Column

京都学園高等学校(京都)

2017.01.21


練習風景(京都学園高等学校)

大隣投手の母校、京都学園野球部の今

■沢村 栄治さん、大隣 憲司投手を輩出した京都学園!
 京都学園高等学校は、京都府京都市右京区にある私立高校。大正時代に設立された伝統校で、その長い歴史の中、多方面に著名人を輩出し続けている。プロ野球界にはとりわけ著名人が多く、その中では主に巨人の永久欠番14を背負った沢村 栄治さんや、ソフトバンクの大隣 憲司投手など名投手を輩出している。

 昨秋の京都府大会で驚異の逆転劇を演出し、この春の大会での戦いぶりにも注目が集まっている京都学園。今回はその冬の取り組みと意気込みを伺った。

■京都学園のチームの環境は?
現在のチームは2年生22名、1年生24名の計46名の選手たちを、2人のマネージャーが支える形で日々練習に励んでいる。グラウンドは専用ではなく他の部活動と共同で使用しているため、使用できる範囲は限られている。その中で、空いているスペースを上手に活用し、基本の練習に時間を割くことが重要になると選手は言う。

■チームワークが魅力!気持ちで負けない京都学園
京都学園の魅力は、何といってもチームワーク。主将の井上 力斗選手にチームのウリを伺ったところ「チームの仲が良いこと」と「元気で活力があり、気持ちの面で負けない」という部分を上げてくれた。

■大逆転!諦めない気持ちでつかんだ勝利
昨秋の大会の戦いを振り返ると、1次戦1回戦の京都明徳戦で見事な逆転勝利。序盤に先制され、中盤にも追加点を許し、流れを掴めないまま0対4で迎えた9回裏の攻撃。敗戦ムードが漂う中、選手たちは試合を諦めてはいなかった。この回一気に5点を奪う猛攻を見せ、サヨナラ勝利を手にした京都学園は、その勢いで1次戦を1位で突破。「全員が諦めない気持ちをもって臨んだ」と井上主将が語るその場面は、チームにとっても大きな自信となった。

 勢いをつけ2次戦に挑むも、京都翔英に4対5の僅差ながら敗れてしまう。「個々の能力の差はもちろんながら、団結力などのチーム力においても差を感じた」と井上主将。流れに左右されず、逆境に打ち勝つ一人一人の気持ちの必要性を再確認したようだ。

そんな井上主将は、秋活躍した選手を挙げてもらうと、瀬戸 寛生選手、江本 東矢選手、吉岡 渉選手、久保 景斗選手、竹中 颯良選手、諸木 大高選手を挙げていただき、その中でも諸木選手は長打力が素晴らしく、特にロングティーの飛距離が凄いようだ。本塁打を多く打ってくれることを井上主将は期待している。

 そんな昨秋の戦いを終えた京都学園。冬のトレーニングのでも選手たちが悲鳴を上げるのが、グラウンド一周(約350メートル)を1分以内に走るメニュー。さらには原谷という山を登るトレーニング。足腰はもちろん精神面も試されるこのトレーニングの先に、甲子園出場という目標を見据えて、選手たちは鍛錬を続けている。

■冬の意気込み!
この冬の意気込みを井上 力斗主将に伺ったところ、「基礎体力のアップを目指し、2年生は1年生を引っ張るという意識で毎日頑張っていきます」と答えてくれました。

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悔しさを胸に!選手それぞれの課題

吉岡 渉選手(京都学園高等学校)

ここからは、吉岡 渉選手(2年・二塁手)と竹中 颯良選手(2年・投手)のお二人に伺いました!

Q. はじめに、この秋を振り返って見つけた課題を教えてください。

吉岡:京都翔英戦ではあと一歩で負けたので、接戦をものにする力が乏しいと感じました。

竹中:僕の投手個人としての課題は、試合の後半になってからの制球力やクイック、フィールディング等が他のチームの投手に比べて劣っていると感じた部分ですね。

Q.お二人とも試合終盤に課題を感じたのですね。では、この冬はどんな冬にしたいですか??

吉岡:練習の意味をきちんと理解した上で、数をこなすことが大事だと思います。そのうえで、身体を大きくする意識をもって取り組もうと思っています。
竹中:僕は周りを励ましながら、厳しいトレーニングにも明るく頑張りたいです。

竹中 颯良選手(京都学園高等学校)

Q. 目的意識は重要ですね。次に、野球をする上でモットーにしている言葉は何ですか?

吉岡:「因果応報」ですね。
竹中:「腹を決める」です。一度始めたことは覚悟を決めて最後までやりきろうと思うので、この言葉は大事にしてます。

Q.ありがとうございます。このチームの好きなところや他のチームに負けないという部分は何ですか?

吉岡:元気があるところです。学年関係なしになんでも言い合えるところがいいと思います。

竹中:自分もチームの明るさ、元気に野球ができているところが好きです。

Q.いい雰囲気で取り組むことは大事ですよね!それではこのオフシーズン、『自分はここまで成長するぞ!』と、いうこの冬の熱い宣言を最後にお願いします!

吉岡:体の軸がぶれないように、下半身を強化して、力強いスイングや送球ができる選手になるためこの冬頑張りたいと思います!

竹中:秋のような悔しい思いをしないように、この冬の練習を頑張って、どんなチームが相手でも勝てる投手を目指します。

吉岡 渉選手、竹中 颯良選手ありがとうございました!

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[page_break:得点力向上の冬!]

得点力向上の冬!


練習風景(京都学園高等学校)

 堂 弘監督に聞きました!

Q. 新チームが始まってから、どんなテーマをもってチーム作りをされて来ましたか?

今年のチームは、得点力の向上をテーマに新チームをスタートさせました。秋季大会までも同様に打撃力の強化、とりわけ強い打球を放つため、振り切る力に意識の重点を置いて練習をしてきました。

Q. 秋の大会の振り返り、冬でのテーマを教えてください。

秋季大会はただ振るのみで荒さも目立ち、ハイリスクな攻撃となった反省点を踏まえて、振りきる、打ち勝つ野球という意識は継続して持ち続けながら、
1.状況判断力(打球方向へのこだわり、走塁時の判断力)
2.機動力をこだわりさらなる得点力向上を目指す。
この2点を春へのテーマにします。

Q. 最後にこれから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

目的意識を持って練習に挑んでほしい。得点なしでは勝てない。危機意識をもって挑んでほしい。

堂 弘監督、並びに京都学園高等学校野球部の皆さんありがとうございました!春の躍進を楽しみにしています!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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