Column

双葉高等学校(北海道)

2017.01.24


トレーニングの様子(双葉高等学校)

全道大会初出場ながら実りと課題を見つけた秋季大会

■秋の全道大会初出場を果たした双葉高校!
北海道小樽市にある双葉高校は明治40年(1907年)に小樽実践女学校として学校が設立。その後、平成10年に現校名となり、共学に移行した。

 主な卒業生は1998年長野オリンピック、2002年ソルトレイクシティオリンピックのアルペンスキーの種目で出場し、現在はトレーナーとして活躍している柏木久美子さんがいる。野球部は2013年秋、野球部員5人、野球部以外の助っ人4人の9人で臨んだ支部大会で助っ人部員が活躍を見せるなど、周囲の予想を覆す快進撃で支部予選決勝まで勝ち進み、大きな話題を呼んだ。そして昨秋、初めて全道大会に出場し、今後の活躍が期待される双葉高校の冬の取り組みを追った。

■限られた環境の中で練習に励む双葉ナイン
現在、部員は1年生8名、2年生16名の計24名で活動している。グラウンドは狭く、シーズン中は近隣の小樽商科大学のグラウンドを借りて練習に励んでいるため、限られた環境の中で工夫して練習を行なっている。その環境下の中双葉ナインのウリが全力疾走・つながる打線・チームワークの3つだ。

■実りと課題が見つかった秋季大会
全道大会初出場を果たした秋の大会は双葉ナインにとって実りあるものとなった。小樽支部予選では3試合で26得点と打線が爆発し、決勝戦の小樽潮陵高校戦ではシーソーゲームの展開からエースの石井 航樹選手がホームランを放ち5対3で勝利を収め、初の全道大会の切符を手にした。主将の西谷 晶登選手は「チーム全員で勝利を信じた結果が勝利を持ち込むことができました。本当に感動しました」と当時の状況を語った。

 全道大会1回戦中標津戦でも4番の茶村 海斗選手と5番原田 光選手がここ一番で勝負強いバッティングを見せ、全道大会初勝利を挙げた。茶村選手と原田選手の他にもエースの石井選手との二枚看板で期待される池端 真尚選手や、俊足を生かし盗塁を量産する佐野 圭亮選手がチーム内で躍動している。

 西谷主将は2回戦敗退で終わった秋の大会を振り返って「身体の大きさや体力のなさ、キャッチボールなど当たり前のプレーを当たり前にできるようにすること、チャンスで一本打てるようにバッティングを強化していくことが今後の課題ですね」と話してくれた。

■一人でも多くの選手が成長するための冬の取り組み

このオフシーズンはしっかりと身体を大きくして、心も体も成長する冬にすることをテーマに練習に取り組み、その中でもきつい練習が昭和のトレーニングと呼ばれる練習とサーキットトレーニングだ。昭和のトレーニングはおんぶダッシュ、お姫様抱っこダッシュ、股割りバック走など昔からあるトレーニング方法で、サーキットトレーニングは様々な種類のトレーニングを各1分やりきるものだ。

 冬のトレーニングを乗り切り目指す先は「春の大会で全道大会優勝、夏は甲子園出場」。西谷主将はこの目標を達成するために、妥協せずに1日1日を大切に練習に励みたいと答えた。春を迎えて1人でも多くの選手が成長できるように日々力をつけ、人としても成長できる冬にすべく双葉高校は日々練習に励む。

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[page_break:副主将とエースが語る冬の課題]

副主将とエースが語る冬の課題

 副主将の菊池 凜選手とエースの石井 航樹選手にお話を伺いました。

菊地 凜選手(双葉高等学校)

Q. 野球をする上でモットーにしている好きな言葉はなんですか?

菊池:「継続は力なり」です。
石井:「全力投球」がモットーです!

Q. このチームの好きなところ、他のチームに負けていないところはどこですか?

菊池:チームワークの良さですね!
石井:元気の良さだと思います。あとは走り込みの量なら他のチームに比べても負けていないです!

石井航樹選手(双葉高等学校)

Q. この秋を振り返って、見つけた課題とこの冬の目標を教えてください

菊池:秋は勝負強さが足りないと感じたので、心も体も成長する冬にして全国で戦える打者になりたいです!
石井:球威、制球など投手として全てが足りないと思いました。最後の夏に悔いが残らないように冬の練習に取り組んでチームに貢献できる投手になります!

 菊池選手、石井選手ありがとうございました!

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[page_break:3年生の勝利への執念が導いた全道大会]

左から池端真尚選手、佐野圭亮選手、茶村海斗選手(双葉高校)

3年生の勝利への執念が導いた全道大会

 最後に近江 竹志部長にお話を伺いました。

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。

 今年はキャッチボールを大切にして基本を見直すことを大切にしてきました。秋の全道大会出場という結果は、引退した3年生が残してくれた勝利への執念が導いてくれたのだと思います。この冬は基本を再度見直し、体力と人間力の向上を目標に取り組んでいきたいと考えています。

Q. 最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

冬に蓄えた力は必ず結果につながります。春に花を咲かせられるように今この一瞬を大切にトレーニングに励もう!

 双葉高校の皆様、ありがとうございました。吉報が届くことを祈っております。


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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