Column

磐田東高等学校(静岡)

2017.01.20


砂浜でのトレーニング(磐田東高等学校)

静岡戦の敗戦から学んだこと

■昨年は加藤選手が指名されるなどOBの活躍が目立つ磐田東!

静岡県磐田市にある磐田東高等学校は昭和34年に開校された私立校で、近年、齋藤 誠哉選手(福岡ソフトバンク)、昨秋ドラフト会議で育成枠指名を受けた加藤 脩平選手(読売巨人)がプロの世界に進んでおり、今年、ドラフト候補に挙がる最速154キロ右腕・鈴木 博志ヤマハ)投手も注目を浴びている。先輩たちに続いて後輩たちも活躍を見せたいところ。そんな磐田東の取り組みを追った。

■磐田東の環境

磐田東は、1年生26名、2年生29名の計55名で活動をしている。普段は学校から自転車で15分くらい離れた場所にある野球部専用グランドで練習する日々を過ごしている。袴田 駿太主将は今年のウリとして、元気の良さ、粘り強さ、試合での勢いの良さの3つを挙げてくれた。

■打倒・静高が明確になった
昨秋はベスト8まで勝ち進んだ磐田東。ポイントとなった試合は西部地区予選準決勝の浜松市立戦だった。最終回に追いついた磐田東は延長戦で逆転勝利を果たし、県大会出場につなげた。袴田主将は、「自分たちは実力がないと言われていたチームでしたが、勝つことで自信を掴みました。浜松市立を破って、そこから粘り強さや自信がつきチームが強くなれたと思います」と振り返ってくれた。

 県大会準々決勝の静岡戦では1対4で敗れ、課題が明らかになった。
池谷 蒼大投手に対して1点しか取ることができなかった。得点力や柱になる投手がいなかったですね。投手力、得点力ともに力不足だと分かり、明確に『打倒静高』をイメージできるようになりました」
と話してくれた袴田主将。東海大会優勝を果たした静岡を破る実力を身に付けることが目標となった。

■秋に活躍を見せた選手たち

袴田主将は昨秋活躍した選手として、浜松市立戦での同点ホームランを放った樋口 雄斗選手、4番捕手としてチームの打点王となり、複数の投手をリードをして引っ張った後藤 颯太選手、静岡戦で唯一の適時打を放った荒木 伶選手を挙げてくれた。また春に活躍を期待したい選手として、足がとにかく速い伊藤 源選手や飛距離に自信がある寺田 祐貴選手の両名を挙げてくれた袴田主将。打倒・静高を目指して、さらなるステップアップを目指す。

■胸を張って成長した冬といえるように

この冬は自分自身を追い込み、浜松市にある中田島砂丘で取り組むランニングや、10種目ある下半身トレーニングを中心に行い、体づくりや精神的にもレベルアップし、「技術向上につなげる」をテーマに、厳しいトレーニングに励んでいる。

 春はできるだけ多くの試合に勝って勝ち癖をつけて、甲子園出場を目指したいと語る袴田主将。最後にこの冬の意気込みを語っていただいた。
「学年に関係なく“仲間”としての意識を持ち、互いに高め合い、指摘し合える仲間作りをしたい。冬を越え、自信がつき胸を張って成長したと言えるように、トレーニング等に励んでいきたい」

 悲願の甲子園出場へ、妥協することなく冬のトレーニングにぶつかっていく。

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チームの柱になっていきたい

川上 慶士郎選手(磐田東高等学校)

 副主将で投手責任者の川上 慶士郎投手と副主将で外野責任者の山本 斉也外野手にお話を伺いました。

Q. この秋を振り返って、見つけた課題を教えてください。

川上:投手陣の力不足です。
山本:一人ひとりの役割の確実性が足りなかったです。

Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?

川上:投手陣のレベルアップ!体力アップ、特に下半身強化・スピードアップです!
山本:厳しい練習を選んで差をつけたいです!

Q. 野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?

川上:己と仲間を信じる。
山本:破天荒解です!

山本 斉也選手(磐田東高等学校)

Q. このチームの好きなところ、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

川上:仲がいいことと、粘り強い、バンドが上手なことです。
山本:笑顔と、やる時はやることです!

Q. このオフシーズン、『自分はここまで成長するぞ!』というこの冬の熱い宣言を最後にお願いします!

川上:チームの柱になる。そのために、球速135キロ以上、そして制球力を極め変化球のキレを上げたいです!
山本:流れを変えられる選手になる。試合で主役になります!

[page_break:磐田から甲子園へ]

綱登りトレーニング(磐田東高等学校)

磐田から甲子園へ

 山本 幸司部長に、チームについてお聞きしました。

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。

 仲間を大事にしてほしいです。チーム全員が同じ方向を向くために、時には厳しく時には励ましあう。相手のことを本当に思い、厳しいことも言いあえる。それが指導者の考える「仲間」だと思います。
そして走塁、盗塁の強化にも取り組んでいます。走塁を良くするには、野球を知ること、相手を知ること、状況や流れを読むこと。私生活や野球を通じて視野を広く持ち、“気づき”のある人間形成が大事だと考えています。

Q. 最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

「磐田から甲子園」
絶対にできる。厳しい、つらいと思ったときに夏の大会で活躍している自分や喜ぶチームメイトや家族をイメージしてみよう。力をつけて試合が待ち遠しくなる集団で春を迎えよう!

 磐田東高校野球部の皆様、ありがとうございました!


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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