなところについて伺うと、「野球の時だけでなく私生活でも仲が良いのでチームワークには自信があります」など、互いにチームワークの良さをあげるほど今年の水戸工ナインはチームワークの良さと元気の良さがウリとなっている。

■強豪と対戦して浮き彫りになった課題と収穫

昨秋の大会水戸工ナインにとって悔しい大会となった。ベスト8まで進出したものの、準々決勝では強豪霞ヶ浦に10点を奪われ大敗。阿部 紳太郎主将は「精神面とバッティングの弱さが課題としてあげられました。そのためこの冬は精神面を強化し、体作りのために捕食に取り組んで体を大きくしています」と語った。

 しかし悔しさだけでなく収穫もそれと同じようにあった。「秋の大会では自分たちの野球ができれば同等の強さの高校には必ず勝てました。また接戦での強さを発揮できたのが自信になりました」と阿部主将は話してくれた。

 秋の大会の準々決勝でも登板したエースの戸井田 浩陸選手は脚力、足腰の強さ、腕のしなりが優れていることから阿部主将が茨城県ナンバー1になるという期待を寄せる投手だ。さらに副主将の郡司 飛河選手や投手も務める福田 大輔選手も秋の活躍が目立った。春以降はこれらの選手に加え、根本 空選手、菅谷 大介選手、鈴木 智也選手、小橋 亮太選手、そして阿部 紳太郎選手が活躍してくれるだろうとチーム内で期待が込められている。

■阿部主将が語る今後の目標

このオフシーズンはチーム全体の底上げとバッティングの強化を目標に練習に取り組んでいる。中でもきついメニューなのが近所にある吉田神社の階段を使ったランメニューと、逆川緑地での長距離走や階段を使ったランメニューだ。

 冬のトレーニングを超えて目指す先は「春ベスト4には入り関東大会に出場、そして夏は甲子園出場」だ。阿部主将はこの目標を達成するためにウエイトトレーニングを積極的に行い、体で負けないチームを作りたいと答えてくれた。チームの一人一人が目標を持ち、全体の底上げができるよう水戸工ナインは日々練習に励む。

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[page_break:今までとは比べ物にならないくらいの冬にする]

 

今までとは比べ物にならないくらいの冬にする

 副主将の福田 大輔選手と郡司 飛河選手にお話を伺いました。

福田 大輔選手(県立水戸工業高等学校)

Q. この秋を振り返って、見つけた課題を教えてください。

福田:秋の県大会や、その後の練習試合を通して自分たちのメンタルの弱さを感じました。
郡司:バッティングの弱さと守備での連携プレーですね。

Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?

福田:高校最後の冬、野球人生の中で最も重要な時間になると思うので、自分にとってもみんなにとっても今までとは比べ物にならないくらい充実した冬にしたいです!
郡司:全員が高い目標を持ち、妥協せず追い込み合っていきたいです。また、体重アップと筋力アップをして体を大きくしたいですね。

Q. 野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?

福田:強気!
郡司:気持ち、全員野球!

郡司 飛河選手(県立水戸工業高等学校)

Q. このオフシーズン、『自分はここまで成長するぞ!』というこの冬の熱い宣言を最後にお願いします!

福田:MAX140キロ以上!
郡司:冬で体をしっかり作ってチームを引っ張っていけるバッティングと守備力を身につけます!

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[page_break:念ずれば花開く]

トレーニングの様子(県立水戸工業高等学校)

念ずれば花開く

 最後に小澤 直人監督にお話を伺いました。

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。

 接戦に強い、粘り強いチームになるためにエラーを減らし、無駄な点数をやらないチームを作ってきました。準々決勝で思いもよらず点差の離れたゲームをしてしまい、精神面の強化が必要だと思いました。冬の辛い練習に耐えることで精神面、体力面の強化をしていきたいです。そして打ち勝つ野球がでできるようにバッティングを強化していきたいと思います。

Q. 最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

 「念ずれば花開く」自分たちの立てた目標を達成するために、この冬を頑張って来春、来夏に良い結果を残そう!

 小澤監督、水戸工業高校野球部の皆様、ありがとうございました!


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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